宇野 右足甲痛める「大丈夫」も新調の靴合わず、SPは出場へ

[ 2018年3月22日 05:30 ]

フィギュアスケート世界選手権第1日 ( 2018年3月21日    イタリア・ミラノ )

世界フィギュア20日午前の練習で4回転ループの着氷に失敗し右脚をひねる宇野
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 平昌五輪の男子銀メダリストの宇野昌磨(20=トヨタ自動車)が右足甲を痛めていたことが判明した。22日の男子ショートプログラム(SP)には出場する意向だが、初のビッグタイトル獲得や来年3月にさいたま市で開催される世界選手権の日本の出場3枠獲りに暗雲が漂ってきた。女子SPは宮原知子(19=関大)が74・36点で3位、樋口新葉(17=東京・日本橋女学館高)が65・89点で8位発進した。

 異常事態が発生した。宇野は20日の夜の公式練習で約5分間滑ると、樋口美穂子コーチと話してリンクを引き揚げた。バスへ乗り込む際には関係者に背負われ、右足首の外側をアイシング。「大丈夫で〜す」とは言ったものの、深刻な状況であるのは一目瞭然だった。21日の公式練習にも参加したが、ジャンプは9本跳んだだけ。40分間の練習を約20分で打ち切った。日本スケート連盟の小林芳子強化部長は「右足甲を痛めました」と故障部位を明かした。

 原因は五輪後に替えたスケート靴。現地入り後もジャンプが低調で、宇野自身も「(靴の)調整がうまくいかなかった。間に合わせることができなかった」と話していた。20日夜に検査し、骨折でないことを確認。小林強化部長は「昨日より随分良くなっている。本人は出ると言っている」と語った。滑走順の抽選で最終の37番を引いた宇野は「大丈夫です」と繰り返した。

 試合には予定通り出場する意向だが、万全とは言い難い。21日の練習では4回転フリップを回避し、4回転ジャンプをトーループ1本にした構成をテスト。五輪から基礎点を8・49点も下げたジャンプ構成だった。

 今大会は右足首を痛めている五輪2連覇の羽生結弦(ANA)らが欠場し、宇野は優勝候補の筆頭だったが、もはや簡単ではない。また、来年の世界選手権の日本の3枠を確保するためには上位2人の順位合計13以内を求められるが、それも厳しい条件だ。わずか1カ月前の平昌五輪でワンツーフィニッシュを飾った日本男子に、ピンチが訪れた。

 ▽世界選手権の出場枠 3選手が出場する場合は上位2人、2選手の場合は両選手の順位の合計が13以内なら最大の3枠を獲得する。14〜28だと2枠、29以上となった場合は1枠のみとなる。男子は2大会連続で3枠を確保している。1枠となれば、06年以来となる。

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