本気禁止制限決闘   作:阿音

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最初に、25日に更新すると言っておきながら遅れてすみません。
言い訳はしません、ただ遅くなって申し訳ないとだけ……

今回は本編に関わる可能性は有るけど今は関係無い裏話です。
なので無視しても問題ありません。
何度も確認しましたが5箇所程ミスが有って修正しましたので、今回はミスが多そうで若干怖いです。
投稿直前にもミスが発覚、3分で修正しましたが……それもミスしていないか心配です。

後書きに今回の話を書かせていただきます。
読む人はそちらも読んでください。

次回は30日更新予定。
今度は間に合うように気をつけます。


裏話【謎の女性】

…………通信?

誰から……あぁ、あの子ね。

 

「もしもし?」

 

「…………………………」

 

「そう、順調なの?」

 

「…………………………」

 

「え、えぇ? よくそんな無茶をしたね……大丈夫だったの?」

 

「…………………………」

 

「ならいい、それで?」

 

「…………………………」

 

「確かに不思議ね、どうしてかしら?」

 

「…………………………」

 

「じゃあ現状維持を続けるつもりでいいね?

わかった、こちらも準備を続けておくから、来年には多分そっちに行ける」

 

「…………………………」

 

「うん、そっちもお願い

じゃあまた、定期連絡を忘れないように」

 

「…………………………」

 

ふぅ、あの子ももう少し融通が効いたらいいんだけど、そうはいかないか。

私よりもずっと教育されてきた時間が少ない、仕方ない事ね。

だけど今はあの人と一緒……羨ましいと思ってしまうけど、私も仕事をしなければならない。

 

あの人は本気を出せなかったと言っていたけど、海馬コーポレーションのシステムは既に私のモノ。

というのは嘘、少しだけ弄ってあれらのカードを認識できなくしただけ。

これであの子もあの人も本気を出せる、あの子はもう見せたと言っていたから大丈夫だと思う。

 

既に使ったと聞いているけど、私も確認しなければならない。

何事も実験は大事、ただこの実験の相手をできるのはあの子とあの人を除けば1人だけ。

 

と、いう訳で彼女の住んでいる家まで来た。

名前しか知らないけど、どんな人なのかしら?

決闘者としての実力は高く、下手な大人よりもずっと強いと聞く。

とはいえあの人の評価は贔屓も多分に入っているはず、さすがに私に勝てる程とは思っていない。

 

という訳で……チャイムを鳴らす。

親が外出済みなのは確認済み、必ず彼女が出るはず。

 

「はーい……どなた?」

 

「堅守玲……ですね?」

 

「え? えぇそうよ?」

 

「単刀直入に言います、私と決闘してくれませんか?」

 

「私と決闘?」

 

「はい」

 

私の言葉に、どうやら困っているらしいけど当然か。

彼女と私は初対面、それでいきなり決闘というのは少々礼儀不足だったかしら?

…………も、もしあの人に知られたら怒られる?

 

「いきなりなんなんですか?」

 

「本気で決闘をしてほしいのです、例えば……――――――とか」

 

「!?」

 

やはり知っていた、目を見開いて私を警戒している。

でも、今は決闘をしなければならない。

 

「お兄ちゃんが教えたの?」

 

「それは言えません、決闘を受けてくれるのならば少し話します」

 

「………………」

 

少し本気になったらしい、決闘者の顔になってる。

 

「受けます、どこでしますか?」

 

「こちらへ……誰にも見られない決闘場へ向かいましょう」

 

金銭を支払う事で決闘を隠し、誰にも見られない決闘場が存在する。

安くはないけど、利用者は少なくないという話を聞いた。

私達のような人間にはこのような施設はとても助かる。

 

私は彼女と共にその決闘場へと向かう。

私の実力は高いとはいえないかもしれない……だけど、私もあの人に鍛えられた身なので自信は有るし負ける気は無い。

問題は、私の実力を出す前に彼女が負ける事、多分大丈夫だと信じよう。

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

学校から帰ってのんびりしてると、突然何の前触れも無く現れた女の人。

何をしに来たのかな? そう考えていると、お兄ちゃんに秘密と言われたアレを知ってるなんて……

誰にも話してないって言ってたのに、この人に話したなんてびっくり。

なんだけど……お兄ちゃんに教えてもらったのか訊いても答えてくれない。

 

どういう事なのかわからないけど、決闘したら教えてくれるって言うから相手になる。

本気で相手をしてほしいなんて言うけど、このデッキでいいのかな?

私が決闘関係で危険になった時、絶対に負けられない時を除いて使うなって言われてるデッキ。

このデッキを使っていいのかな……アレも知ってるし、いいよね?

 

一般の決闘場だけど、観客とかが見れないような場所に入る。

利用の値段が高かったと思ったけど、女の人は黙って私の分も一緒に払ってた。

お兄ちゃんとはテーブル決闘だけだったから、決闘盤で決闘するなんて久しぶり。

この女の人の目的はわからないけど、気合も入れて勝つ!

 

「そういえばお姉さん、名前は?」

 

「そうですね……Dとでも呼んでください」

 

「Dさん?

D、D……ドラゴン?」

 

「違います」

 

じゃあDって何のDなんだろう?

 

「ちなみにDさん、なんで私に敬語なんですか?」

 

「それは……すみません、言えません」

 

変な人、変な人だけど……アレを知ってるから凄く怪しい。

絶対に負けないんだから!

 

「では始めましょうか?」

 

「終わったらちゃんと話してくださいよ?」

 

「わかっております

(話せる部分だけですが……ね)」

 

「「決闘!」」

 

「私の先行です

フィールド魔法、エレキャッスルを発動します

エレキモンスターに攻撃したモンスターはダメージ計算後に攻撃力が1000低下します

モンスターをセットし、カードを1枚伏せてターンエンドです」

 

現れたフィールドは赤とか黄色とかの凄く派手なお城……オモチャみたい。

フィールドはさて置き、伏せモンスターってやっぱりエレキって名前のモンスターなのかな?

だってそうじゃないとエレキャッスルなんてカードを発動したりしないと思うし。

だけど発動しただけの可能性も……なんでもいいや!

 

「私のターン、ドロー! 永続魔法、炎舞‐「天枢」を発動!

このカードが存在する限り、メインフェイズに1度、通常召喚に加えて獣戦士族モンスターを召喚できます!

ついでに攻撃力が100ポイントアップです!

熱血獣王ベアーマンを妥協召喚します!

このモンスターはリリース無しで召喚でき、その場合は攻撃力が2600から1300になります

続いて炎舞‐「天枢」の効果により、もう1度獣戦士族を召喚します!

神獣王バルバロスを妥協召喚します!

このモンスターもリリース無しで通常召喚できますが、攻撃力は3000から1900になります

だけど、攻撃するには十分です! バトル、バルバロスでセットモンスターに攻撃!」

 

「永続罠、エレキャノンを発動します

このカードが存在する限り、場にLV4以下の雷族が召喚・特殊召喚された時

1ターンに1度だけですが相手に600のダメージを与えます」

 

このタイミングでそんなカードを?

という疑問中も、バルバロスは自分の持つランスで貫かれたのは派手なトンボ、バルバロスはトンボの顔を正面から貫いた。

えっと、トンボの串刺し? 焼いて食べれたりでき……気持ち悪いからやめよっと。

バルバロスの攻撃力は炎舞‐「天枢」の効果で攻撃力が100アップして2000、守備力は0だったみたいだから余裕だった!

 

「……エレキャッスルの効果です

エレキの名を持つエレキトンボと戦闘をしたダメージ計算後に攻撃力を1000低下させます

そしてエレキトンボの効果を発動します

このモンスターが相手によって破壊された場合、デッキからエレキモンスターを1体特殊召喚します

私はこの効果により、2体目のエレキトンボを守備表示で特殊召喚します

場にLV4以下の雷族であるエレキトンボが特殊召喚されましたのでエレキャノンの効果が発動します

よって600のダメージを与えます」

 

凄くカラフルなエレキャノンから……トンボが発射されたぁ!?

 

「うぇえ!?」

 

バルバロスの攻撃力低下は覚悟してたけど、2体目のエレキトンボとエレキャノンの効果までは覚悟してない!

これで残りライフは3400……まだ余裕はある!

 

「うぐぐ……ベアーマンでエレキトンボに攻撃!」

 

「エレキャッスルの効果で攻撃力が下がります

そしてデッキからエレキリンを特殊召喚します」

 

こっちは攻撃力は1000のバルバロスと攻撃力400のベアーマン……妥協召喚したとはいえ、この攻撃力は酷い。

だけど、それぐらいじゃ全然平気!

 

「カードを2枚セットして、ターンエンド!」

 

「私のターン、ドロー

では私から見せましょう、チューナーモンスター、エレキンメダイを召喚します

エレキャノンの効果で600のダメージです」

 

「チューナーモンスター……」

 

やっぱりこの人は、シンクロ召喚を知ってる!

 

「LV4のエレキリンにLV3のエレキンメダイをチューニング

七頭の魔獣、雷光の力を操り喰らいつくせ……シンクロ召喚、エレキリム」

 

現れたのは頭が7つ存在するバケモノ……攻撃力は1500と低いかもしれない。

だけど、私の場のモンスターはどっちも攻撃力が低い……

しかもさっきのエレキャノンの効果で残りライフが2800、まだ余裕はあるかな。

 

「永続魔法、エレキュアを発動します

雷族モンスターが戦闘ダメージを与えた時、そのダメージ分だけ私のライフを回復します

ではバトルフェイズです」

 

来るなら来い!

 

「エレキリムは相手に直接攻撃ができます」

 

「直接攻撃!?」

 

「エレキリムで直接攻撃」

 

「きゃぁぅん!」

 

残りライフ1300……攻撃力1500の直接攻撃なんて危険過ぎる!

伏せカードはモンスターに攻撃されたら使っていたけど、直接攻撃なら後々を考えてまだ発動したくない!

 

「エレキリムの効果が発動します

相手への直接攻撃によって相手に戦闘ダメージを与えた時に発動します

デッキからカードを1枚選択して除外し、そのカードを2ターン後の私のスタンバイフェイズに手札に加えます

私はデッキより……エレキューブを除外します

そしてエレキュアの効果も発動し、ライフが1500回復します

カードを1枚伏せ、ターンエンドです」

 

エレキュアの効果で回復されて、Dさんの残りライフは5500にまで増えた。

そしてあの伏せカードも気になるけど、それより早くエレキャノンをどうにかしないと!

だけど私のデッキであのカードをどうにかするカードは……そこは諦めるしか無いのかな。

 

「私のターン、ドロー!

炎舞‐天枢の効果を発動し、獣戦士族である2体目の熱血獣王ベアーマンを召喚!

そっちが先に見せてくれましたし、こちらも見せます!

LV8の神獣王バルバロスと2体の熱血獣王ベアーマンでオーバーレイ!

3体のLV8モンスターでオーバーパワー・ネットワークを構築!

エクシーズ召喚! 燃え上がる最強トレーナー、熱血指導王ジャイアントレーナー!」

 

攻撃力2800のランク8のモンスター!

このモンスターなら……って、なんでDさんは驚いてるの?

 

「……エクシーズ召喚まで?

なんで……私もまだ……どうしてあの子は……なのに……でも……」

 

な、なんかブツブツ言ってるけど、どうしたんだろう?

だけど今は決闘中、気にしないでおく!

 

「ジャイアントレーナーの効果を発動!

ジャイアントレーナーの効果は1ターンに3回も使える凄いモンスターです!

オーバーレイ・ユニットを1つ取り除く事で1枚ドローをして、そのカードがモンスターなら相手に800のダメージを与えます!

ただ、この効果を使ったターンはバトルフェイズが行えませんが……私は3つのオーバーレイ・ユニットを取り除き、3枚ドロー!

私のドローカードはクリフォート・エイリアス、クリフォート・シェル、アドバンスドローの3枚です

3枚の内、2枚がモンスターカードだったので、1600のダメージを受けてください」

 

「くっ……」

 

1600のダメージは大きいけど、5500からだからで残りライフは3900まで減らせた!

私の残りライフは1300、ライフ差は3倍でこのターンは攻撃できないのが少し残念。

 

「私は手札の機械族、クリフォート・シェルと墓地の獣戦士族、熱血獣王ベアーマンを除外!

獣神機王バルバロスUrを特殊召喚!」

 

「攻撃力3800……さすがですね」

 

なにがさすがなのかわからないけど、このターンで!

 

「炎舞‐「天枢」の効果でしか召喚していません、クリフォート・エイリアスを召喚します!

このモンスターもリリース無しで召喚できますが、LV4になり元々の攻撃力が1800となります!

続いて永続罠、スキルドレインを発動!

ライフを1000支払い、場に存在するモンスターの効果を全て無効にします!」

 

これで私のライフは300まで減るけど、エレキリムも直接攻撃はできない!

しかもクリフォート・エイリアスの攻撃力も元々の攻撃力の2800にまで戻る!

 

「次は魔法カード、アドバンスドローを発動!

自分の場のLV8以上のモンスターをリリースし、デッキからカードを2枚ドローします!

私はスキルドレインで効果が無効になり、LVが4から8に戻ってるクリフォート・エイリアスをリリースし、2枚ドロー!

更に場で墓地へ送られるペンデュラムモンスターは墓地へ送られず、表向きでEXデッキへ送られます!」

 

「ペンデュラムモンスター……」

 

なんだかこのカードも知ってるみたいだけど、なんでだろう?

シンクロ召喚、エクシーズ召喚、ペンデュラムモンスター……みんな普通知らないはずなのに。

お兄ちゃんが原因かな?

 

「私は伏せていた速攻魔法、神秘の中華なべを発動します!

私の場に存在するモンスター1体をリリースして攻撃力か守備力分のライフを回復します!

私は獣神機王バルバロスUrをリリースし、その攻撃力である3800のライフを回復します!」

 

よし、これでドローしたカードも使えるようになった。

ライフも回復して一石二鳥!

 

「速攻魔法、デーモンとの駆け引きを発動!

自分の場からLV8以上のモンスターが墓地へ送られたターンにのみ発動できます!

自分の手札かデッキから、バーサーク・デッド・ドラゴンを特殊召喚できます!

先ほど神秘の中華なべの効果で墓地へ送られたバルバロスUrはLV8のモンスターですので召喚条件は満たしています!

これにより、デッキからバーサーク・デッド・ドラゴンを特殊召喚!」

 

「また攻撃力が高いですね……(しかもスキルドレイン、私のデッキと相性が悪すぎる

あの人も酷い、もう少し彼女のデッキを教えてくれてくれても……いえ、そんな事を言っても仕方ないわ)」

 

「このモンスターはデーモンとの駆け引きの効果でしか特殊召喚できません

相手の場のモンスター全てに1回ずつ攻撃できますが、自分のターンのエンドフェイズ時に攻撃力が500ポイントダウンします

ですが私の場にはスキルドレインが存在しています、全体攻撃はできませんが、攻撃力も下がりません!

更にスケール9のクリフォート・ツールをペンデュラムゾーン赤にセッティング!

このカードがペンデュラムゾーンに存在する限り、私はクリフォートモンスター以外に特殊召喚ができません

しかし、クリフォート・ツールのペンデュラム効果を発動します!

1ターンに1度、ライフを800支払ってデッキからクリフォート・ツール以外のクリフォートカードを1枚、手札に加えます!

私はライフを800支払い、クリフォート・ツールのペンデュラム効果を発動し、デッキからクリフォート・エイリアスを手札に加えます!

そしてスケール1のクリフォート・エイリアスをペンデュラムゾーン青にセッティング!

このカードの効果も、クリフォート・モンスター以外を特殊召喚できない効果です!

更に自分の場のクリフォートモンスターの攻撃力を300ポイントアップさせます!」

 

ライフは3300まで減ったけど、そんな事どうでもいい!

最後に1体しか出せないけど、これで……

 

「これで終わり!

ペンデュラムが揺れる時に現れる裏なる樹! ペンデュラム召喚! 機殻の兵機砦よ現れよ!」

 

「ペンデュラム召喚まで、ですか……」

 

私の場に現れるクリフォート・エイリアス。

その攻撃力は2800……十分過ぎるぐらい!

 

「クリフォート・エイリアスはリリース無しの召喚だけじゃなくて、特殊召喚でもLVや攻撃力が下がります

このペンデュラム召喚も特殊召喚です、ですが……それもスキルドレインで無効になっています!

よってクリフォート・エイリアスの攻撃力は2800!

既にバトルフェイズは終わっていますし、これでターンエンドです」

 

私の場には攻撃力3500のバーサーク・デッド・ドラゴン。

クリフォート・エイリアスの効果で攻撃力が300ポイントアップして攻撃力3100のクリフォート・エイリアス。

攻撃力2800の熱血指導王ジャイアントレーナーの3体。

次のターンに総攻撃を仕掛ければ……

 

「私のターン、ドロー

さすがにそれだけのモンスターを相手には何もできませんね……魔法カード、光の護封剣を発動します

このカードの発動時、相手の裏側表示モンスターを表側表示にしますが、今は関係無いですね

このカードは発動後、相手のターンで数えて3ターンの間場に残り、相手モンスターは攻撃宣言できません

効果が無効になっていれば直接攻撃もできませんね……一応エレキリムを守備表示に変更してターンエンドです」

 

むぅ……守られちゃったか。

どうせ私のデッキに魔法・罠カードを破壊できるようなカードなんてバルバロスぐらいだし、諦めるしかないかな。

 

「私のターン、ドロー!

クリフォート・ツールのペンデュラム効果を発動、ライフを800払い、デッキからクリフォート・シェルを手札に加えます!

魔法カード、トレード・インを発動します!

手札のLV8のモンスターを捨ててデッキからカードを2枚ドローする効果で、手札のクリフォート・シェルを捨てて2枚ドロー!

……魔法カード、アドバンスドローを発動! クリフォート・エイリアスをリリースして2枚ドロー!

また……魔法カード、トレード・インを発動し、手札の獣神機王バルバロスUrを捨て、2枚ドロー!

炎舞‐「天枢」の効果により、獣戦士族の神獣王バルバロスを妥協召喚し、スキルドレインの効果で攻撃力が元に戻る!

次は魔法カード、貪欲な壺を発動します!

自分の墓地のモンスターを5体デッキに戻し、カードを2枚ドローするカードです!

私は墓地の神獣王バルバロスと熱血獣王ベアーマン、獣神機王バルバロスUrを2体、あとクリフォート・シェルをデッキに戻して2枚ドロー!

魔法カード、強欲な壺を発動! デッキからカードを2枚ドロー!

通常の召喚権で熱血獣王ベアーマンを妥協召喚します!

このモンスターも効果が無効となり、攻撃力は元々の攻撃力になります!

次はペンデュラム召喚! 機殻の兵機よ現れよ! クリフォート・エイリアス!

最後にカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

 

「………………」

 

私の場は攻撃力3500のバーサーク・デッド・ドラゴン。

クリフォート・エイリアスのペンデュラム効果で攻撃力が300ポイントアップして攻撃力3100のクリフォート・エイリアス。

攻撃力2800の熱血指導王ジャイアントレーナーはさっきまでと同じ。

追加して炎舞‐「天枢」の効果で攻撃力を100アップして攻撃力3100の神獣王バルバロスと攻撃力2700の熱血獣王ベアーマンの5体。

ライフが2500まで減ったけど、まだまだこれだけのモンスターなら負ける事は無いに決まってる。

 

「(これはちょっと……)

私のターン、ドロー……エレキリムの効果が発動して2ターン目のスタンバイフェイズです

除外されているエレキューブを手札に加えます

更にエレキツツキを召喚し、エレキャノンの効果で600のダメージを与えます」

 

う、クリフォート・ツールの効果を発動しすぎた?

残りライフが1900まで減ったから、次のターンも効果を使ったら1100、エレキャノンを受けたら500……

ライフ回復カードが有ればなんとかなるはず!

 

「私はこれでターンエンドです」

 

「そのエンドフェイズ時に永続罠、連成する振動を発動!

1ターンに1度、自分のペンデュラムゾーンのカードを1枚を対象にして発動!

そのカードを破壊してデッキからカードを1枚ドローします!

私はクリフォート・エイリアスを破壊してドロー!」

 

回復カードがドローできない……

 

「私のターン、ドロー!

クリフォート・ツールの効果を発動して、ライフを800払ってデッキからクリフォート・シェルを手札に加えます!

次に連成する振動の効果を発動し、クリフォート・ツールを破壊してドロー!

これでクリフォートしか特殊召喚できない効果は消えました!

LV8のクリフォート・エイリアス、神獣王バルバロス、熱血獣王ベアーマンの3体でオーバーレイ!

3体のモンスターでオーバーパワー・ネットワークを構築!

エクシーズ召喚! 燃え上がる最強トレーナー、熱血指導王ジャイアントレーナー!

更に通常の召喚でクリフォート・シェルを妥協召喚!

クリフォート・シェルもクリフォート・エイリアスと同じくLVを4に元々の攻撃力を1800にします

しかし、これもスキルドレインの効果で無効!

このままだとジャイアントレーナー効果を発動できないけど、魔法カード、マジック・プランターを発動!

自分の表側表示になっている永続罠カードを1枚墓地へ送って、デッキからカードを2枚ドローします!

私はスキルドレインを墓地へ送り、2枚ドロー!

そしてジャイアントレーナーの効果を発動し、オーバーレイ・ユニットを3つ取り除いて3枚ドロー!

ドローカードは神獣王バルバロス、クリフォート・ツール、金満な壺の3枚!

モンスターは2枚だからまた1600のダメージです!」

 

「ちょ……(ダメージはともかく手札が9枚って!)」

 

これでDさんの残りライフは3900だったから残りライフは2300!

ここまで削ればなんとかなるかな?

それに、どうせ光の護封剣の効果で攻撃できないのならバトルフェイズが無くても一緒だし。

 

「次は炎舞‐「天枢」の効果で神獣王バルバロスを妥協召喚!

LV8のバーサーク・デッド・ドラゴン、神獣王バルバロス、クリフォート・シェルの3体でオーバーレイ!

3体のモンスターでオーバーパワー・ネットワークを構築!

エクシーズ召喚! 燃え上がる最強のトレーナー、熱血指導王ジャイアントレーナー!

熱血指導王ジャイアントレーナーの効果は1ターンに3回しか使えないからまだ使いません

次にスケール9のクリフォート・ツールをセッティング!

クリフォート・ツールのペンデュラム効果を発動し、ライフを800払ってデッキから機殻の要塞を手札に加えます!

そしてこのターンはもう使えませんがフィールド魔法、機殻の要塞を発動!

このカードが存在する限り、炎舞‐「天枢」みたいにクリフォートモンスターを召喚できます!

両方の効果を同時に使えませんけど、だけどクリフォートの召喚を無効にされない効果もあります!

カードを3枚伏せて、ターンエンド!」

 

これでなんとかなると思う、ライフがまた300にまで減ったけど問題無い。

うーん……3体目のジャイアントレーナーは次のターンにするべきだったかな?

でもクリフォート・ツールの効果でカードを手札に加えられなかったし、難しいなぁ。

 

「私のターン、ドロー」

 

「この瞬間に罠カード、デストラクト・ポーションを発動!

自分の場のモンスターを1体破壊し、そのモンスターの攻撃力分のライフを回復します!

私は効果を既に発動しているジャイアントレーナーを破壊し、その攻撃力である2800のライフを回復!」

 

これで私のライフは3100!

またエレキャノンを使われても大丈夫!

 

「…………魔法カード、強欲な壺を発動して2枚ドロー

エレキリムを攻撃表示に変更して、バトルフェイズです

エレキリムで直接攻撃をします」

 

「永続罠、再びライフを1000支払いスキルドレインを発動!

これでまた効果は使えなくなりました!」

 

ライフが2100まで減ったけど、Dさんのライフも2300と同じぐらい。

まだ耐えられるし、光の護封剣が消えたら総攻撃をしよう!

 

「……………………ターンエンドです」

 

「私のターン、ドロー!

メインフェイズ1開始時にのみ発動できる貪欲で無欲な壺を発動します! 最初に墓地の種族の違うモンスター3体を選択します!

アンデット族のバーサーク・デッド・ドラゴン、機械族のクリフォート・エイリアス、獣戦士族の神獣王バルバロスの3体を選択します!

それらをデッキに戻し、デッキからカードを2枚ドロー!

ただし、このカードを発動したターンはバトルフェイズを行えませんが……元々攻撃できないので関係無いです!

もう1度魔法カード、マジック・プランターを発動してスキルドレインを墓地へ送って2枚ドロー!

続いてジャイアントレーナーの効果を1回だけ発動します!

オーバーレイ・ユニットになっているクリフォート・シェルを墓地へ送り、1枚ドロー!

ドローカードは獣神機王バルバロスUr、モンスターカードなので800ポイントのダメージです!

次に魔法カード、金満な壺を発動!

金満な壺は1ターンに1度しか発動できず、自分は発動ターンはペンデュラム召喚しか特殊召喚ができません

ですが、EXデッキか墓地のペンデュラムモンスターを3枚をデッキに戻し、カードを2枚ドローします!

私はEXデッキのクリフォート・ツールとクリフォート・エイリアス、墓地のクリフォート・シェルをデッキに戻して2枚ドロー!

ジャイアントレーナーの残りの2回の効果を発動し、2枚ドローします!

ドローしたカードはスキルドレイン、無欲な壺で罠カードと魔法カードなのでダメージはありません

クリフォート・ツールのペンデュラム効果を発動し、ライフを800支払ってデッキからクリフォート・エイリアスを手札に加えます!

次に連成する振動の効果を発動して、クリフォート・ツールを破壊してドロー!

手札のクリフォート・ツールとクリフォート・エイリアスをセッティング!

ライフを払ってクリフォート・ツールのペンデュラム効果を発動し、クリフォート・シェルを手札に加えます!

神獣王バルバロスを炎舞‐「天枢」の効果で妥協召喚! 更にクリフォート・シェルを妥協召喚!

カードを2枚伏せて、ターンエンドです、これで光の護封剣の効果も切れます!

あ、手札が6枚を超えているので6枚になるように手札を捨てますね」

 

私の場にはジャイアントレーナーが2体、炎舞‐「天枢」で強化されたバルバロス、更にクリフォート・シェルの4体!

伏せカードも十分、次のターンに総攻撃で勝てる!

ライフが500まで減ったけど、次のターンに勝てばいいだけ!

 

「………………(どう教育したらこんなに強くなるのか、誰か教えて)私のターン、ドロー」

 

「罠カード、デストラクト・ポーションを発動します!

クリフォート・シェルを破壊し、その攻撃力3100分のライフを回復します!

クリフォート・エイリアスのペンデュラム効果は自分のクリフォートモンスターの攻撃力を300ポイントアップしますからね

そしてライフ回復後、永続罠、スキルドレインを発動します!

ライフを1000支払い、また効果モンスターの効果を無効にします!」

 

これでライフも2600で安心かな。

 

「(やはり手強い)魔法カード、アームズ・ホールを発動

デッキの上からカードを1枚墓地へ送り、デッキか墓地から装備魔法を1枚手札に加えます

私はデッキからエレキャッシュを手札に加えます

装備魔法、エレキャッシュをエレキツツキに装備させます

このカードはLV3以下の雷族モンスターしか装備できず、装備モンスターの効果は無効にされます

そして攻撃力を800上昇させ、相手に戦闘ダメージを与えた時にデッキからカードを1枚ドローします

どうせ効果が無効にされているのなら関係無いですからね」

 

「だけど、それでも攻撃力は1800です!

私のモンスター達には勝てません!」

 

「このままではそうですね、では装備魔法、エレキューブをエレキツツキに装備させます

装備モンスターは自分の墓地に存在する雷族モンスターの数×100の攻撃力を上昇させます

が、このカードにはもう1つの効果が存在しており、表側表示のこのカードを墓地へ送る事で第2の効果を発動します

自分の場に存在する雷族モンスター1体の攻撃力を永続的に1000上昇させます

この効果でエレキューブを墓地へ送り、エレキツツキの攻撃力を1000上昇させます」

 

う、攻撃力2800……だけどそれでもジャイアントレーナーと同じ攻撃力!

それなら大丈夫!

 

「永続魔法、一族の結束を発動

自分の墓地に存在するモンスターの元々の種族が1種類で場のモンスターの種族が同じ場合

場の同種族のモンスターの攻撃力は800上昇します

墓地のモンスターも場のモンスターも雷族ですので攻撃力を800上昇させます」

 

「エレキツツキの攻撃力が3600!?」

 

これはちょっと予想外過ぎる!

 

「バトルフェイズ、エレキツツキで神獣王バルバロスに攻撃します」

 

バルバロスの足下にエレキツツキが来て、足の小指をつついて破壊……カッコ悪い!

危なかったぁ、もしライフを先に回復しておかなかったら500のダメージを受けて残りライフが0になるところだった。

だけどライフを回復して私の今のライフは1800になって余裕を持てる!

 

「戦闘ダメージを与えたのでエレキャッシュの効果でドローします

更にエレキュアの効果で私のライフが500回復します」

 

Dさんのライフは1500から2000に回復、私のライフは1800。

まだ大丈夫だと思うけど、エレキツツキが強すぎて……これ以上強化しないよね?

 

「エレキリムを守備表示に変更し、ターンエンドです」

 

「まだです! エンドフェイズに連成する振動の効果でクリフォート・エイリアスを破壊してドロー!

そして私のターン、ドロー!」

 

あ、ドローし過ぎて残りデッキ枚数が0枚になっちゃった。

だけど、今度こそこのターンで私が勝つ!

けど、その前にデッキ補充しないと……

 

「罠カード、隠されし機殻を発動!

EXデッキの表側表示になっているクリフォートモンスターを3枚まで手札に加えます!

EXデッキのクリフォート・ツール、クリフォート・エイリアスとクリフォート・シェルを手札に加えます!

次に無欲な壺を発動し、自分か相手の墓地のカードを2枚まで選択し、そのカードをデッキに加えます!

そしてこのカードは発動後、除外されますし、無欲な壺は1ターンに1度しか発動できません!

私は墓地の……何でもいいですね、スキルドレイン2枚をデッキに戻します!

連成する振動の効果でクリフォート・ツールを破壊してドロー!

これで私はクリフォート以外を特殊召喚できる!

魔法カード、RUM‐アージェント・カオス・フォースを発動!

自分の場に存在するランク5以上のモンスター1体を選択し、そのモンスターよりランクが高いCNo.モンスターかCXモンスター1体をエクシーズ素材とし

エクシーズ召喚扱いでエクストラデッキから特殊召喚します!

熱血指導王ジャイアントレーナー1体でオーバーパワー・ネットワークを再構築!

カオスエクシーズ・チェンジ! 燃える心が神となる究極熱血、CX 熱血指導神アルティメットレーナー!」

 

攻撃力3800でエレキツツキ以上のモンスター! これで負けるなら別の意味で負ける!

だってデッキ枚数1枚だからできればこのターン勝たないとデッキ切れで負ける!

 

「手札の機械族のクリフォート・エイリアスと墓地の獣戦士族の神獣王バルバロスを除外!

獣神機王バルバロスUrを特殊召喚!

続いて手札の機械族のクリフォート・ツールと墓地の獣戦士族の神獣王バルバロスを除外!

2体目の獣神機王バルバロスUrを特殊召喚!

更に手札の機械族のクリフォート・シェルと墓地の獣戦士族の熱血獣王ベアーマンを除外!

3体目の獣神機王バルバロスUrを特殊召喚!

LV8の獣神機王バルバロスUr3体でオーバーレイ!

3体のモンスターでオーバーパワー・ネットワークを構築!

エクシーズ召喚! 銀河に輝く光の龍、超銀河眼の光子龍!」

 

紅くて凄く大きな綺麗な龍、その攻撃力はなんと4500!

だけど、これだけじゃ終わらない!

 

「墓地に存在するRUM‐アージェント・カオス・フォースの効果発動!

このカードが墓地に存在している時に自分がランク5以上のエクシーズモンスターが特殊召喚された時

墓地のこのカードをデュエル中に1度だけ手札に加える事ができます!

これにより、墓地のアージェント・カオス・フォースを手札に加え、そのまま発動!

熱血指導王ジャイアントレーナー1体でオーバーパワー・ネットワークを再構築!

カオスエクシーズ・チェンジ! 燃える心が神となる究極熱血、CX 熱血指導神アルティメットレーナー!」

 

「(本気でって言ったけど、ちょっと本気過ぎない?)」

 

「クリフォート・エイリアスを妥協召喚!

更に機殻の要塞の効果でクリフォート・シェルを妥協召喚!

最後はこれ! LV8機械族のクリフォート・エイリアスとクリフォート・シェルでオーバーレイ!

2体のモンスターでオーバーパワー・ネットワークを構築!

エクシーズ召喚! 瓦礫の力を見せつけろ、廃品眼の太鼓竜!」

 

「………………(なにこの状況?)」

 

これが今出せる全力のモンスター達!

攻撃力4500の超銀河眼の光子龍、攻撃力3800のCX 熱血指導神アルティメットレーナー、攻撃力3000の廃品眼の太鼓竜!

この全力の攻撃を耐えられるものなら耐えてみてよ!

 

「(光子化のカードを伏せてる、使ったら私の勝ちで終わる

全力は見られたし、別に負けてあげてもいいけど……)」

 

「バトル! 廃品眼の太鼓竜でエレキツツキに攻撃!」

 

「攻撃力の低いモンスターで攻撃……! 罠カード、光子化を発動!

相手モンスター1体の攻撃を無効にし、その攻撃力分の攻撃力を自分の場の光属性モンスター1体の攻撃力を上昇させる!

ただし、この攻撃力上昇効果は次の自分ターンのターン終了時で切れる!」

 

「そ、それじゃあ攻撃力は……6600!?」

 

「(あ、つい……)」

 

しかも攻撃を無効にされたなら最後の伏せカードのリミッター解除を使っても無駄。

そして私の残りのモンスターじゃエレキツツキを突破できない。

負けた、しかもデッキ切れを待たれなくてもだけどデッキ切れじゃなくてもエレキツツキで攻撃されたらライフでも負ける。

攻撃力が低い廃品眼の太鼓竜で攻撃したのに光子化で止めたって事は、多分リミッター解除も気付かれた?

つまり、Dさんのターンになってもリミッター解除の可能性の高い廃品眼の太鼓竜も狙われない。

そうなると攻撃対象は超銀河眼の光子龍かアルティメットレーナー、それを防ぐ手段は……無い。

 

「ターンエンド、です!」

 

「…………私のターンです、ドロー

このままエレキツツキで超銀河眼の光子龍に攻撃します」

 

エレキツツキは飛び上がり、超銀河眼の光子龍の頭に乗ってその嘴で眼をつつく。

凄く地味な攻撃だけど、滅茶苦茶痛そうな声を上げて超銀河眼の光子龍は破壊されてしまった。

6600の攻撃力を持つエレキツツキの攻撃で攻撃力4500の超銀河眼の光子龍は破壊された。

受けるダメージは2100、残りライフが1800の私では耐えられない……負けた!

 

「負けました……」

 

「はい、私の勝ちです」

 

だけど、デッキ切れで負けじゃなくてライフを0にしてくれた。

気分的にはまだマシかな、だってデッキ切れで負けたなんて情けないし。

 

「それはそうとDさん、なんでシンクロ召喚とかエクシーズ召喚、ペンデュラム召喚も知ってるんですか?

誰にも話さないようにお兄ちゃんにも言われていましたし、他の誰も使っていません

お兄ちゃん以外でシンクロ召喚を使った人なんて初めてです」

 

「そうですね、知っている者は極僅かだと思われます

そして私が知っている理由ですが、教えてくださった方が存在するからです

貴女が知っている理由はお兄様に教えていただいたようですが、さすがにここまで使いこなしているとは思いませんでした

お見事です、あんな最上級モンスターばかりのデッキを使いこなすとは素晴らしい腕前だと思います」

 

このデッキって使う相手がお兄ちゃんばかりだから強いかわからなかったけど、強かったんだ……

お兄ちゃん以外に褒められるの初めてだから、なんだか嬉しいな。

 

「それで、Dさんにシンクロ召喚とか教えてくれた人って誰です?」

 

「すみません、言えないんです」

 

「むぅ……じゃあどんな関係なんですか?」

 

「関係ですか……そうですね、父親というか兄というか……そんな方です

あの人にとってはきっと、私は娘みたいな存在なのだと思います

結婚しているわけではないのでこんな事を言えば嫌そうな顔をされると思いますけどね」

 

あ、Dさんが初めて笑った!

そのあの人って人が大好きなんだね、でも父親や兄みたいな人なんだ……お兄ちゃんじゃなさそう。

お兄ちゃんはお兄ちゃんしてるけど、お父さんしてるって感じじゃないもん。

 

「Dさんはその人が大好きなんですね」

 

「ええ、父親や兄として、家族ではないですけど家族として好きです」

 

父親や兄としてって事は本当の家族じゃないんだよね?

Dさんの本当の家族ってどんな人なんだろう?

うーん……楽しそうに話してるし、今は訊くの止めておこっと。

 

「そういえば、なんで私がシンクロ召喚とか知ってるって知ってたんですか?

私達って初対面ですし、お兄ちゃん以外にそれらの話をした事も無いですよ?」

 

「それは……すみません、それも言えません」

 

「じゃあ本当の名前も歳も、ぜーんぶ秘密なんですか?」

 

「……申し訳ありません

ですが年齢は一応、19歳というせっ……19歳です……ぇぅ」

 

というせっ、せってなに?

一応って言ってたし、なんだかよくわからない。

 

なんだか微妙な雰囲気になりながら私達は外に出た。

普段と雰囲気の違う、誰も見ていない室内での決闘って緊張感が有ってちょっと楽しかった。

 

「で、では今日はこれで帰らせていただきます

決闘していただき、ありがとうございました」

 

「え、は、はぁ……」

 

Dさんは早歩きで駐輪場に向かって、そこに置いてあった薄桃色のバイクに乗った。

そんな色のバイクはちょっと趣味が悪い気もしたけど、言わないでおいた。

 

「あの、Dさん!」

 

「なんでしょうか?」

 

「また決闘してくれませんか?

他の誰とも今回のカードを使ったデッキを使えませんし……」

 

Dさんは驚いた顔をした後、薄い微笑みを浮かべながら。

 

「ええ、喜んでお受けします

後日、また来させていただきますね」

 

「はい!

あ、でもその時は敬語止めてくださいね?」

 

「貴女が止めるなら止めます」

 

「それは難しいんですけど……」

 

私の話し方は独特で、いつも誰かの話し方を真似てしまう。

だから相手が敬語ならこちらも敬語、相手の口が悪ければ私の口も悪くなる。

そんな私だからあまり話してくれる人が居ないから、話してくれる人がほしい。

Dさんはどうなんだろう? 私のこの事を知ったらどういう反応をするのかな?

 

「……一応、貴女の話し方は知っています

私もこの話し方をする理由が有りますが……

本人が止めてほしいのなら、後日来た時は普段通りに話させていただきますね」

 

Dさんはまた薄い微笑みを浮かべ、手を振ってからバイクを走らせた。

私の事を知っていて、それでもちゃんと話してくれる人……なんだか凄く嬉しいな。

よーし、次は勝てるようにまたデッキの調整をしないと!

そして今度はDさんに勝って、秘密とか名前とかを絶対に聞き出す!




「今日の最強カードは熱血指導王ジャイアントレーナー!
攻撃力2800、守備力2000、ランク8の炎属性戦士族のモンスター!
LV8のモンスター3体のエクシーズモンスターだよ!
エクシーズ素材を1つ取り除く事でデッキからカードを1枚ドロー
そしてそのドローカードをお互いに確認して、モンスターカードなら相手に800ポイントのダメージを与える
この効果を発動するターンはバトルフェイズが行えない
最後に、熱血指導王ジャイアントレーナーの効果は1ターンに3回まで使用できる
LV8のモンスター3体を素材にしている割には攻撃力も低いモンスター
だけどその分、バトルフェイズが無くなる代わりに3枚もドローできる効果を持ってる!
しかも相手に最大2400もダメージを与えられるオマケ付きだよ!」
「……他の攻撃を封じる効果と同時に使ったらデメリットは薄くなる」
「えーっと、例えば貪欲で無欲な壺とか?」
「カードカー・Dもバトルフェイズができないから有り」
「Dさんがカードカー・Dを使うって、バイクなのに?」
「…………」


Q.今回の話は本編ではいつ頃の話?
A.14話の後の話になります。

Q.玲って誰だっけ?
A.主人公の妹ですね。
 特徴は0話では書きませんでしたが、話相手の口調をコピーしてしまうところです。
 この話し方は気味悪がられる事が多く、友達が殆どいません。
 学校内での決闘の実力は最上位、スキルドレインを使用するのでまぁ仕方ない……

Q.で、玲のデッキってよくわからないんだけど?
A.機械族としてクリフォート、獣戦士族として神獣王バルバロスや熱血獣王ベアーマンを採用し、獣神機王バルバロスUrも出す。
 そんな感じの【スキルドレイン】デッキ、実に脳筋です。
 で、クリフォートのクリフォート以外を特殊召喚できないデメリットを機殻の要塞や炎舞‐「天枢」で補っています。
 これにより、毎ターン2回の召喚ができる上、スキルドレインで効果も無効にされているので最上級モンスターを出し放題。
 相手からすれば攻撃力2600以上のモンスターを毎ターン2体も通常召喚されるのですから……なかなか酷い。
 XP召喚も使いますのでデッキはLV8統一、他のLVのモンスターなんてクリフォート・ツール以外1体も入っていません。
 下級モンスターも当然0枚、実に脳筋。
 彼女の今回のデッキはSXP召喚ができる人用デッキになります。
 そうでないデッキはまた後日に登場しますのでお楽しみに。

Q.Dさんって誰よ?
A.誰でしょうね、秘密です。
 ただ、わかる人にはすぐわかるでしょうね。
 デッキとか口癖とか……口調は理由が有って敬語です。
 本来は恵ちゃんがもっと話すようになった感じになります。

Q.Dのデッキは?
A.【エレキ】ですね、見ての通り。
 ただ彼女のデッキも少々弄っています。
 【エレキ】にしては珍しいかもしれませんが、かなり攻撃的なデッキです。
 ロックパーツは少ないので強化系カードを早くドローしなければ力押しで負ける可能性有り。
 今回は玲と同じくSXPができる人用のデッキです。
 それ以外の人用のデッキは……まぁ今後登場します。

Q.Dさんの再登場いつ?
A.また裏話をするか、それか2年目に登場する予定です。
 多分2年目までにもう1回ぐらい登場する……かも?

Q.ちなみに最初の通信相手とか最後の父親だか兄だかって誰?
A.誰でしょうね、作者は何も言いません。

Q.DさんはKC社に何をした!?
A.SXPに関係するモノに細工をしました。
 KC社がSXPに気付かないようにですね、例えば恵ちゃんとか……

Q.Dさんって何故玲を知っていたの?
A.秘密ですが、予想できそうですね。

Q.どうでもいいけど、玲が壺とかドローカードとか使いすぎじゃない?
A.LV8モンスターデッキですが妥協召喚モンスターのみです。
 とはいえ、それらのカードをドローできなければ何もできません。
 それにスキルドレインを早くドローしなければ力負けします。
 なのでドローソースは多めに入っています、とはいえ多すぎですね。

Q.ところでオーバーパワー・ネットワークって何?
A.誰にも突っ込まれませんでしたけど、恵のアンデット・ネットワークと同じです。
 みんながみんなオーバーレイ・ネットワークじゃつまらないと思ったのですよ。
 なので今後、X召喚する場合、その人にそれぞれ○○・ネットワークとします。
 そうですね……例えばギミック・パペットデッキを使う人なら、パペット・ネットワークとか?
 まぁ、そんな感じになるので彼女の場合は普段からパワーデッキの使い手なのでオーバーパワー・ネットワークになりました。

Q.ぇぅ
A.特定余裕ですねわかります、でも秘密。


一応Twitter
https://twitter.com/KuriaAin

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