お知らせ

氏名詐称による賛同への対応と本オープンレターの今後について

本オープンレターへの賛同について、これまでも悪戯と思われる署名についてはその除去に勤めてきましたが、 このたび他人の名前を騙る悪質な署名偽造があったことがあらためて判明しました。差出人として、お名前を利用された方々には、対応が遅れ、多大なるご不便ご迷惑をおかけしていることを、心よりお詫びいたします。詐称であったことが確認された方および賛同撤回のお申し出があった方のご氏名については削除の対応をしています。また詐称であったことが確認された方については、ご本人が希望される場合には、今後別途そのお名前を掲載し、この間の氏名掲載がご本人のご意志ではなかったことが明確になるようにいたします


残念ながら女性差別に抗するための取り組みやイベントにおいては妨害や悪戯が多く見られますが、今回その当事者として、差出人が本レターそのものへの悪戯の可能性を事前に十分考慮しきれなかったことに力不足を感じています。他人の名前を勝手に騙るという不正行為に厳重に抗議するとともに、この事例が女性差別に抗する取組みにとって、萎縮効果をもたらすものとならないことを切に願います。


またあらためて、本レター差出人や賛同者、とりわけ本レターを出すきっかけとなった事件の被害者である北村紗衣さんへの誹謗中傷が激化していることについては、強く抗議の意志を表明いたします。そうした誹謗中傷を生み出しているものこそ、本レターが距離を取ることを呼びかけた「文化」に他なりません。


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おかげさまで本レターには差出人の予想以上に多くの方からのご賛同をいただくことができ、研究・教育・言論・メディア業界における女性差別的な文化の可視化に大きく貢献することができたと考えております。


一部では、本レターが特定個人の処分を求めるものであるという曲解にもとづいた差出人・賛同者への非難も生じていますが、レターの趣旨が個人攻撃にはなく、「文化」の批判にあることは本文から明確であると差出人は考えており、あらためてその意思をここに表明しておきます。


他方でこの間、レターにある特定個人の氏名がウェブ上に残り続けることについての懸念も寄せられました。この点については差出人のあいだでも議論を重ねてきましたが、本レターが女性差別的な文化の可視化と議論の喚起に一定の役割を果たすことができたことに鑑み、公開から1年となる2022年4月4日をもって、ウェブ上での公開を終了するという結論に至りました。その後は、紙媒体に何らかの形で記録を残すことを現在検討しています。


ご賛同くださった方々にはあらためて感謝申し上げます。



2022年1月31日

隠岐さや香 名古屋大学大学院教授

金田淳子 やおい・ボーイズラブ研究家

北村紗衣 武蔵大学准教授

木本早耶 出版社勤務

河野真太郎 専修大学教授

小林えみ よはく舎

小宮友根 東北学院大学准教授

清水晶子 東京大学大学院教授

関戸詳子 勁草書房

津田大介 ジャーナリスト/メディア・アクティビスト

橋本晶子 勁草書房

松尾亜紀子 エトセトラブックス

三木那由 大阪大学講師

宮川真紀 タバブックス

八谷舞 亜細亜大学講師

山口智美 モンタナ州立大学准教授

(あいうえお順)