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Interview
渋沢栄一役 吉沢亮さんインタビュー「クランクインの日は真っ白でした」
「僕でいいのか?」という戸惑いがありました
Q:大河ドラマ『青天を衝け』の主演が決まったときのお気持ちは?

お話を聞いたときには驚きすぎて、全く信じられなかったです。そのあとには、「僕でいいのか?」という戸惑いもありました。役者人生で大河ドラマの主演をやるということは特別なことで、いつかは……という気持ちがずっと心の奥にあったので、とてつもない喜びを感じました。

---実際に演じている今、どのように思いますか?

共演者の方々が尊敬するすばらしい大先輩ばかりなので、「僕が引っ張っていこう」なんてことは思っていないです。今は自分のことで必死な状況ですけれど、この方たちのなかで自由にやっていいんだといろいろな選択肢を与えていただいている気がします。その環境で“一番の栄一”ってどれだろうと探すことは、難しいけれど、やりがいを感じます。今のところあまりプレッシャーは感じていませんが、放送直前になったら、めちゃくちゃ感じるだろうなという気がしています。

僕、めちゃくちゃ走ってますよね?
Q:クランクインはスタジオセットでの撮影でしたが、ご感想はいかがでしたか?

クランクインの日は真っ白でした。声のトーンやちょっとした動きなどもすべてが探り探りで、何が正解かわからない状況でしたので。ただ、一番初めのシーンが、渋沢家での家族とのシーンで、栄一の根本的な部分を演じるところからスタートできたので、ありがたかったです。かなり迷いながらでしたが、監督といろいろ相談させていただいて、細かい点を確認しながら撮ったので、初日で方向性は定められました。いい初日だったと思います!

---「これが大河の主演か!」と実感した瞬間はありますか?

「こんなに走るんだ」と思ったときかな(笑)。ドラマを見ていただければわかると思いますけど、僕、めちゃくちゃ走ってますよね? 子役の栄一(小林優仁)もすごく走っていると聞きましたし、『いだてん』(大河ドラマ 第58作)も見ていたので、「大河の主演ってすごく走るんだなぁ」と思いました(笑)。
広大なオープンセットであれだけ走り回って、自由にのびのび演技ができることはとても楽しいです。夏のロケの暑さは本当にすさまじかったですが、オープンセットの真ん中に大きな木があり、その周辺はすごく涼しくて、走ったあとに涼んでいました。

僕も誰に対しても向き合える人間でいたいと思うんです
Q:何か月か演じてみて、渋沢栄一という人物をどのように思っていますか?

渋沢栄一さんって、すごくチャーミングで表裏のない方なんです。僕はここまで裏のない役をやったことがなかったので、最初は不安もありましたが、気持ちのいい役なので演じているうちに楽しくなっています。

思っていることを素直に出してしまう男で、誰に対してもすごく頑固な部分があるけれど、「この人の言うことは正しくて、自分が間違っていた」と思ったらすぐに考えを変えていく柔軟さを持っている人。相手が目上の人であろうと、理不尽には立ち向かっていく姿にとても憧れますし、自分もそうありたいと思っています。僕も誰に対してもちゃんと向き合える人間でいたいと思うので、毎日、栄一さんから学ぶことはたくさんあります。

やがて”日本資本主義の父”と呼ばれるくらいフィールドを広げていきますけど、彼の根本の考え方は小さい頃からずっと変わらなくて、そこがとてもかっこいいと思います。

渋沢栄一さんは“ちゃんと生き抜く人
Q:『青天を衝け』で伝えたいことは何ですか?

今回の大河の主人公・渋沢栄一さんは“ちゃんと生き抜く人”です。いろんな波に飲まれて、下手したら死んでいたかもしれない瞬間が何度もある人生を歩んでいますけれど、そのたびにちゃんと生き抜く判断をする。その決断の瞬間みたいなものは特に意識をして演じたいと思っています。

周りに流されたり、世の中の流れに合わせたりすることもありますが、最後は、子ども時代に家族と暮らした土地で培ったものに従って、自分自身で決断している。その部分は芯を持って演じたいと考えていて、迷ったときや苦難のとき、生きていこうとする判断力や生命力みたいなものって、目に見えていないけれど一番大事ではないか。そういうことが伝わるといいなと思っています。

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