209系電車がデビューした日 京浜東北線に登場した新世代車両 -1993.2.15
29年前の2月15日、JR東日本の新型通勤電車「209系」が営業運転を開始しました。
革新的な開発コンセプト
1993(平成5)年の2月15日、JR東日本の新型通勤電車「209系」が京浜東北線と根岸線で営業運転を開始しました。
当時、国鉄の通勤電車を支えた103系電車が老朽化し、一斉に更新時期を迎えることから、新たな通勤型車両の投入が求められていました。
新車両の開発コンセプトは従来と全く異なる「寿命半分・価格半分・重量半分」というもの。技術革新が日進月歩で進む中、製造・維持コストを抑え、省エネ化や性能アップをいち早く取り入れられるよう、短いサイクルで車両を置き換える方針へ舵を切ったのです。
試作車である901系がまず試験投入されたあと、翌年の1993年のきょう、量産車である「209系0番台」がついに投入されました。前面いっぱいにガラス窓を配置したフォルムとVVVFインバーターが奏でる宇宙的なモーター音、LEDによる「次は 蒲田」などの車内表示器は、人々に「新世代」の印象を与えました。
その後、209系はさまざまな派生形式が生まれ、多くの線区へ導入されていきました。一方で、最初から「寿命半分」として作られた宿命から、京浜東北線では早くも更新時期を迎えつつありました。
登場から17年経った2010(平成22年)に、京浜東北・根岸線の209系は引退。E233系が跡を継いで現在に至ります。他線区の209系電車も徐々に置き換えられて数を減らし、房総地区や八高線などに残るのみとなりましたが、それらも運用終了の時が近づいています。
【了】
八高線の209系3100番台はりんかい線70-000系の改造車です(500番台はJRの別路線から)。