この記事は Google Maps Platform プロダクト マネージャーの Matt Brightman による Google Cloud Blog の記事 "Announcing Quick Builder, a new low-code tool for you to build location-based experiences" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。
この記事は Google Maps Platform プロダクト マネージャーの Matt Brightman による Google Cloud Blog の記事 "Announcing Quick Builder, a new low-code tool for you to build location-based experiences" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

Google では、Google Maps Platform においてローコード開発の取り組みを進めています。15 年以上にわたり、Google はロケーションベースのカスタム ソリューションをスクラッチから開発して ArgosDunzoRedfin などのお客様を支援してきました。このアプローチは高いレベルのカスタマイズを想定したものですが、すべてのお客様がこのような実装を行うだけのリソースやパワーを持っているわけではないことも理解しています。Google において最も重要な理念のひとつが「誰でも利用可能」とすることです。その理念にもとづき、予算や専門知識の有無にかかわらず優れたロケーションベースのソリューションを簡単に構築できる Quick Builder を開発しました。まずは、ローコードとは何か、またなぜそのムーブメントに賛同しているのかについて説明します。

ローコード開発とは

ローコードとは、できるだけコードをゼロから書かなくてもよいよう、視覚的にソフトウェアを開発できるようにしようというアプローチです。ローコード ツールは、コードの書き方を知らなくても、誰でも使用できる直感的な自然言語ベースのインターフェースにコーディングを抽象化するため、これを使用することで、高度なテクノロジーを簡単に利用でき、データや設計、機能に関する重要な決定を行えるようになります。ステークホルダー向けのデモを作成したり、なんらかの決定事項のトレードオフを具体的に示したりするような作業は、ほとんどの場合にユーザー インターフェースのボタンをクリックするだけで実行できます。

その結果、自分でコードを書く場合よりも短時間で、デプロイ状態でのテストを完了することができ、本番環境に対応したカスタムのコードを作成できます。出力されたものをそのままコードベースにコピーして貼り付けることや、テンプレートとして使用することで、自由にカスタマイズや拡張をすることができます。

ローコード ツールを使えば高品質なソフトウェアの設計と開発がこれまでになく簡単になることから、世界中の組織がローコード ツールを重視しています。ガートナーのレポートでは、ローコードは今後も進化し続け、2025 年までにローコードの新たなクライアントのうち半分を IT 業界以外の事業者が占めるようになると予測しています。ローコードなら、たとえコードの書き方を知らなくても、アプリケーションを構築でき、設計上の決定を簡単かつ迅速にすることができます。

Quick Builder のご紹介

直感的なツールである Quick Builder を活用すれば、マッピングのニーズに適した API を見つけて試し、デプロイすることができます。過去の技術スキルや経験のレベルにかかわらず、このツールをビジネスの成長に役立て、本番環境に短時間でデプロイし、学習やテストにかかる時間を短縮することが可能になるのです。

Quick Builder の住所選択ソリューションのデモ


Google は、さまざまなエクスペリエンスを蓄積しています。Google Cloud Console の Google Maps Platform セクションにはローコード テンプレートのライブラリがあります。サンプルとして、一般的なロケーションベースのエクスペリエンス例を 3 つご紹介します。

  • 店舗の集客数を増やす : Locator Plus
    Locator Plus はユーザーが地図上で店舗の場所を見つけられるようにします。店舗側は営業時間や利用可能なサービス、ユーザーのレビュー、各場所の写真といった主な詳細情報を簡単に記入できます。ユーザーは Locator Plus を使って簡単に最適な行き先を見つけることができるので、小売業者がオンライン購入品の店舗受け取りオプションを導入する場合や、銀行が利用者に案内したい ATM がわかりにくい場所にある場合などに役立ちます。

  • 購入手続きを高速化してコンバージョン率を増やす : Address Selection
    ユーザーが自分の住所を手入力しなくてはならない場合、間違いがあると、コンバージョンの低下や、荷物が届かない、クレジット カードの請求ができないなどユーザー エクスペリエンスの低下につながることがあります。Place Autocomplete API で動く Address Selection を使えば、数文字を入力するだけで正確な住所が適切な形式で提示されるので、利用者がログインや購入手続きをすばやく簡単に行うのに役立ちます。

  • 地域に密着した情報で地図を強化する : Neighborhood Discovery
    不動産会社や旅行会社の利用者にとって、職場に近い場所にあるかやお気に入りのレストランやカフェが近くにあるかなど、近隣の情報は大きな関心事です。Neighborhood Discovery を使用すれば、利用者の好みに合わせておすすめの施設やアトラクションを動的マップで表示して、地域密着型のエクスペリエンスを提供できます。

Quick Builder は、ローコードによる学習を好む方にとっては便利なツールです。データを追加し、リアルタイム プレビューで確認して、提案されたデザインの中から自社のビジネス ニーズに最適なものを選択します。気に入るものができたら、カスタムのサンプルコードをエクスポートするか、Google の クラウド ホスティング機能を使用することにより、たった 1 行のコードでウェブサイトにソリューションを埋め込むことができます。Quick Builder を使って、かつてないほど短時間で本番環境対応のカスタマイズ されたコードを取得して、本番環境にデプロイしましょう。

将来を見据えて

これは始まりにすぎません。Google は、お客様がデプロイした Google Maps Platform を最大限に活用できるようにするにはどうすればよいかを常に模索しています。今後、ローコード ソリューションのテンプレートを Quick Builder ライブラリに追加していきますので、ぜひご期待ください。Quick Builder の詳細については、MapsOnAir ウェビナーをご覧ください。

Google Maps Platform に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。ご質問やフィードバックはページ右上の「お問い合わせ」より承っております。



Posted by 丸山 智康 (Tomoyasu Maruyama) - Developer Relations Engineer

この記事は Nick Birine による Google Ads Developer Blog の記事 "Announcing DSA Page Feeds and Dynamic Remarketing Feeds are migrating to Assets" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。 ...
この記事は Nick Birine による Google Ads Developer Blog の記事 "Announcing DSA Page Feeds and Dynamic Remarketing Feeds are migrating to Assets" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

Google Ads API の動的検索広告(DSA)ページフィードと動的リマーケティング フィードの、アセットへの移行予定についてお知らせします。これらのアセットは、Google Ads API のみで利用できます。

現在の Google Ads API のフィード サービスは、アセットベースの構成に置き換わります。すべての既存の DSA と動的リマーケティングのフィードは、アセットに移行されます。API ユーザーには、自動移行日が来る前に、既存のフィードを手動で移行することをおすすめしています。すべての既存のフィードは自動移行日以降に削除され、アセットベースの同等なものに置換されます。以前のフィードと自動移行されたアセットは一切リンク付けされません。そのため、このリンク付けの維持が重要なユースケースがある場合、API ユーザーには、フィードを手動移行することを推奨します。

以前のタイプ 利用できるアセット 自動移行の日付
DSA ページフィード
動的リマーケティング :
  • 教育
Google Ads API v9 2022 年 4 月 27 日
動的リマーケティング :
  • カスタム
  • フライト
  • ホテル
  • 不動産
  • 旅行
  • 地域
  • 求人
Google Ads API v10_1 2022 年 10 月 5 日


行うべきこと
できる限り早急に、DSA ページフィードと動的リマーケティング フィードを移行して新しいアセットタイプを使うようにする必要があります。移行後は、フィードベースのエンティティを削除してください。移行期間中には、以前のフィードとアセットベースのフィードが混在し、キャンペーンで両方が提供される可能性があります。詳しくは、DSA と動的リマーケティングの移行ガイドをご覧ください。テスト アカウントを使って、アセットベースの実装を作成してテストすることをご検討ください。

自動移行日以降は、AdWords API と Google Ads API で以前のフィードの取得や作成、変更はできなくなります。

なお、フィードのアップロードや管理に Google 広告 UI しか使っていない場合は、自動的にアセットに移行されるので、追加で何かを行う必要はありません。

ご質問やさらにサポートが必要なことがありましたら、フォーラムからご連絡ください。



この記事は David Stevens による Google Ads Developer Blog の記事 "Updated schedule of Google Ads API 2022 releases and sunsets" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。 ...
この記事は David Stevens による Google Ads Developer Blog の記事 "Updated schedule of Google Ads API 2022 releases and sunsets" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

デベロッパーの皆さんが AdWords API から移行することをサポートするために、2022 年の Google Ads API のリリースと提供終了のスケジュールを更新したことをお知らせします。Google Ads API v7 と v8 は、AdWords API の提供終了と合わせて、2022 年 4 月 / 5 月に提供終了となる予定です。

以下の日付はあくまで想定であり、今後変更される可能性があること、ご容赦ください。リリースの追加や削除、メジャー版とマイナー版の切り替えが発生する可能性もあります。最新情報は、リリースノートサポートの終了スケジュールにてご確認ください。

注 : AdWords API は、2022 年 4 月に提供が終了する予定です。Google 広告アカウントの管理を続けるには、それまでにすべてのリクエストを Google Ads API に移行してください。

更新版リリース スケジュール :
バージョン 計画されているリリースの
種類 *
リリース予定 * 提供終了予定 *
v7 メジャー 2021 年 4 月 28 日(リリース済み) 2022 年 4 月 / 5 月
v8 メジャー 2021 年 6 月 9 日(リリース済み) 2022 年 4 月 / 5 月
v8_1 マイナー 2021 年 8 月 11 日(リリース済み) 2022 年 4 月 / 5 月
v9 メジャー 2021 年 10 月(リリース済み) 2022 年 6 月 / 7 月
v10 メジャー 2022 年 2 月 / 3 月 2022 年 10 月 / 11 月
v10_1 マイナー 2022 年 4 月 / 5 月 2022 年 10 月 / 11 月
v11 メジャー 2022 年 6 月 / 7 月 2023 年 3 月 / 4 月
v11_1 マイナー 2022 年 8 月 / 9 月 2023 年 3 月 / 4 月
v12 メジャー 2022 年 10 月 / 11 月 2023 年 6 月 / 7 月
* 想定であり、変更される可能性があります

さらに詳しく知りたい方へ
以下のリソースは、開発の計画を立てるうえで役立ちます。
ご質問やさらにサポートが必要なことがありましたら、フォーラムからご連絡ください。





Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team

この記事は Developer Relations Engineer の Chris Arriola による Google Cloud Blog の記事 "A video guide to reactive programming with Google Maps Platform" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。 ...

この記事は Developer Relations Engineer の Chris Arriola による Google Cloud Blog の記事 "A video guide to reactive programming with Google Maps Platform" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

Google Maps Platform Android SDK は、非同期操作を管理するコードを記述するのに役立つ、リアクティブ プログラミングの拡張機能をサポートしています。

Google Maps Platform を使ってリアクティブでレスポンシブなマッピング アプリケーションを構築する

ユーザーのタッチイベントから、ネットワーク呼び出し完了の待機やプッシュ通知の受け取りに至るまで、モバイルアプリでは非同期イベントはあらゆるタイミングで発生する可能性があります。こうしたイベントを考慮しながら他の非同期イベントと組み合わせてコードを記述するのは、アプリ デベロッパーにとって手間のかかる作業です。リアクティブ プログラミングを使えば個々のイベントのコールバックを渡す必要がなくなるため、非同期イベントを扱うプロセスを簡素化できます。リアクティブ プログラミングでは、イベントはストリーミングとしてモデル化され、アイテムが 1 つずつ処理されます。


リアクティブなコード記述には、Kotlin Flows と RxJava の 2 つのライブラリを使用できます。次の 2 つの動画で、それぞれのライブラリの使い方を説明します。

Kotlin を使ってリアクティブでレスポンシブなアプリケーションを作成する

Kotlin でコルーチンと Flow を使用する場合は、KTX ライブラリを使えば Kotlin Flow でイベントを受け取ることができます。Maps KTX ライブラリには Kotlin Flow オブジェクトを返す拡張機能が含まれているため、リアクティブにイベントをリッスンできます。Kotlin Flows では、アクティビティを一時停止して 1 個の値を返すのではなく、時間の経過とともに複数の値を 1 個ずつ返すことができます。例えばカメラのように時間の経過とともに変化するイベントも、Flow を使って受け取ることができます。アプリで Kotlin Flow を使うには、build.gradle ファイルの依存関係セクションに Maps KTX ライブラリを追加します。


RxJava で Android 向けにリアクティブな地図を作る

一般に広く使用されている Android ライブラリ RxJava を Google Maps Platform の SDK に統合します。RxJava はリアクティブ拡張機能を Java で実行するもので、観測可能なシーケンスを使って非同期かつイベントベースのプログラムを記述するためのライブラリです。RxJava を使えば、連鎖的に発生する変化をコールバック ベースの非同期コードで記述できます。この仕組みと、RxJava のその他の使い方を 3 つ目の動画で説明します。


今回の 3 部構成の YouTube 動画シリーズでリアクティブ プログラミングの考え方について理解を深め、レスポンシブでリアクティブなモバイルアプリの作成にお役立ていただければ幸いです。役に立つ動画のアイデアがあれば、私たちの動画のコメント欄に投稿してください(どの動画でもかまいません)。最新情報、チュートリアル、お客様事例などをお届けする Google Maps Platform の YouTube チャンネルに、ぜひご登録ください。

Google Maps Platform に関する詳しい情報はこちらをご覧ください。ご質問やフィードバックはページ右上の「お問い合わせ」より承っております。


この記事は Chromium Blog の記事 "Chrome 98 Beta: Color Gradient Vector Fonts, Region Capture Origin Trial, and More" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


特に記載のない限り、下記の変更は Android、Chrome OS、Linux、macOS、Windows 向けの最新の Chrome ベータ版チャンネル リリースに適用されます。ここに記載されている機能の詳細については、リンクまたは ChromeStatus.com の一覧でご確認ください。2022 年 1 月 10 日の時点で Chrome 98 はベータ版です。PC 向けの最新版は Google.com で、Android では Google Play ストアでダウンロードできます。 

この記事は Chromium Blog の記事 "Chrome 98 Beta: Color Gradient Vector Fonts, Region Capture Origin Trial, and More" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


特に記載のない限り、下記の変更は Android、Chrome OS、Linux、macOS、Windows 向けの最新の Chrome ベータ版チャンネル リリースに適用されます。ここに記載されている機能の詳細については、リンクまたは ChromeStatus.com の一覧でご確認ください。2022 年 1 月 10 日の時点で Chrome 98 はベータ版です。PC 向けの最新版は Google.com で、Android では Google Play ストアでダウンロードできます。 

COLRv1 カラー グラデーション ベクター フォント

このバージョンの Chrome は、新しく追加されたフォント形式として COLRv1 カラー グラデーション ベクター フォントをサポートします。カラーフォントのグリフには複数の色が含まれています。例として、絵文字や国旗、多色文字などが挙げられます。

COLRv1 は COLRv0 フォント形式が進化したもので、ウェブでのカラーフォントの普及を目的としています。COLRv1 フォントは、グラデーション、座標変換、合成などのさまざまな視覚表現に対応しながらも、フォントのサイズはとても小さくなっています。また、COLRv1 フォントは OpenType のバリエーションもサポートしています。フォントのサイズがとても小さいのは、内部形状の再利用とコンパクトなフォント形式定義、効率的な圧縮によるものです。

次のイメージは、Noto Color Emoji の例を示しています。これはビットマップ フォントでは約 9 MB ですが、COLRv1 ベクター フォントでは 1.85 MB しかありません(WOFF2 圧縮後)。

2 つの国立公園の絵文字。片方は明瞭でもう片方はぼやけている。棒グラフは、ビットマップ フォントと COLRv1 フォントの Noto Emoji のバイナリサイズ(約 9MB と 1.85MB)を比較している。
明瞭な COLRv1 ベクター フォント(左)と、ビットマップ フォント(右)の比較。
WOFF2 圧縮後のビットマップ フォントと  COLRv1 フォントとしての Noto Emoji のフォントサイズ。

詳細については、Chrome 98 の COLRv1 カラー グラデーション ベクター フォントをご覧ください。

3 桁のバージョン番号に対する準備

今年中に Chrome のバージョン 100 がリリースされ、ユーザー エージェント文字列で報告されるバージョン番号の桁数が増える予定です。サイトオーナーが新しい文字列をテストしやすくするために、Chrome 96 では、Chrome のユーザー エージェント文字列として「100」が返されるようにするランタイム フラグが導入されました。この新しいフラグ chrome://flags/#force-major-version-to-100 は、Chrome 96 以降で利用できます。詳細については、Chrome の User-Agent 文字列のメジャー バージョンを強制的に 100 にするをご覧ください。

オリジン トライアル

このバージョンの Chrome には、以下のオリジン トライアルが導入されています。オリジン トライアルとして新機能を試せるようにすることで、ウェブ標準コミュニティにユーザビリティ、実用性、有効性についてのフィードバックを提供することができます。以下の項目を含め、現在 Chrome でサポートされているオリジン トライアルに登録するには、Chrome オリジン トライアル ダッシュボードをご覧ください。Chrome のオリジン トライアルの詳細については、ウェブ デベロッパーのためのオリジン トライアル ガイドをご覧ください。Microsoft Edge は、Chrome とは別に独自のオリジン トライアルを行っています。詳細については、Microsoft Edge オリジン トライアル デベロッパー コンソールをご覧ください。

新しいオリジン トライアル

リージョン キャプチャ

リージョン キャプチャは、自分でキャプチャした動画トラックをクロップするための API です。現在、アプリケーションは、preferCurrentTab の指定の有無にかかわらず、getDisplayMedia() を使ってアプリケーション自体が実行されているタブをキャプチャできます。その際、(通常はリモートに共有する前に)結果の動画トラックをクロップし、コンテンツの一部を削除する場合があります。

今回のリリースに追加されたその他の機能

contain-intrinsic-size に auto キーワードを追加

contain-intrinsic-size に auto キーワードのサポートが追加され、ウェブサイトで最後に記憶した要素のサイズ(存在する場合)が利用できるようになります。これにより、content-visibility: auto が指定された要素よりもユーザー エクスペリエンスが向上します。この機能がない場合、ウェブ デベロッパーは要素がレンダリングされるサイズを推定しなければなりません。この機能と content-visibility: auto を併用すると、要素が飛び回る可能性があります。

AudioContext.outputLatency

新しい AudioContext.outputLatency プロパティは、オーディオ出力のレイテンシを秒単位で推定します。厳密に言えば、これはユーザー エージェントがホストシステムにバッファリングをリクエストした時間から、オーディオ出力デバイスがバッファ内の最初のサンプルを処理した時間までの間隔です。スピーカーやヘッドフォンなど、音響シグナルを生成するデバイスの場合、後者の時間はサンプルのサウンドが生成された時間です。Firefox では、すでにこの機能が実装されています。

CSS の色調整 : color-scheme の 'only' キーワード

color-scheme の仕様に再追加された only キーワードが Chrome でサポートされるようになりました。これにより、特定の単一要素で color-scheme を無効化できるようになります。たとえば、強制的なダーク化を無効化できます。いくつかの例で使い方を示します。

div { color-scheme: light }

これは、div 要素の color-scheme を強制的にダーク以外にします。

div { color-scheme: only light }

これは、上の例と同じく、要素の color-scheme をライトに保ち、ユーザー エージェントによる強制ダーク化を無効にします。

document.adoptedStyleSheets の変更が可能に

仕様に従い、document.adoptedStyleSheets プロパティの変更が可能になります。これにより、push()pop() などの操作ができるようになります。これまでの adoptedStyleSheets の実装は扱いにくく、たとえばシートを追加する場合、配列全体を代入し直さなければなりませんでした。

document.adoptedStyleSheets = [...adoptedStyleSheets, newSheet];

新しい実装では、同じ操作を次のように行うことができます。

document.adoptedStyleSheets.push(newSheet);

ハイ ダイナミック レンジ カラーのメディアクエリ

Chrome で CSS メディアクエリ 'dynamic-range' と 'video-dynamic-range' がサポートされ、現在のディスプレイ デバイスの HDR サポート状況を検出できるようになります。有効な値は、'standard''high' です。このクエリを使うと、ページで CSS ルールを切り替えたり、Window.matchMedia() を使って変更に対応したりできます。

ポップアップ、タブ、ウィンドウのための新たな window.open() の動作

仕様の更新に伴い、このバージョンの Chrome では window.open() で新しいウィンドウやタブを開くかどうかを指定できるようになります。次の例に新しい構文を示します。1 つ目は、ポップアップ ウィンドウを開きます。2 つ目は、新しいタブまたはウィンドウを開きます。

const popup = window.open('_blank','','popup=1');

const tab = window.open('_blank','','popup=0');


また、window.statusbar.visible が正しい値を返すようになります。具体的には、ポップアップでは false を、タブやウィンドウでは true を返します。

Private Network Access なサブリソースに Preflight リクエスト

サブリソースに対するプライベート ネットワーク リクエストの前に CORS Preflight リクエストが送られ、対象サーバーから明示的なパーミッションを求めるようになります。プライベート ネットワーク リクエストとは、パブリックなウェブサイトからプライベート IP アドレスや localhost へのリクエスト、またはプライベートなウェブサイト(イントラネットなど)から localhost へのリクエストを指します。プリフライト リクエストを送ることで、ルーターなどのプライベート ネットワーク デバイスに対する Cross-Site Request Forgery (CSRF) 攻撃のリスクを緩和できます。多くの場合、プライベート ネットワーク デバイスはこのような脅威から保護されていません。

window と worker の structuredClone() メソッド

window と worker が、オブジェクトをディープコピーする structuredClone() メソッドをサポートします。ディープコピーでは、オブジェクトのプロパティがコピーされますが、その際に別のオブジェクトへの参照を見つけると、自身を再帰的に呼び出してそのオブジェクトもコピーします。これにより、2 つのコードで意図せずにオブジェクトが共有され、知らない間にお互いの状態を変更してしまうことがなくなります。ディープコピーの説明や使い方については、structuredClone による JavaScript のディープコピーをご覧ください。

WebAuthn minPinLength 拡張機能

Chrome で、Web Authentication を通して CTAP 2.1 minPinLength 拡張機能が公開されるようになります。これにより、あらかじめセキュリティ キーが構成されているサイトで、認証システムに設定された最小 PIN 長を知ることができるようになります。

インストールした PC ウェブアプリ向けのウィンドウ コントロール オーバーレイ

インストールした PC ウェブアプリでウィンドウ コントロール オーバーレイが有効になっている場合、アプリのクライアント領域が拡張され、タイトルバー領域を含むウィンドウ全体を覆います。そのため、ウィンドウ コントロール ボタン(閉じる、最大化 / 復元、最小化)はクライアント領域の上に重なって表示されます。ウェブ デベロッパーは、ウィンドウ コントロール オーバーレイを除くウィンドウ全体の描画と入力ハンドリングをする必要があります。この機能を使うと、デベロッパーはインストールされた PC ウェブアプリを OS のアプリのように見せることができます。

WritableStream コントローラーの AbortSignal

WritableStreamDefaultController が signal プロパティをサポートします。このプロパティは、必要に応じて WritableStream 操作を停止できる AbortSignal のインスタンスを返します。ストリーム API では、データ ストリームの作成、構成、使用のためのユビキタスで相互運用可能なプリミティブが提供されます。この変更により、ライターからのリクエストがあったときに、下層のシンクが継続中の書き込み操作を即座に中断したりクローズしたりできるようになります。これまでは、writer.abort() が呼び出されても、時間がかかる書き込み操作が完了してからでないとストリームを中断できませんでした。この変更により、書き込みを即座に中断できるようになります。この機能は、JavaScript で作成したストリームだけでなく、プラットフォームが提供する WebTransport などのストリームでも利用できます。

サポートの終了と機能の削除

このバージョンの Chrome では、以下のサポートの終了と機能の削除が行われます。現在サポートが終了している機能以前に削除された機能のリストは、ChromeStatus.com をご覧ください。

WebRTC での SDES 鍵交換の削除

2013 年以降、WebRTC の SDES 鍵交換メカニズムは、関連する IETF 標準で使用禁止と宣言されています。昨年には、Chrome での使用も大幅に減少しました。SDES が削除されるのは、これがセキュリティの問題になっているためです。Javascript にセッションキーが公開されるので、ネゴシエーションの交換にアクセスできるエンティティや Javascript を侵害できるエンティティが、その接続で送信されるメディアを復号化できることになります。


Reviewed by Eiji Kitamura - Developer Relations Team

この記事は Nick Birine による Google Ads Developer Blog の記事 "Warning: deprecation and sunset of Feeds" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。 ...
この記事は Nick Birine による Google Ads Developer Blog の記事 "Warning: deprecation and sunset of Feeds" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

以前 お知らせしたように、フィードをアセットに移行する作業を行っており、アカウントの自動移行も始まっています。まだ以前のフィードをお使いの方は、やがて API 呼び出しが失敗するようになります。なるべく早めにアセットに移行してください。

現在のステータスと自動移行に関する主な日付は、下記の表をご参照ください。
フィードのタイプ サブタイプ ステータス 自動移行の日付
拡張機能 プロモーション 自動移行を実施中 2021 年 10 月 20 日 *
拡張機能 コールアウト サイトリンク 構造化スニペット 自動移行を実施中 2021 年 10 月 20 日 *
拡張機能 アプリ コール ホテル コールアウト 価格 サポート終了 2022 年 2 月 15 日
拡張機能 イメージ 2022 年半ばごろに移行準備が整う予定 2022 年 9 月
動的検索広告 ページ フィード サポート終了 2022 年 4 月 27 日
動的リマーケティング 教育 サポート終了 2022 年 4 月 27 日
動的リマーケティング カスタム フライト ホテル 不動産 旅行 地域 求人 2022 年 4 月にサポート終了予定 2022 年 10 月 5 日
* 2022 年 1 月 10 日まで延期

イメージ拡張機能は 2022 年 2 月に移行される予定ではなかったでしょうか?
当初の計画ではそうでしたが、イメージ拡張機能の移行は 2022 年 9 月に延期されています。

移行までに、何をする必要がありますか?
できる限り早急に新しいアセットタイプをサポートする必要があります。

フィード ID からアセット ID への移行をトレースするには、手動で移行する必要があります。自動移行によってこの関係を取得する方法はありません。

詳しくは、以下の移行ガイドをご覧ください。 自動移行が行われるとどうなりますか?
移行されたアカウントでは、フィードベースのエンティティに対する変更呼び出しが拒否されます。以前のフィードベースのエンティティに対する統計情報のレポート機能は、近いうちに削除される予定です。前述の移行ガイドで説明されているように、アセットを対象とした同等のレポートデータが提供される予定です。

自動移行からオプトアウトすることはできますか?
できません。初回の自動移行はオプトアウトを提供しましたが、今後の移行にてオプトアウトはご利用いただけません。

ご不明な点などございましたら、フォーラムよりお問合せください。




Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team

この記事は Anash P. Oommen による Google Ads Developer Blog の記事 "Upcoming changes to Simulations in the Google Ads API and Bid Landscapes in the AdWords API" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

現在、Google Ads APIAdWords API で、SimulationModificationMethod = DEFAULT の広告グループのシミュレーション計算方法を変更する作業を行っています。

この記事は Anash P. Oommen による Google Ads Developer Blog の記事 "Upcoming changes to Simulations in the Google Ads API and Bid Landscapes in the AdWords API" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

現在、Google Ads APIAdWords API で、SimulationModificationMethod = DEFAULT の広告グループのシミュレーション計算方法を変更する作業を行っています。

変更事項

優先されるキーワードの入札単価がある広告グループに対しては、広告グループのデフォルト入札単価のさまざまな値ごとに異なる推定トラフィックを提供します。現在は、優先される入札単価があるすべてのキーワードが、この推定値から除外されます。そのため、推定トラフィックが予想より少なくなります。

2022 年 1 月 17 日の週より、広告グループのシミュレーション計算方法を変更し、デフォルト入札を使っているキーワードと、優先される入札があるキーワードの両方の推定を含めるようにしました。さらに、シミュレーションにおいて、広告グループのデフォルト入札のみが変わり、優先されるキーワード入札はすべて同じであると仮定します。この内容は、Google Ads API の AdGroupSimulationService サービスに含まれる GetAdGroupSimulation メソッドや、AdWords API の DataService サービスに含まれる getAdGroupBidLandscape メソッドや queryAdGroupBidLandscape メソッドが返すシミュレーションに影響する可能性があります。

必要な対応

この機能をお使いの方は、上記のメソッドが返す結果が変わってもコードが引き続き機能することを確認することをお勧めします。

質問がある方は、Google Ads API フォーラムでお知らせください。

お知らせ : Google Ads(AdWords)API のフィードバックをお送りください。2021 AdWords API と Google Ads API 年次アンケートへの回答をお願いします。



Reviewed by Thanet Knack Praneenararat - Ads Developer Relations Team