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意外な寿命バロメーター!握力で死亡リスクがわかっちゃう!?
健康

意外な寿命バロメーター!握力で死亡リスクがわかっちゃう!?

2020年9月9日(水)午後7時30分

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福岡県の久山町(ひさやままち)ではこれまで59年間にわたって町をあげて住民の詳細な健康診断と体力測定を続け、蓄積されたその膨大なデータは今なお世界の様々な医学研究を支えています。この「久山研究」の中で最近、様々な病気による死亡リスクと『握力』に強い関係があることがわかってきました。握力が弱い人たちは、平均値の人たちより病気による死亡リスクが高くなってしまうというのです。
握力は腕のごく一部の筋肉の強さを表しているだけのはずなのに、いったいなぜ全身の健康状態と深い関係があるのか?その秘密を探ることで、筋肉そして握力が持つ不思議さが見えてきました。
実は握力は、全身にの見えない筋肉の量を反映する「バロメーター」。生活習慣病をはじめとする様々な病気を引き起こす、全身の筋肉量低下を知る手がかりとなりえるのです。
高齢になっても握力を保ち、健康な体を作る方法を大特集します!

※握力計はスポーツ用品店などで販売しています。また、自治体の体育施設、お近くのスポーツジムなどに置いてある場合もあるので、お尋ねください。

 

今回のお役立ち情報
01

握力が低下すると、様々な病気による死亡リスクが増加してしまう

久山町での長年の研究の結果、握力が平均より低いグループでは、男性・女性ともに脳卒中・心筋梗塞をはじめ、様々な病気による死亡リスクが高くなることが分かりました。注意すべき握力の数値の目安は以下の通り。65歳を境にして違っています。(※ただし、握力が高ければ高いほど長生きするわけではありません。)

02

握力は全身の筋肉量を反映する指標に!

ヒトは5本の指を複雑に動かすことができるよう進化したため、指を握るために使う筋肉は非常に細い筋肉ばかり。握力を鍛えようとしてその筋肉に「筋トレ」を行っても、効果が出にくいとされています。そんな握力が全身の筋肉量を反映するというのは一体どういうことなのでしょうか?
スクワットなど、全身の大きな筋肉を継続して動かすと、体内で筋肉を合成する物質が作られます。とくに「IGF-Ⅰ(アイジーエフ・ワン)」と呼ばれる物質は、血液にのって全身に運ばれ、筋肉をどんどん作ってくれることがわかってきています。そうした物質がたくさん出ていれば握力もアップしますが、逆に全身の筋肉をあまり動かさず筋肉を合成する物質が出ていないと、握力だけを単独で鍛えることは難しいため、握力は上がりません。なので、握力を計ることで日ごろから全身の筋肉を動かしているかどうかを推し量ることができる、つまり全身の筋肉量を反映している、と考えられるのです。
筋肉は手や足以外にも、呼吸に関係する呼吸筋、心臓を動かす心筋、胃や腸を動かす筋肉、さらには血管の一本一本にいたるまで、全身のあらゆる場所にあります。握力は、これら体全体の見えない筋肉の量まで反映し、それが生活習慣病をはじめとする様々な病気のリスクを予測することに繋がっているのではないかと考えられています。

03

全身運動を継続すれば握力もUP!

腕だけでなく、スクワットなどの少し負荷が強めの運動を継続的に行っていれば、握力もアップさせることができます。九州大学では、福岡県糸島市で体力が平均以下だった高齢者に向けて、“椅子に座ってゆっくり足上げ運動をする”などの運動を数種類・3か月間指導したところ、ほとんどの人で体力測定の数値が向上。握力も同時にアップしました。

特に高齢者の方は、軽いスクワットやウォーキングなど、痛みを伴わない運動からはじめ、徐々に強めの運動を行うことをオススメします。

※握力測定の際は、医師やスポーツ指導者の指導を受けて行ってください。特に高血圧などの持病をお持ちの方は、主治医に必ずご相談ください。

 

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食べて作って幸せ!あんこで腸スッキリ&美ボディー革命

食べて作って幸せ!あんこで腸スッキリ&美ボディー革命

2020年9月2日(水)午後7時30分
2020年9月9日(水)午後3時08分

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新型コロナの自粛生活による運動不足やストレスで便秘に悩む人が多いという今こそ、小豆!便秘改善や筋肉量アップにつながるパワーを持っていることがわかったのだ!その秘密の一つが、いま注目の新成分「レジスタントスターチ」。腸内細菌を元気にし、便をつるりと出してくれるその不思議な能力を大公開!さらにカロリー3割減の極上手作りあんこを超時短で作るためのワザや、新食感の冷製ぷるぷるスイーツをご紹介しました。

 

今回のお役立ち情報
01

便秘改善&美ボディー!小豆の不思議なでんぷんパワー

小豆にはでんぷんが多く含まれますが、「普通のでんぷん」と「特殊なでんぷん」の大きく2種類に分けられます。
普通のでんぷんは、食べた後、消化器官で糖に分解されて消化吸収され、活動のエネルギーに。この時、一緒に取ったたんぱく質の吸収を助ける働きがあるので、筋肉がつきやすくなります。適度な運動を行えば、メリハリのある“美ボディー”を作るための味方に!
一方「特殊なでんぷん」は、近年注目されている「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」。食べても消化吸収されず、便の量を増やして腸のぜんどう運動を活発に。腸内細菌のエサになったり、便に水分を与えて出しやすくしたりといった働きもあります。レジスタントスターチは加熱をすると減ってしまいますが、小豆は加熱した後でも100g中6.5gと現在調査済みの食品の中でトップクラスに多く含まれています。
便秘改善効果を期待したい場合、おすすめの食べ方は「塩小豆」。あんこより加熱時間が少ないので、レジスタントスターチがたっぷり含まれています。

レジスタントスターチたっぷり!塩小豆

【材料】

  • 小豆 250g
  • 水 700ml
  • 塩  適量

【作り方】

  1. 小豆を水に浸し、冷蔵庫で16時間以上吸水させます。
    ※気温が高い時期は冷蔵庫で吸水させてください。冬は常温でも大丈夫です。
  2. 小豆と浸した水をそのままフライパンに入れ、フタをして強火で加熱します。
  3. 沸騰したら弱火にして、15分ほどコトコト煮ます。
    (豆が水面から顔を出したら、水を足してください)
  4. 皮が破れる手前で、ホクホクと食べられる状態になったら煮汁を切り、お好みの量の塩をふって完成。

02

甘さとカロリー控えめ!小豆の香り高い ガッテン流 手作りあんこ

小豆は煮るのに時間がかかる豆です。いきなり鍋で煮始めると、あんこの完成まで2時間ほどかかることもあります。その理由は、小豆の皮は防水性が高く、「吸水口」と呼ばれる部分が十分にふやけないと、ほとんど水を吸わないからです。そこでガッテンでは、あらかじめ水に浸して、吸水させる方法をおすすめ。すると、小豆をやわらかくするために行う「差し水」も不要になります。さらに近年の小豆は品種改良などによって渋も少ないため、渋抜き(アク抜き)もカット。大幅に手順を減らして、簡単に香り高いあんこを手作りすることができます。手作りなら、砂糖の量もお好みで自由自在!

 

ガッテン流 手作り香りあんこ

【材料】

  • 小豆 250g
  • 水 700ml
  • 砂糖 90g(煮た小豆の重量の15%がおすすめ。お好みで調節してください)

【作り方】

  1. 小豆を水に浸し、冷蔵庫で16時間以上吸水させます。
    ※気温が高い時期は冷蔵庫で吸水させてください。冬は常温でも大丈夫です。
  2. 小豆と浸した水をそのままフライパンに入れ、フタをして強火で加熱します。
  3. 沸騰したら弱火にして、コトコト煮ます。
    (豆が水面から顔を出したら、水を足してください)
  4. 30分ほど煮ると小豆の皮が破れはじめます。全体の半分ほどが割れたら火を止め、ザルで煮汁を切ります。
  5. 小豆をフライパンに戻し、砂糖とお好みで塩を加え、中火で温めながらヘラで潰すように混ぜ合わせて完成。

※保存する場合は必ず冷蔵庫に入れて、早めにお召し上がりください。

03

煮汁が冷た~いぷるんぷるんスイーツに大変身!

小豆であんこを作るとき、一般的には渋(アク)が出るので、沸騰させて煮出したら、煮汁を捨てます。これを渋抜きと言います。通常1~2回、多いと5~6回行うなど、レシピによって回数はさまざまですが、この煮汁の中にはポリフェノールや鉄分、カリウムなどが含まれており、何より小豆の香りもありますので捨てるにはもったいないものです。そこでガッテンでは、この煮汁をスイーツに仕立てました。小豆の煮汁は、なんと冷蔵庫で冷やすだけでゼラチンや寒天を入れなくてもぷるんぷるんに固まるのです。水ようかんとは全く違う、新触感の冷た~いスイーツをお試しください。

絶品!冷た~い煮汁スイーツ

【材料】

  • 小豆の煮汁 適量
  • 砂糖 適量

【作り方】

  1. フライパンに煮汁とお好みの砂糖を入れ、加熱しながらよく溶かします。
  2. 容器に移し入れて、粗熱を取り、冷蔵庫で一晩ほど冷やします。
  3. ぷるぷるに固まったら完成。

※煮汁スイーツは煮汁が薄すぎると固まりにくくなります。あんこを作る際に水を入れすぎて煮汁が多すぎる、渋切りをして小豆の成分を捨ててしまっている、などは固まりにくい原因になります。

和菓子ライター 高さんの冷やしぜんざい

【材料】

  • 小豆 適量
  • 水  適量
  • 砂糖 適量

【作り方】

  1. 小豆を鍋に入れて強火で沸騰させます。
  2. 沸騰して少し煮汁に小豆の色がついたら煮汁を捨てます。
  3. 再度、水を入れて沸騰させ、煮汁に小豆の色がついたら煮汁を捨てます。
    ※渋切りは2回とも軽めです。煮出しすぎないでください。
  4. もう一度水を入れて沸騰したら弱火でコトコト煮て、小豆が指で潰れるくらいやわらかくなるまで煮ます。
  5. 小豆が煮えたらお好みの砂糖を加えて溶かし、粗熱を取ってから冷蔵庫で一晩ほど冷やして完成。

※保存する場合は必ず冷蔵庫に入れて、早めにお召し上がりください。

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