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♪~(テレビ)
(桃太郎)お父ちゃん。 お母ちゃん。おはよう。
(錠一郎)おう おはよう。(るい)おはよう。 桃太郎。
かっこええな。初練習の前から汚すよ。
そうかて…。
頂きま~す!は~い。
(錠一郎)前掛けしたらええねん。
お父ちゃん こぼしてるで。
え~? うそ。はあ~。 もう ジョーさんが前掛けしい。
お姉ちゃんは?まだ寝てる。
え~。 もう…。
ひなた~!
はよ起きなさい。 ごはん冷めるよ。
はあ…。
また増えてる…。
ひなた!
ほら!(ひなた)う~ん… お母ちゃん…。
春休みやからいうて いつまでも寝て。起きなさい。
あんたもう高3になるんでしょ?
あっしには関わりのねぇこってござんす。
ひなた! あ~!ちょっ ちょっ ちょっ ちょっ!
ほら ほら ほら。 はい はい はい。
顔洗ってくる…。はよ はよ。
よいしょ。
♪~
♪「君と私は仲良くなれるかな」
♪「この世界が終わるその前に」
♪「きっといつか儚く枯れる花」
♪「今、 私の出来うる全てを」
♪「笑って笑って」
♪「愛しい人」
♪「不穏な未来に 手を叩いて」
♪「君と君の大切な人が幸せである」
♪「そのために」
♪「祈りながら sing a song」
♪~
♪~(テレビ)
おはよう。おはよう。 お姉ちゃん。
フフッ 桃~。おはよう。 お父ちゃん。
うんうん…。 ひなた。 おはよう。うん?
あっ 新しい「朝ドラ」?うん。 「おしん」や。
何? 「おしん」て。主人公の名前や。
へえ~。
頂きます。
(錠一郎)あ~! 出た。
(テレビ)「そのころ…」。うん?
(テレビ)「おしんは 一人で北へ向かって…」。わっ 何や このおばあさん。
電車の中で正座してるで。ひなた。
この「朝ドラ」は すごいで。すごいて 何が?
さっきまでな いろんな人が入れ代わり立ち代わり出てきておしんのうわさ話ばっかりしてたんや。
えっ それが どないしたん?今 初めて おしんが出てきたんや。
えっ。
15分近くヒロインが出てきいひんかったんや。
そら画期的やな。これは名作になる気ぃするなあ。
そやけど ヒロインやのにえらいおばあさんやな。
それが またええんや。ふ~ん…。お代わり!
おしん どこへ向かってんのやろ…。
ひなた。 はよ食べて支度しなさいよ。
うん? 支度て?
もう忘れてる…。
結構な お点前で。
(一恵)替茶わんで失礼いたします。
(一子)サッチモも ひなたちゃんもつきおうてくれて ありがとう。
いいえ。ごちそうさまでした。
上手になったねえ いっちゃん。ありがとう。 おばちゃん。
な~にが。 まだまだえ。
けど まあ 次のお茶会でお点前やるのはこれで合格にしとこか。
ありがとうございます。
いっちゃんは 卒業したらそのまま お茶の道に進むん?
ううん。 短大受ける。
(一子 ひなた)えっ。何で?
何でて 別にええやない。
お母さんの手伝いしてた方が茶道は身につくえ。
(一恵)お父さんは ええ言うたもん。(一子)あかん! 短大なんか。
何で?どうせ 勉強もしんと遊び歩いて 留年すんのがオチや。
(一恵)何で そんなん分かるん。(一子)分かるんや。 お母さんには。
せやから 何で?
もう。何で お母さんに決められなあかんのよ。
えっ いっちゃん どこの短大行くん?
どこでも ええんや。えっ?
ちゃんと考える時間ほしいだけ。考えるって?
ホンマに お茶の先生になるんかどうか。
茶道の家の一人娘やからいうて勝手に人生決められたないわ。
なるほどなあ…。
ひなちゃんは?えっ?進学するん?
さあ…。「さあ」て。
私ら 3日後には 高校3年生やで。それは そうやけど…。
あっ! それ! もう出たん?うん。
えっ マヤと亜弓さん どうなった?
ここんとこ マヤと亜弓さんいうよりアルディスとオリゲルド どうなったいう感じやわ。
借りてええ?うん。ありがとう。
おおきに。
やった~。 早く帰って食べよ。
ただいま。お帰り。ただいま。
桃太郎。 野球どうやった?楽しかった。
おにいちゃんらに優しくしてもろたな。うん。
そう よかったな。おなかすいた。
今 新しいの焼くさかい 手ぇ洗といで。は~い!
筋がええって褒められとったわ。
ホンマ?うん。
よかった。僕やなくて るいに似て。
ベリー 元気やった?ああ うん。 すごく…。
えっ 何?いや 一子さんがないっちゃんに 短大なんか行くな遊び歩くのがオチや言うて…。
いやいや… どの口が言うてるんや。フフッ ねえ。
お母ちゃん 回転焼き頂戴!ちょっと待っとき。
はい!(小夜子)こんにちは。小夜ちゃん。
あ~ いらっしゃい。(小夜子)5つ くれはりますか。
は~い。 いつも ありがとう。
(錠一郎)ひなた いてるで。あっ ホンマですか?
上がっていき。お邪魔します。は~い。
「マヤ… おそろしい子」。
・(小夜子)ひなちゃん。 入ってええ?
うん? 小夜ちゃん?
ええよ!
お邪魔します。ああ。
ごめんね 急に。ううん。 どうぞ。
ありがとう。あっ お稽古の帰り?うん。
おっ 何? ピアノ? 英語?今日は お習字。
はあ~。相変わらず いろいろやってんなあ。
うん… けど もうそろそろ塾だけにしよ思てる。
えっ。 え… 小夜ちゃんも進学するん?
えっ うん。四大?うん。
あ~ みんな いつの間にそんなこと考えてたん。
いつの間にて…。
うん? 桃。 何か用事?
あっ 桃ちゃん。 入っといで。
(小夜子)ああ そっか。
桃ちゃん この春から小学生なんや。
教えてほしい。
桃ちゃん 入学前からもう勉強してんの? 偉いね。
いや… 桃。 足し算やったら なんぼ何でもお姉ちゃんかて教えられるで。
構へん。 教えたげる。いやいや… そんなん悪いわ。
せっかく遊びに来てくれたのに。私も勉強になるし。
勉強?私 将来は学校の先生になりたい思てんの。
ほう…。
教えてあげる。 どこ?
ここ。(小夜子)あっ ここね。ここは… 「みんなで何匹ですか」。まず…。
♪~
♪~(ラジオ)
うわっ。 もう やめてえな ケチエモン…。
吉之丞。(吉之丞)冷やかしやったら 帰ってや。
何で 冷やかして決めつけんの。
貧乏人に買えるわけないやろう。
それも そやな。認めんのかい。
ホンマのことやさかい。張り合いないなあ。
うん? 店番? 珍しいな。
親父が 今からやっとけってうるさいんや。
えっ 今からて?どうせ 店継ぐんやからて。
けど 俺は そないな気ぃないけどな。えっ?
そら そやろ。どんどん大きい電器屋出来て安うに買えんのにこないな店継いで どないすんねん。
♪~(「おしん」のテーマ音楽)
♪~
(車内アナウンス)「次の停車駅は 帷子ノ□ 帷子ノ□です」。
<ひなたが向かった先は 映画村でした>
<ひなたは 時々 この場所に来ます>
<つらい時や 悲しい時落ち込んだ時 何となく不安な時。ここに来ると 何だか心が落ち着くのです>
回想 いっちゃんは 卒業したらそのまま お茶の道に進むん?
ううん。 短大受ける。
<侍のように りんとして 弱音を吐かずこうと決めたことは命懸けで やり遂げる。そんな生き方に ひなたは憧れていました>
親父が 今からやっとけってうるさいんや。
今からて?どうせ 店継ぐんやからて。
<ただ ひなたは まだ見つけることができずにいました。命懸けで やり遂げたいと思える夢も 目標も…>
え… 小夜ちゃんも進学するん?
えっ うん。四大?うん。
♪「遊び疲れた映画村の帰り」
♪「これで青春も終わりかなとつぶやいて」
♪「あなたの肩をながめながら」
♪「やせたなと思ったら泣けてきた」うっ うっ うっ うっ…。
ひなた。
あんた 回転焼き抱えてどこ行ってたん?
さあ…私は どこへ向かってんのやろ。
何言うてんの。 ちょっと代わって。えっ。
お豆腐 切らしてんの忘れてたんや。えっ?
もう焼いた分 売り切ったらいいから。お願い。
もう~こっちは それどころやないのに。
♪「京都で生まれた女やさかい」
♪「京都の街よう捨てん」
おいでやす。 何個しましょ?
おばさんは?えっ?
いつものおばさん いないの?
あっ すいません。 今ちょっと。
娘?