今回はスペイサイドモルトから、ベンリアックの10年を飲みます。
蒸溜所自体は1898年に建設されましたが、わずか2年で販売先の倒産によって製造を中止、しばらくはロングモーン蒸溜所のモルティングを行う業務にとどまっていました。
その後1965年グレンリベット社が買収(後にシーグラム→ペルノ・リカール傘下)して蒸溜を再開しますが、1998年にはフロアモルティングを行わなくなり、2002年には再び事業を停止してしまいます。
2003年には、南アフリカにあるイントラ・トレーディング社とビリー・ウォーカーによって買収され、操業を再開しました。
2004年には運営会社を設立して、グレンドロナック、グレングラッサの両蒸溜所を買収し、事業を拡大、2008年にはフロアモルティングを再開しました。
現在は、アメリカのブラウン・フォーマン社の傘下となっています。
ベンリアック10年は、原酒として自前でフロアモルティングを行った、ノンピートモルトとヘビーピートモルトの2種類を使い、熟成にはバーボン樽、シェリー樽、新樽の3種類の樽を使っています。
液色は淡い琥珀色です。
味わいは、アルコールからの辛みが強めですが、それが収まると甘味が広がっていきます。
味わいは、スパイシーさの後に酸味が続き、軽く苦みも得られます。最後の最後で甘さが若干感じられます。
味わいは、酸味がそこそこ感じられた後、ほのかに甘味が追いかけてきます。
初心者が飲むには少々きついかも知れませんが、ハイボールだとスモーキーさが薄れて飲みやすいかとも見ます。
700mL、アルコール度数43度、価格は5000円ほどです。
ロングモーンの隣
ベンリアック蒸溜所は、スペイ川の下流付近にあるエルギンから南に4kmほど離れた場所にあります。そこからわずか200m程先には、かつて竹鶴政孝もウイスキー製造を学んだロングモーン蒸溜所があります。蒸溜所自体は1898年に建設されましたが、わずか2年で販売先の倒産によって製造を中止、しばらくはロングモーン蒸溜所のモルティングを行う業務にとどまっていました。
その後1965年グレンリベット社が買収(後にシーグラム→ペルノ・リカール傘下)して蒸溜を再開しますが、1998年にはフロアモルティングを行わなくなり、2002年には再び事業を停止してしまいます。
2003年には、南アフリカにあるイントラ・トレーディング社とビリー・ウォーカーによって買収され、操業を再開しました。
2004年には運営会社を設立して、グレンドロナック、グレングラッサの両蒸溜所を買収し、事業を拡大、2008年にはフロアモルティングを再開しました。
現在は、アメリカのブラウン・フォーマン社の傘下となっています。
ベンリアック10年は、原酒として自前でフロアモルティングを行った、ノンピートモルトとヘビーピートモルトの2種類を使い、熟成にはバーボン樽、シェリー樽、新樽の3種類の樽を使っています。
スモーキーなスペイサイドの異端児
グラスからの香り、液色
グラスからは、青リンゴと甘酸っぱいマスカットの香りが広がります。液色は淡い琥珀色です。
ストレート
先にヘビーピートからのスモーキーな香りが広がり、その後青リンゴ、マスカット、レモンの香りが続きます。奥からはバニラの甘い香りが得られます。味わいは、アルコールからの辛みが強めですが、それが収まると甘味が広がっていきます。
ロック
レモンやライムの柑橘系の香りとスモーキーさが一緒に訪れ、その後にブドウ、リンゴが続きます。ストレートに比べると爽やかな香りが強く感じられます。味わいは、スパイシーさの後に酸味が続き、軽く苦みも得られます。最後の最後で甘さが若干感じられます。
ハイボール
マスカットと青リンゴの香りが先に訪れますが、ピートはそれほど感じられません。奥からはレモンの香りもやってきます。味わいは、酸味がそこそこ感じられた後、ほのかに甘味が追いかけてきます。
まとめ
スペイサイド系らしい、フレッシュなフルーツの香りがしっかりしていると共に、他の蒸溜所ではなかなか出てこないヘビーピートのスモーキーな香りが加わり、ちょっとした一癖がベンリアックの個性を生んでいるように思えます。初心者が飲むには少々きついかも知れませんが、ハイボールだとスモーキーさが薄れて飲みやすいかとも見ます。
700mL、アルコール度数43度、価格は5000円ほどです。
<個人的評価>
- 香り B: 青リンゴ、マスカット、レモンのフレッシュな香りの後にスモーキーさが続く。
- 味わい C: 甘味は少なく、スパイシーさと酸味が主体
- 総評 B: ひと味違うスペイサイドモルトを飲みたい人向け。