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女子大生と商工会が強力タッグ 自然な甘さの健康「プリン」完成! 広島市・安古市地区 

2/11(金)  18:07 掲載

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地域の商工会の取り組みを取り上げます。安佐南区の商工会が若い力と強力タッグで町の名物づくりに挑戦しています。

【お茶入れ】「コポコポコポ」

オリジナルブレンドのお茶、広島ピースティです。
広島の平和をコンセプトにしたお茶で、外装には平和公園にささげられた折鶴の再生紙が使われています。

このお茶は3年前、広島市安佐南区の姫茶伝が発売し、今ではおりづるタワーや平和公園のレストハウスでも販売されるほど人気です。
商品の開発には地元の大学生が関わっていて、パッケージのデザインとお茶の味を選定しました。

学生とコラボして新たな商品を開発する。この取り組みを行っているのが、安古市町商工会で、これまでも数々の商品が発売されてきました。

【安古市町商工会・紙川祐次 経営指導員】
「この安古市(町商工会)の管轄内では、目立った特色、特産品ってないので。何かないかなと地域を見渡した時に、学校、学生さんが非常に多い地域。それをいかして何かということで、地域の事業者さんとそして学生を結びつけて新しい商品にできないかなと」

安古市町商工会の管轄地域は安佐南区の中筋から長楽寺にかけての旧古市町エリアでかつては商店街もあり、多くの商店でにぎわっていました。
しかし、時代とともにその賑わいは広島市中心部へと移り、現在ではその活気を感じることはできません。

そこで商工会は、地元の学生と商店が協力して町の名物を作り上げる、コラボ事業を始めました。今年度は、安田女子大学の管理栄養学科の学生と商品を開発。そのひとつがプリンです。

【安田女子大学3年生・横山遥さん】
「苦労したのはやっぱりプリンの硬さで、最初は飲めるくらいの柔らかい硬さのものを作ろうと思ってたんですけど。牛乳を少しの量の変化であっても硬さに出来上がり、すごい違いが出るので。そこが難しかったです」

【安田女子大学3年生・中川日和さん】
「作り方からと作る機械とかの操作とか、一から全部だったので。全部大変でした」

プリンを販売するのは、地元のサンドイッチ専門店で、学生はサンドイッチに合うプリンのレシピを考えます。
普段、食品について学んでいるとはいえ、商品の開発は初めてです。そんな彼女たちをサポートしたのが、砂糖を使わず、低糖質にこだわったプリンの店を営む掛田さんでした。

【スーツラボラフ&ラフ・掛田友紀恵店長】
「自分は低糖質のプリンの店をしてるんだけど、本人たちに(低糖質のプリンを作ってはどうかと)言ったことはないんですよ。でも学生さんたちが、腸に優しいとか、血糖値がどうだとか。栄養面がどうだとか、そんなことを考えて提案してきたのが、『低糖の甘味料を使いたい』っていうこと言ってきたんですね」

学生たちが考えたプリンのコンセプト。それは砂糖を使わず、自然の甘味成分から作られたカロリーゼロの甘味料で低糖・低カロリーなプリンというものでした。
しかし、開発を始めた矢先…

【スーツラボラフ&ラフ・掛田友紀恵店長】
「あの、コロナで会えないので、皆が集まること自体が難しかったし、だけど。やってみますって、すごい言ってくれたし、自分たちでやってみます。これもやってみます。あのこれはどうしたらどうですか?この香りはどうですか?とかっていう提案はね、すごいしてきましたよ。本当に」

コロナ禍で掛田さんにアドバイスを受けることもままならず、やりとりは、無料通信アプリのライン。アドバイスを基に熱を加える時間や卵・牛乳などの配合を、調整しながらプリンを作り続けました。
当初レシピは1年ほどで完成させる予定でしたが、実際にはその倍の2年かかり、そしてようやく、発売にめどがつきました。

【安田女子大学3年生】
「プリンが完成したので、よかったら食べてみてください」
「はい。ありがとうございます」

サンドイッチ専門店で販売するプリン。果たしてどんな風に仕上がったのでしょうか?学生たち、緊張の瞬間です。

【神戸サンド古市店・角谷惠店長】
「いただきます。あ、滑らかですとても。砂糖不使用なのに甘さもあって、舌触りもよくって人気も出ると思います。何回も試作をしてもらって、その度に、皆さんでミーティングしなたりとか、相談しながら仕上げてました」

完成したプリンはプレーンに加えて、コーヒー味の2つのレシピが作られました。さらにパッケージのデザインや商品名も、全て学生が考えています。
当初は飲める位柔らかいプリンを目指していましたが、スプーンですくえるほどの堅さを持たせました。

学生たちが作った商品はプリンにとどまらず、広島菜を使ったパンも開発され、すでに販売が始まっています。

プリンの発売を来月に控えた今、安古市町商工会はクラウドファンディングで資金を募っていました。より多くの人に知ってもらい、販売するためです。

【安田女子大学3年生・三澤有貴さん】
「やっと自分達の想いが形になって嬉しかったです」
【安田女子大学3年生・山崎菜々さん】
「色んな年齢層の方にを食べてもらって、長く皆さんに愛されるようなプリンになってくれればいいと思います」

大学生が2年に渡って開発を続けてきた、プリンとパン。彼女たちの思いがこもった商品が、いつの日か地域の名物と呼ばれる日が来るのかもしれません。

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