<2014/2/8 執筆>
スコットランドのシングルモルトに続き、今度は日本のシングルモルトです。
前回はリニューアルした新山崎を試しましたが、今回はその上にある12年です。
ただ、この両者の違いは、単に原酒の熟成年数だけではありません。
新山崎ではミズナラの新樽とワイン樽の2つの原酒を使っていますが、12年ではそれ以上の年数同様にシェリー樽原酒を使っています。
その時点で香りが大きく異なるのがお分かりになるかと思います。
看板商品であるオールドがシェリー樽由来の華やかな香りを前面に押し出しているので、ある意味12年のほうがサントリーの本流の香り、味を持っているのではないかと推察されます。
今回は、以前試した新山崎との比較をしてみます。
ロックではなくストレートで飲んでみると、12年では樽由来のウッディな香りとシェリー樽ならではのレーズンなどの甘い香りが強く感じられ、さらにバニラやナシ、青りんごのような香りがしてきます。
一方でピート香の持つスモーキーさは、他のサントリーの銘柄に比べると意外に強めで、シングルモルトならではのエッジの効いた雰囲気を醸し出しています。
味は甘さが強めで、ストレートでもアルコールの刺激は低く滑らかになっています。
味の方向性はオールドに近いですが、オールドに感じられた人工的な味とは違い、自然ですんなりした印象に思えます。
これがサントリーの味だ、と言わしめるようなキーモルトとしての威厳を感じます。
一方で新山崎を改めてストレートで飲んでみると、12年で感じられた香りがほとんどなく、口に含んで回してやることでウッディな香りやフルーティな香りが立ち上がってくる感じです。
味も確かに甘いほうでアルコールの刺激も少なめですが、12年と比べると愕然とするほど薄く、以前書いたレビューの内容が決して間違ってないことを改めて知らしめてくれました。
正直に言えば、新山崎は8年熟成でもいいからシェリー樽原酒メインにしてもらいたいですね。新しい味にチャレンジするのはいいのですが、それにエントリーモデルを任せるのは力不足に思えます。
ましてや700mlで3000円台となると、新白州やライバルであるニッカの余市、宮城峡にも負けます。
12年においては、これぞサントリーの味だ、といえるほどの香り、味わいを持っていて、サントリー党を名乗る人であれば1度でも飲まないと説得力がないものに思えます。
個人的にはシェリー樽由来の華やかな香りが好きなので、サントリーの銘柄の中でも「好き」に入る部類です。
今回のテーマである山崎12年は、700mlで6000円台(執筆時点)。スコッチの12年物シングルモルトと比べると倍近い値がついています(それは白州、余市、宮城峡にも言えますが...)。
180mlのボトルもありますが、それも2000円弱で躊躇う値段です。50mlのミニボトルもあり、こちらは600円です。
<個人的評価>
・香り AA:シェリー樽原酒ならではの華やかな香り、そのあとから来るバニラ、ウッディ、フルーティな香りがバランスよくやってくる。ピーティさもそれなり。
・味 A: しっかりした甘みがあるが、オールドほどの不自然さは感じられない。
・総合評価 AA:That's SUNTORY! 個人的にあまり好まないサントリーでも、ここまで主張されると嫌いになれない。
<2015/1/2 追記>
4月より価格が改定され、定価が8500円になる予定ですが、 それ以上に品薄状態が続いており、1万円を超えるプレミアム価格がついてます。
「マッサン」による人気というだけではなく、海外での山崎に対する人気も高く、総じて原酒が不足しているようです。
とはいえ、今からすぐに12年物の原酒を増やしてもすぐにできるわけではなく、かと言って17年以上に割り当てる分をつぎ込めば、それ以上の銘柄が絶えてしまう問題にもなりかねないので、メーカーとしては痛しかゆしの状況といえます。
お店で見つけたらラッキーと思ったほうがいいですね。
スコットランドのシングルモルトに続き、今度は日本のシングルモルトです。
前回はリニューアルした新山崎を試しましたが、今回はその上にある12年です。
ただ、この両者の違いは、単に原酒の熟成年数だけではありません。
新山崎ではミズナラの新樽とワイン樽の2つの原酒を使っていますが、12年ではそれ以上の年数同様にシェリー樽原酒を使っています。
その時点で香りが大きく異なるのがお分かりになるかと思います。
看板商品であるオールドがシェリー樽由来の華やかな香りを前面に押し出しているので、ある意味12年のほうがサントリーの本流の香り、味を持っているのではないかと推察されます。
ロックではなくストレートで飲んでみると、12年では樽由来のウッディな香りとシェリー樽ならではのレーズンなどの甘い香りが強く感じられ、さらにバニラやナシ、青りんごのような香りがしてきます。
一方でピート香の持つスモーキーさは、他のサントリーの銘柄に比べると意外に強めで、シングルモルトならではのエッジの効いた雰囲気を醸し出しています。
味は甘さが強めで、ストレートでもアルコールの刺激は低く滑らかになっています。
味の方向性はオールドに近いですが、オールドに感じられた人工的な味とは違い、自然ですんなりした印象に思えます。
これがサントリーの味だ、と言わしめるようなキーモルトとしての威厳を感じます。
一方で新山崎を改めてストレートで飲んでみると、12年で感じられた香りがほとんどなく、口に含んで回してやることでウッディな香りやフルーティな香りが立ち上がってくる感じです。
味も確かに甘いほうでアルコールの刺激も少なめですが、12年と比べると愕然とするほど薄く、以前書いたレビューの内容が決して間違ってないことを改めて知らしめてくれました。
正直に言えば、新山崎は8年熟成でもいいからシェリー樽原酒メインにしてもらいたいですね。新しい味にチャレンジするのはいいのですが、それにエントリーモデルを任せるのは力不足に思えます。
ましてや700mlで3000円台となると、新白州やライバルであるニッカの余市、宮城峡にも負けます。
12年においては、これぞサントリーの味だ、といえるほどの香り、味わいを持っていて、サントリー党を名乗る人であれば1度でも飲まないと説得力がないものに思えます。
個人的にはシェリー樽由来の華やかな香りが好きなので、サントリーの銘柄の中でも「好き」に入る部類です。
今回のテーマである山崎12年は、700mlで6000円台(執筆時点)。スコッチの12年物シングルモルトと比べると倍近い値がついています(それは白州、余市、宮城峡にも言えますが...)。
180mlのボトルもありますが、それも2000円弱で躊躇う値段です。50mlのミニボトルもあり、こちらは600円です。
<個人的評価>
・香り AA:シェリー樽原酒ならではの華やかな香り、そのあとから来るバニラ、ウッディ、フルーティな香りがバランスよくやってくる。ピーティさもそれなり。
・味 A: しっかりした甘みがあるが、オールドほどの不自然さは感じられない。
・総合評価 AA:That's SUNTORY! 個人的にあまり好まないサントリーでも、ここまで主張されると嫌いになれない。
<2015/1/2 追記>
4月より価格が改定され、定価が8500円になる予定ですが、 それ以上に品薄状態が続いており、1万円を超えるプレミアム価格がついてます。
「マッサン」による人気というだけではなく、海外での山崎に対する人気も高く、総じて原酒が不足しているようです。
とはいえ、今からすぐに12年物の原酒を増やしてもすぐにできるわけではなく、かと言って17年以上に割り当てる分をつぎ込めば、それ以上の銘柄が絶えてしまう問題にもなりかねないので、メーカーとしては痛しかゆしの状況といえます。
お店で見つけたらラッキーと思ったほうがいいですね。
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