鎌倉の進学塾 塾長が考える、受験と国語とその先のこと- Junya Nakamoto -
2022.02.16
受験生のみなさん、5教科の共通選抜・特色検査を終えましたね。大変な二年間でした。学校に行くことも、塾で学ぶことも当たり前には出来なかったコロナ禍での受験勉強、一言では言い表せない日々だったかと思います。まずは、本当にお疲れ様でした。
そして、受験生をサポートしてくださったご家族の皆様や学校・塾の先生方、尋常ではないご苦労をされていたと思います。入試の日を迎えられたこと、まずはそのことに安堵していることでしょう。私もそうです。追検査を受けられる方々、あと少しの辛抱です。応援しています。
公立高校入試の結果が出るのは2週間後です。何ともいえないモヤモヤ感や後悔、達成感や心配など、様々な感情が入り混じっているかと思いますが、ひとまずここまで駆け抜けた自分をねぎらい、ゆっくり休んでください。そして、(感染症に気をつけながら)たっぷり遊んでください。
さて、dosh.(岡本塾・慧真館・すばる進学セミナー)では、今年も自己採点結果を共有し、平均点を公表いたします。各教科の難易度・ボーダーライン(合格最低点)予想や終わったばかりの特色検査についても触れていきます。
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2022年入試の難易度について様々な憶測が流れていますが、雰囲気でも所感でもなく、70人前後の上位校受験者の自己採点を踏まえ数字を根拠とした、dosh.としての見解をお伝えします。(難易度は2021年度との比較です)
なお、2022入試の動向や問題分析、特色検査についてや、STEP平均について話すYoutubeライブを2月18日(金)22:15~公開します。dosh.の素顔も見られますし、楽しく話す予定です。入試を終えてリラックスした状態で、ぜひご覧ください!
(チャンネル登録とリマインダー設定をお願いします!)
続いて自己採点結果を公表します。全体の平均点に加えて偏差値グループごとに分けた平均点もあわせてご覧ください。“各校ごと”ではないのは、受験者が一人の学校などは点数が参考にならない場合があるのと、個人の特定を避けるためです。
グループ1は、学力向上進学重点校(SYAHK)の5校です。5教科の平均点が433点となりましたが、翠嵐・湘南受験生の平均値は450点前後です。翠嵐・湘南に限って言うと、昨年からの変動はほぼありません。全体として難化が叫ばれている2022年度入試。
得点力のあるメンバーが集まるグループ1でも、数学・国語は昨年より10点前後下がっています。理科が10点弱上昇。ただ、翠嵐は昨年よりもさらに倍率が高いことを考えると、ほぼ昨年同等の合格者平均(466.6点)となりそうです。湘南は倍率を鑑みると昨年度の合格者平均460.5点よりも数点ダウンすることが予想されます。特色検査がかなり合否を左右することになりますが、翠嵐のボーダーラインは440点前後、湘南435点前後、柏陽420点前後、厚木・川和は410点前後かな、と。
グループ2は、学力向上進学重点校エントリー校の中でも高得点帯に位置する緑ケ丘・多摩とそれに匹敵するサイエンスフロンティアで構成されています。なんと、427点と昨年とほぼ変わっていません。これは今年はdosh.の高得点者がこのグループ2に集結しているためで、今年はグループ2の数値はあまりあてになりません。
種々の情報を総合すると、イメージとしては昨対10点~15点程度のマイナスでしょうか。特色検査の結果にもよりますが、緑ケ丘415点前後、多摩410点前後、サイエンスフロンティア410点前後がボーダーラインの一つの目安となりそうです。
グループ3は、全県模試偏差値帯では65〜67のグループ。こちらは411点となっています。昨年と比べて10点近いダウン(dosh.比)。昨年にひきつづき実力派が受験する進学重点エントリー校が並んでいるため、平均点が下がりきりません。ただ、やはり昨年よりは合格者平均点が15点近く下がると思われます。ボーダーラインは385点〜390点あたりでしょうか。昨年ほど特色検査の難易度は高くなく、大逆転の可能性は少し減りました。
グループ4は、全県模試偏差値帯では60~65のグループ。こちらは389点となっていて、昨年と比べて30点近いダウン(dosh.比)。昨年非常に高い得点力があったメンバーがこのグループにいたことに加え、今年の難化の影響が色濃く出始めるのがこのグループからということから大きく下げました。ボーダーラインは380点〜385点あたりを予想しますが、鎌倉・平沼のボーダー付近の受験生は易しくなった特色検査の問1問2の出来が鍵を握ります。
グループ5は、全県模試偏差値帯では55〜60のグループです。年度によって振れ幅の大きいゾーンではありますが、実際の数値は昨対15~20点程度のダウンとなりそうです。ここから判定はしづらいですが、ボーダーラインは325~345点あたりを予想しますが読みにくいです。桜丘は360くらいでしょうか。
グループ6は、全県模試偏差値帯では50~55のグループです。dosh.からの受験者が少ないこともありますので、参考程度にご覧ください。実際に昨年度よりも平均点が上がっていますので、こちらはステップ平均を参照いただいた方が良いかと思います。
- 「70点行けそう」(湘南)
- 「なんとか解きながら進めていきましたが、最後まで解き終わらなかったのが悔やまれます」(緑ケ丘)
- 「後半はなんかグルングルン回す感じだった」(緑ケ丘)
- 「最後は捨て問だったのか、そうじゃなかったのか気になる」(希望ケ丘)
- 「全県模試の方が苦しかったです」(鎌倉)
- 「過去最高の出来でした」(鎌倉)
- 「楽しかったです。企画モノがワクワクしました」(サイエンスフロンティア)
今年も16~18ページにもわたる分量でした。問1・問2が比較的与しやすかったようです。時間的にも昨年までのような苦しさはなかった模様です。
前年よりは平均点が上がると思われます。
最後にdosh.の活動について。
おかげさまで三周年です。今や心の拠り所(?)です。
結局2021年は大して動けなかったので、2022年こそはこれまで通りの活動に加えて、 dosh.TVによる動画配信を強化したいと考えています。高校生活への気持ちが高まるような、高校受験自体を楽しめるようなコンテンツをたくさん発信していけるよう、今後も活動を続けていきます。
2022年度受験生のみなさま、高校受験、本当にお疲れ様でした。
3月1日、結果が出ます。明暗分かれるのが受験。みんなが桜満開といかないところが受験のつらいところです。毎年伝えているメッセージですが、今年も伝えたいことは変わりません。
望まない結果になったとしても、自分を否定する必要なんてありません。
君がこのコロナ禍での厳しい受験勉強を通して、学んだことはなんだったか。
“普通に学ぶこと”の難しさ、自分を管理する大変さ、その中で身につけてきた豊富な知識量、効果的に学ぶ方法、集中できる環境の作り方、時間の使い方、我慢強さ・粘り強さ、仲間の存在の心強さ、頼れる先生との信頼関係、親のありがたみ、いかなる苦境にもくじけずに立ち向かう強さ──。
数えきれない経験とスキルを君は身につけ、そして自分を囲む人たちの温かさを知ることが出来た。
そんなひときわ凄みのある受験、そう、今年も本当にキツかった受験を乗り越えてきたのに、結果だけ見て「意味がなかった」「やらなきゃ良かった」で片付けさせるわけにはいかない。
足りなかったこと、上手くいったこと、変われなかった自分、大きく変わった自分。それを次に生かせば、この受験は限りなく成功に近づく。
最後に手塚治虫の一言を贈りたい。
人間は何万年も、あした生きるためにきょうを生きてきた。
今、この瞬間にいる君は紛れもなく君の人生の中で最強だし、今ここにある「きょう」は必ず明日につながっています。だから、前を向いて。
君が踏み出す次の一歩が、涙にまみれた一歩であっても、笑顔に溢れた一歩であっても、どちらも等しくかけがえのない価値のあるものです。その価値を僕は信じているし、その一歩を踏み出した君の勇気に最後のエールを送ります。
高校受験、お疲れ様でした。
良い、人生を。