4月21日に公開された映画『リズと青い鳥』。原作は、武田綾乃による小説「響け！ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、波乱の第二楽章」の劇場アニメ化となる。その特別試写会に監督の山田尚子さんと原作者の武田綾乃さんが登壇。作品について多くのことを語ってくれていたが、ニジ★スタではそのトークイベント直後に取材を実施。前編ではおふたりに作品についての想いを、さらに深く聞いた。
この記事のシリーズ
悲しいという感情を、悲しいって書きたくない（武田）
武田さんから見た山田監督の印象はいかがでしたか？ 人としての印象でも良いのですが。
山田 人の印象、それはそれで気になりますね（笑）。
武田 こういうところで言っていいのかどうか…かわいらしい方だなと思いました（笑）。作品の世界観の作り込みというか、細かいところまで繊細に繊細に、ひとつずつ作り上げていく方という印象はすごくあります。
武田 こういうところで言っていいのかどうか…かわいらしい方だなと思いました（笑）。作品の世界観の作り込みというか、細かいところまで繊細に繊細に、ひとつずつ作り上げていく方という印象はすごくあります。
では今回、監督をされると聞かれたときは？
武田 とても驚きました。映画を観ていてもそういう感じで作るんだなって思いました。
小説ではみぞれと希美だけの話ではないですからね。山田監督から見た、武田さんの印象はどうでしたか？
山田 いつもニコニコされている方だなと（笑）。でも最初に会ったときは髪が短くてボーイッシュな感じだったんですよ。でもお会いする度におきれいになるなと思ってビビってます。やっぱり書かれている文章が良い温度感というか、低いようで高いような絶妙な温度感で書かれていて、すごく映像が見える文章を書かれる方だなと思っています。
映像化したくなるような文章？
山田 はい、ものすごく。
自分の作品作りとも相性がいいなと？
山田 あの、大変僭越ながら、すごく…そうですね、こういうことを言うのもなんですけど、確かにそうです（照）。
『響け！ユーフォニアム』シリーズにおける、原作者とアニメ制作の関係を教えて下さい。
武田 ほとんど原作を書くのと同時に進んでいまして、『響け！ユーフォニアム』の場合だとプロットをお渡しして、お任せしますというパターンが一番多いです。それはスケジュールの関係もあるんですけど。私がもう少し書くのが早ければ…（笑）。
山田 そんなそんな！ プロットの時点でだいぶ出来上がったものを見せていただけるんです。TVシリーズのときも小説の1巻は出ていたんですけど、そのあとはプロットを見せていただいていまして、それがかなり高い完成度なんです。また短編も出されているので、それを見ながらアニメに反映させていただいています。
山田 そんなそんな！ プロットの時点でだいぶ出来上がったものを見せていただけるんです。TVシリーズのときも小説の1巻は出ていたんですけど、そのあとはプロットを見せていただいていまして、それがかなり高い完成度なんです。また短編も出されているので、それを見ながらアニメに反映させていただいています。
キャラクターを作り上げるときもプロットや小説を見ながら？
山田 基本的にはそうですね。ただ、ひとりひとりの書き分けをしっかりなされているので、手に取るように見えるんです。
武田 そう言っていただけると嬉しいですね。
武田 そう言っていただけると嬉しいですね。
原作者に質問をするということなどもなく？
山田 それは野暮な感じがするんです。もう書かれているので。周りの描写だったり、いろんなものを使ってその感情を表現されているので、その確認はあまりしないかもしれないです。
武田 悲しいという感情を、悲しいって書きたくないという欲求がすごく大きくて、察してほしいんですよね。読者の方に自然と察してほしいという気持ちがあるので、そういうところは意識して書いているところはあります。
武田 悲しいという感情を、悲しいって書きたくないという欲求がすごく大きくて、察してほしいんですよね。読者の方に自然と察してほしいという気持ちがあるので、そういうところは意識して書いているところはあります。
みぞれと希美について
