北京冬季五輪の裏でフォークランド諸島に対するアルゼンチンの主権を中国が支持、トラス英外相が「フォークランド諸島は英連邦の一員だ」と反論するも中国大使館が「アルゼンチンを断固して支持する」とやり返し注目を集めている。
参考:China slaps down Liz Truss over the Falkland Islands after signing deal with Argentina
切り崩される南米、アルゼンチンに接近する中国、キューバーとベネズエラと軍事的な接近を深めるロシア
北京冬季五輪に合わせて中国とアルゼンチンが首脳会談を実施、習近平主席は低迷するアルゼンチン経済を支えるため総額237億ドルの融資を行うことでフェルナンデス大統領と合意、さらに習近平主席はフォークランド諸島の完全な主権を求めるアルゼンチンの要求を支持する発表したため英国と中国で言い争いが発生している。
習近平主席の発表を受けて英国のトラス外相は「フォークランド諸島の主権に関する質問は完全に拒否する、フォークランド諸島は英連邦の一員で中国は同島の主権を尊重するべきだ」と声明を発表、これに駐英中国大使館が「アルゼンチンのフォークランド諸島に対する主権を断固して支持する、英国はアルゼンチンの要求に応じて早急に対話を行い国連決議に従って平和的で公正な解決策を見出すことを望む」と声明を発表した。
駐英中国大使館の声明にトラス外相は何も回答していないが中国は経済支援をテコにアルゼンチンへの影響力拡大を狙っており、フェルナンデス大統領の訪中に合わせてJF-17売却協議も行われていると噂されており、キューバーとベネズエラもロシアと軍事的な接近を深めることを合わせると米国の足元=南米はどんどん露中に切り崩されているのかもしれない。
関連記事:アルゼンチン空軍の次期戦闘機は三つ巴、インドが英国製部品を排除したテジャスMK.1Aを提案
関連記事:アルゼンチンがJF-17調達を決断、中国は米国の裏庭に主要な武器供給国として足場を確保か
※アイキャッチ画像の出典:Cpl DarrenSmith / OGL v1.0 フォークランド諸島上空を飛行するトーネード
お知らせ:記事化に追いつかない話題のTwitter(@grandfleet_info)発信を再開しました。 |
フォークランド諸島、アルゼンチンにとっての失われた40年(負けたうえにそれ以降ずっと経済低迷)の始まりになった案件ですし、アルゼンチンの人らも支持は嬉しいけど本音ではもう戦争したくないと思ってたりしそうでよすね。
この発言中国にメリットあるのか?
傲慢さが有用性を凌駕したら行き先は関東軍待ったなしじゃないかね
英米への嫌がらせと、
中露非難の矛先を鈍らせる為の論点すり替え、
といった所かな?
この時期なのは、後者から来てるとか。
アルゼンチンは中国にとって大豆や牛肉の主要な輸入国で一帯一路の参加国。
さらにアルゼンチンはJF-17を購入してくれるかもしれない。
今更イギリスとの関係が改善するわけでもないし、アルゼンチンの肩を持った方が実利を取れると判断したのでは。
アルゼンチンが商売相手として大事なのは分かるし兵器も売りたいだろうけどイギリス敵に回してどーすんだか。
こういうの見てると中国って外交下手だなとつくづく思う。