ウクライナ外務省は17日、ウクライナ、英国、ポーランドの3ヶ国による新たな安全保障協定を締結したと発表した。
参考:Joint statement by the Minister of Foreign Affairs of Ukraine, Minister of Foreign Affairs of Poland and Secretary of State of the United Kingdom
参考:Ukraine, UK, Poland announce security pact amid heightened tensions
ウクライナ、英国、ポーランドの安全保障協定には相互防衛義務や集団的自衛権行使といった要素は含まれていない
以前からウクライナ、英国、ポーランドの3ヶ国で新たな同盟を締結すると噂されていたが軍事的な枠組みなのか、非軍事的な枠組みなのかが不明でイマイチ注目を集めていなかったが、英国のトラス外相がウクライナを訪問したタイミングで両国はウクライナ、英国、ポーランドの3ヶ国による新たな安全保障協定を締結したと発表した。
ウクライナ外務省の説明によれば本協定はロシアに併合されたクリミア半島返還を求める国際的な外交イニシアチブ「クリミア・プラットフォーム」に対する支援や調整、サイバーセキュリティ、エネルギーセキュリティ、偽情報への対処を目的にしたもので相互防衛義務や集団的自衛権行使といった要素は含まれていない。
ただウクライナ外務省は「協定の範囲は上記項目に限定されない」と含みのある言い方をしており、トラス外相も「英国とポーランドはウクライナに対する支援を提供しつづけ、ロシア軍侵攻のリスクに直面するウクライナと団結する」と述べているので公表されていない協力項目が存在する可能性がある。
※アイキャッチ画像の出典:Liz Truss
お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。 |
またロンドンに臨時政府の歴史が繰り返されるんだろうか・・・?
当事者のウクライナと、
ウクライナがNATO化すると対ロシア肉壁の呪いが解けるポーランドと、
対岸の安全地帯からクマに石投げるのが好きなイギリス、
という、フワッとしたスキームすな。
なんというか、戦争になればポーランド義勇兵がイギリスの援助物資で武装してウクライナへ、なーんて絵を対岸で描いてる気がするが、うまいこといくようには見えんなあ〜。
ポーランドは、何か忘れてないかな?
国が無くなったりしないか?
最近のイギリスは実にアクティブだね。
ブレグジットから始まり極東への回帰、TPP参加申請、核戦力の強化やオーカス設立に今回の安全保障協定。
これらが上手く行くかはまだ分からないが、自国の為に何をする必要があるのかを考えて実行する果断さは感じる。
本件について言えば、NATOは図体が大きくなり過ぎたんだろうな。どう動くにせよ対露でのハレーションがデカ過ぎて統一的・迅速な意思決定が困難なのだろう。
このグループはNATOの補完として絶妙なところを突いているように思える。
しかし今回のウクライナ事態ではドイツの消極的な態度が指摘されているけど、ドイツばかりではなく日本にしても国際政治力学の変化を恐れ、受身で易きに流れる傾向にあるのは否めない。
イギリスの主体性や行動力は見習いたいし、日本も協力し合えるところでは連携を深めていきたいところ。