「Tは発音しない」それがアメリカ英語の常識です

「Tは発音しない」それがアメリカ英語の常識です

皆さんこんにちは、耳コミライターのUKです。

ネイティブの英語を聞いていて、単語やフレーズの中の「T」の音が聞こえないと思ったことはありませんか。

それは「T」の音が聞きとりづらいのではなく、実際に消えているんです。そう、彼らはそもそも「T」を発音してないんです。

「t」の発音には、「フラップ」英語のみんな知らない発音ルール 例えば「but I」は「バライ」の記事で紹介した、音が変化するルールの他にも「リダクション」と呼ばれる「t」の音が消えるルールがあります。

今回はこのルールと発音の仕方について解説していきます。

この記事で分かること

・「「t」の音が聞こえないんだけど!」というあなたへ、ネイティブが日常会話において「t」の発音を省略するパターンを紹介。
 ⇒このパターンを理解し、発音の仕方を攻略しておくことにより、ネイティブの日常会話が耳にとまるようになります!

リダクション 音が消える「t、d」

リダクションとは、単語やフレーズの中で登場する「t」、「d」を発音しないルールです。

音が変化する「ストップT」や「フラップT」とは違い、完全に「t」の音が消滅するため、リダクションという名称がついています。

登場するパターンは以下の場合です。

①単語の語中・語末に「t」、「d」がある場合

単語の語中や語末の音節に「t」、「d」が含まれる場合は、音が消滅します。

  ※音節(シラブル)・・・まとまりの音の区切り。音のリズムのかたまり。

「t」が消えるパターン

・twenty  訳:20(数字)

「トゥウェンティ」ではなく、「トゥウェニィ」です。

twenty

その他の「t」が消える頻出英単語

・night(ナイッ) 訳:夜

「ナイト」ではなく、「ナイッ」です。

night

・exactly (エグザクリィ)  訳:確かに

「エグザクトリィ」ではなく、「エグザクリィ」です。

exactly

・definitely (デフェネリィ)  訳:間違いなく

「デフェネットリィ」ではなく、「デフェネリィ」です。

definitely

・absolutely (アブソルゥリ)  訳:全く

アブソルゥトリ」ではなく、「アブソゥリ」です。

absolutely

「d」が消えるパターン

・good  訳:良い

「グッド」ではなく、「グウッ」です。

good

その他の「d」が消える頻出英単語

・used 訳:①慣れている、②かつて~していた

「ユーズドュ」ではなく、「ユーストュ」です。

used

ただし、フレーズの中で次の単語とリンキングする場合は、「d」の音が発音されます・・・例えば、

・good day 訳:良い日

このフレーズの発音は「グッデイ」ですよね。

「good」は単体では「グウッ」ですが、フレーズになると、より短く発音しようとするので、もはや「グッ」になるわけです。

good day

口に出して発音してみてください。明らかに省略した方が言いやすいですね。

こうしてUSネイティブは、スキあらばどんどん発音を省略して楽にしゃべろうとしているんですね。

「d」の音が弱くなるパターン

「good」のように「d」の音が完全に消えるパターンの他に、アクセントが弱くなって「t」っぽい音に変化するパターンがあります。

要は、破裂音「d」は疲れるので発音したくないから、アクセントを弱めているという点では同じことですので、全然簡単です。

・excitedly ⇒ excitedly  訳:ひどい、致命的な

「エキサイテッドリィ」ではなく、「エキサイテットリィ」です。

「d(ドュ)」のアクセントが弱くなって「t(トュ)」の音に変化しています。

excitedly

①フレーズの途中に「t」、「d」が挟まれている場合

フレーズの途中に「t」、「d」の音が挟まれている場合も、音が消滅します。

・I need to know about that.  
 訳:私はそれについて知る必要がある。

このフレーズのポイントは以下です。

リダクション(消えるd) 「need to

 「ニイトュトュ」ではなく、「ニイトュ」です。

リダクション(消えるt) 「about」

 「アバウト」ではなく、「アバウ」です。

「that」の発音は「ダ」 でしたね。 

  「え?」となった方は ☞この記事をチェック

よって、このフレーズは「アイニイトュノウアバウダ」と発音します。

I need to know about that.

では他の例文も紹介します。

・I used to play tennis when I was young.
 訳:若い頃はよくテニスをしてた。

このフレーズのポイントは以下です。

リダクション(消えるd) 「used to

 「ユウズドトュ」ではなく、「ユウストュ」です。

リンキング(子音+母音) 「when I

 「ウェンアイ」ではなく、「ウェナイ」です。

よって、このフレーズは
「アイユウストュプレイテニスウェナイワズヤング」と発音します。

I used to play tennis when I was young.

どうでしょう、感覚がつかめてきましたか?

文章の内容としては、正直、小学生でも話せるくらいの本当に基礎的な文章です。しかし、ネイティブに伝わるように発音しようとすると難しいですよね。

それもそのはずです。

そもそもの発音が一般的に知られているものとかけ離れていたり、リンキングやリダクションによって全く耳慣れない発音に変わってしまっているんですね。

まとめ

それではまとめです。

リダクション
 ⇒単語やフレーズの口語表現において、舌が回りやすいように「t」の音を消す発音ルール
<登場パターン>
 ①単語の語中・語末に「t」、「d」がある場合
 ②フレーズの途中に「t」、「d」が挟まれている場合

「t」の音は破裂音といって、つばを飛ばすように舌を弾いて発音しないといけないため、口にストレスがかかり、結構疲れるんです。

なのでUSネイティブは口語表現の中で、舌が回りやすいようになるだけ「t」の発音を避けます

リダクションはそのためのルールのひとつです。

耳コミライターのUKでした、それではまた。

 

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