妖ばなし第29話「垢嘗」を視聴。(あかなめ、と読むぞ)
垢嘗様の強烈なキャラクターと、人間に向けて語る「垢をためない生き方」がとても印象的で、そんな垢嘗様と関わることで少しずつ人生が変わっていく主人公・山下の姿にもなんだか感動。面白かった!
予告動画
垢嘗様はなぜ現れた?
どうやら垢嘗様は人間が心に汚れ(けがれ、よごれ)をためこむと現れるらしいね。
冒頭で主人公について分かる情報は、
- そろそろ36歳になるフリーター
- 付き合って15年の恋人に、結婚や仕事のことを言われている
- そんな恋人にイラつきつつウソを言ってしまう
- 世間をひがんでいる
そんな主人公の前に垢嘗が現れ、「(お前の垢の)味は悪くない!」とテンション高めに言ってのける。なるほどつまり人間が心に汚れをためこむと、垢嘗様にとっては美味しい思いをするチャンスというわけで、それで出てくるわけだな。
主人公がそれだけ心に垢をためこんだ状態で、物語は始まっていく・・・。
垢嘗様による「垢をためない生き方」講座
垢嘗様は主人公の前に現れるたびに、(本人はおそらくそんなつもり無いのだろうが)主人公にとっては人生を諭すようなとんでもなくありがたいお言葉を言い放つ。
「人間ってのも大変だなぁ。またいろんなことから逃げてんだ。お前、疲れてるみたいだ。お前、垢がたまってるの、良いことだぞ!」
「隠すのも大変だろ。お前はお前だ。お前自身が他人と比べて自分を蔑んできたんだろ?お前の垢、ウマいぞ!自信もて!」
「人間は欲張りだからなぁ。自分の力以上のことを考えて自信をなくす。お前なんて特になぁ。自分のできることからやればいいのに、欲張りだ!でもその分、ウマい垢が出るけどな」
垢嘗様にとって美味しい垢の出し方が、裏を返せば心に汚れをためない生き方のヒントになっているという、これぞ垢をためない生き方講座!(笑)
こんな垢嘗様と暮らしていくうちに少しずつ前に向かって歩み出す主人公。最後には契約社員の採用も決まり、恋人ともいい感じとなり、ハッピーエンドへの道が開かれることに。
自分のセリフで主人公の心の汚れを少しだけキレイにしておきながら「ちょっと味が落ちた」としょんぼりする垢嘗様、どんだけおちゃめなんでしょう。え、かわいくね?(見た目のインパクトはなかなかだけど)
心は汚しすぎないようにしよう
それにしても今回を見て気をつけなきゃなって思ったのは、主人公の冒頭の姿に自分と重なる部分があった点。(他人に気兼ねしたり、ひがんだり、心の声にウソついたりってしてしまいがち)
垢嘗は人間の心の汚れがひどくなると現れる。さいわいうちにはまだ現れてないし、文車妖妃が最後に言ったように多少の汚れっていうのは必要なのかもしれない。それも人間らしさだよね。
しかし垢嘗が現れるくらいの心の汚れとなるとあまり穏やかではないってことになる。
うーん、気をつけよう。
まとめ
ちょっとおちゃらけたノリで重要なことを言っていく垢嘗様が印象的な回だった。
風呂場に出て垢をなめるだけ、そんな妖怪を見事メッセージ性のある題材に仕立て上げてくれて、おかげでいいドラマが見れました。大満足。
以上、小山田でした。( ^ω^ )


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