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ただ、わたしが本当に記しておきたいのは、あの忌まわしい事件の詳細ではなく…
もうあの事件自体が、忘却の彼方となる程の…
ふじた先生の聖人君子たる、その偉大な人間性を…
あらためて世に発信しておきたい、と思った次第であり、事件への憤懣遣る方無き遺恨的内容ではありません。
（続く）
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皆さんの中にも、ふじた先生御本人に会われた方もいらっしゃると思いますが…
実際、その穏やかで優しい御人柄は御存知かと思います。
画像は有名なモデリングマニュアル巻末のふくやまけいこ先生の画稿で、時代はかなり前のものなので、現在のふじた先生はここまでお若くはないのですが…
（続く）
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私自身も「ふじたゆきひさ先生」と言う方が、温和で優しく、豊かな人間性と品位を持つ方だと云うことは、コミケやワンフェスで御挨拶した時に、勿論察していました。
ただ、先生と深いお付き合いがあったわけでもなく、それらは一般的に言われるレベルの「良い人」…という理解でした。
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しかし今回のワンフェス、
そしてあの事件と接する中で…
ふじたゆきひさ先生と云う方の…
誠実さ、寛容さ、協調性、
そして、あまりにその優しすぎる先生の人間性を…
身をもって体感し…衝撃を受けました。
ふじた先生は…モ子ちゃん世界に漂う、あの優しい空気感そのもの、の方でした。
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ふじた先生御自身が「モ子ちゃん」だったのだ…
と言うと、ちょっと勘違いされそうですが…
しかし「そう」言ってしまえるほど、前述のふくやま先生の画稿はふじた先生そのものであり、こういう人間が実際に現世にいるんだ…という程の衝撃を受けました。
それは誇張ではありません。
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まず、あの事件についてと言うか…
モ子ちゃんの「版権」について、です。
画像は保存版5・模型講座「80」のもの。
T社の権利が明確化されているのが判ります。
モ子ちゃんはふじた先生作成のキャラクターですが…
Ⓒは、ふじた先生ではないのです。
※詳細まで記しませんが意味は判りますよね？
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しかし、先日の私のキットは…
このようになっていました。
ふじた先生に、モ子ちゃんの全ての版権が移譲した…わけではなく…
このあたりも詳細迄記しませんが…
あくまで、T社とふじた先生の間の信頼関係で結ばれた枠内で許諾された「Ⓒふじたゆきひさ」なのです。
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この権利関係については…
まずその根幹として、ふじた先生御自身が、コミケやワンフェスで同人活動や造形活動を行っていることもあり…
ふじた先生のアマチュアリズムに対しての深い理解と、我々のようなアマチュアに対し、身を切ってでも対応する無償の愛、敬意、尊重の精神があります。
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「無償の」というのは即ち権利関係では利益・お金は一切いらない、受け取らない、ということです。
私もモ子ちゃん関連を数種類造形しましたが、ふじた先生側には一切の利益すらありませんでした。
ご自分のキャラクタービジネスでどんなにお金が動いても、先生御自身には何の利益も報労も無く…
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それは昔から一貫して変わらない、ふじた先生のアマチュア造形家に対する姿勢です。
※NASA・みいな等の各企業関係キャラは別ですが
しかし、前述のT社との版権許諾迄の膨大な打ち合わせ、各部署への調整、根回し等の骨折り、そして何より実際の販売物へのチェックや多数の書類審査……
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無償の愛、と口に出すのは簡単でも、実際の作業や世界的大企業への各種交渉は、精神的にも肉体的にも大変だった筈です。
モ子ちゃんを造形してくれるなら、などと安請け合いできる仕事では到底無いのです。
しかし、そんなふじた先生の無償活動を、以前も踏みにじったディーラーは実際に存在し、
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過去には約１０年間前後、モ子ちゃん版権が許諾されなかった時期もありました。
その時も面白半分なのか、よりにもよってT社のパッケージ関係で問題を起こした人間も居たり…
今回の事件は実は最初ではなく、ふじた先生の再三の注意喚起も、今回再び無に帰してしまった…と言うのが、
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あまりに悲痛であり、
心引き裂く程悔しくもあり…
ふじた先生のアマチュアリズムへの誠意ある行いを…
残酷にも踏み躙って通り過ぎていく造形者には怨嗟しかなく……
もう、言葉すらありませんでした。
ただ、今回のワンフェスで私自身も直接先生にお会いして、事の真相をお聞きしたかったし、
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何より今回の事件で、最も酷い仕打ちを受けたのは、先生御自身であると…
自ら育てたキャラクターをよりにもよって他人の販売物で冒涜され、古巣でもある大企業Ｔ社にも合わせる顔もなく、ネット上の紛争にも心を痛められ…
多分…
相当な悲しみと怒りを笑顔で押し殺して、ワンフェス会場に、
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いらっしゃるのでは……ないかと。
正直、お会いするのも申し訳なかったし、何と御言葉掛けすれば良いのかさえ、戸惑う程でした。
しかし…
ふじた先生は、誰も恨むことも、激怒することもなく…それらを押し殺しているような表情すら見せず…
まるで預言者が愚かな弟子に教え諭すかのように、
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「いや、私が悪かったんだよ…●●●●さんには、もう少し何度か丁寧にお伝えするべきだった」
「…東さん、今回の件で決して彼を責めないでほしい」
…と。
先生の手の紙袋には数枚の色紙が入っており、それはワンフェス会場でディーラー等に配るための…
「いや、先生！ 待ってください！」
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