旧作を知っている人からすれば色々と異差が別の意味で見れるかも?
あと、前話の前書きに付け足しましたが、エクストラデッキをEXデッキにします。
理由は長いからです、長いからです……つまり色々な呼び方としては
デッキ、手札、モンスター、融合モンスター、Sモンスター、Xモンスター、Pモンスター
魔法・罠、フィールド、EXデッキ、Pゾーン、場、墓地、除外
こんな感じですかね? 結構略されてるので時々注意。
以上です、以下本編。
ところで、後書き最初に《今日の最強カード》って有った方がいいですか?
眠い……ふぁぁぁあ、デッキ作りに夢中になって気づけば深夜4時まで起きてたから寝坊した。
このままだと授業に少々遅れるが……まぁいいか。
寝不足程度で頭が働かないなんて言い訳はしない、そもそも授業レベルが低くて寝てても問題無いしな。
一応さっさと着替えをし、寮を出る。
なんとなく嫌な予感がするが慌てる必要は無い、別に1回ぐらい遅れたところでデメリットは薄い。
授業態度は基本的に真面目にしてるし、そもそも成績が良いからな。
社会人になったら遅刻は厳禁だが、学生ならその辺り気楽で助かる。
……次からはもう少し注意しよう、連日遅刻なんてしてたらさすがに成績を落とされそうだ。
そんな事を思いながら歩いていると小型トラックを押して坂を登ろうとしているおばさん。
エンジンの故障か? それともパンクでもしたのか?
まぁどっちでもいい、無視してもいいんだが……別にいいか、どうせ元々遅刻しそうなんだし偶には手伝いぐらいするか。
「手伝おうか、おばさん」
「でも遅刻しちゃうよ!
今日はテストなんでしょ?」
テスト? 今日はテストだったのか……完全に忘れてた、そうだっけな?
別に遅刻しても赤点なんて取るわけないし、問題は殆ど無いな。
正直に言って、デュエル・アカデミアの授業はレベルが低すぎる。
入学テストでも一部難しい問題が有ったとはいえ、殆ど基本問題から改めてって感じだからな。
先日の授業でフィールド魔法の説明をさせられたのもその証拠だ。
つまり何が言いたいのかと言うと……簡単過ぎて余裕、故に遅刻してテスト時間が減っても高得点を取る自信が有るという事だ。
「別に遅刻しても俺は頭が良いから大丈夫
でもこういうのを無視するのはなんとなく気分が悪いから手伝う」
そう言って俺はトラックを後ろから押し出す、しかし俺は非力なので大きな効果は望めない。
それでも少しは動くのだから無駄では無いのだと思いたい。
でなければ態々手伝う必要も無い、気が向いただけとはいえ仮にも手伝うのだしな……
「ありがとうね坊や」
「気にする前に早く終わらせたい
本当は疲れる事は嫌いなんだ」
「そうだね、早く行こうか!」
と、そこへ後ろから誰かが走って来たが俺にはそんな余裕は無い。
無視してトラックを押し続けるとその走ってきた奴は何故か戻ってきた。
こいつ……遅刻してるのに手伝う気か?
誰かは知らないし、人の事を言える立場じゃないが……大丈夫なのかこいつは?
「手伝うぜおばさん!
って、何で瑞貴まで?」
「お前……遊城か? ぐ、重いんだから話しかけるな!
手伝ってくれるなら手伝え! じゃなかったらさっさと行け!
というか、お前は先に行ってテストを受けてこい! この脳筋決闘馬鹿が!」
「だったら手伝うぜ! テストなんか後でもいい!
困っている人を見過ごせないぜ!」
そう言って遊城も後ろからトラックを押す。
こいつかなり成績は悪いはずなんだがな……決闘ではなく筆記の方は特に。
しかしさすが主人公、本当の意味でも馬鹿なタイプの性格だったか……
こういう奴は嫌いじゃない、嫌いじゃないが……主人公じゃなかったら友人に選んでたかもな。
馬鹿の相手は疲れるが楽しいからな、ただ面倒事の確実に多い主人公の友人なんて絶対にご免だけど。
「すまないねぇ坊や達……」
「乗りかかった船だ
力はこの馬鹿より劣るけど、手伝いぐらいさせてくれ」
「そういう事だって!
でも瑞貴、馬鹿は酷くないか?」
「黙れ、お前の脳天気な声を聞くだけで気が抜けるわ
それと名前で呼ぶな、別に親しくもないのに名前で呼ばれるのは嫌いだ」
「ひでぇ……
それに名前ぐらいいいじゃんかよ……」
「あんたら仲良いね」
「こんな馬鹿とだなんて絶対にお断りだ」
こんな感じでデュエル・アカデミアに向かう、しかしこんなイベントなんて有ったっけな?
やっぱり殆ど忘れてるみたいだ、別に問題は無いが曖昧で中途半端な記憶が気持ち悪い。
………………
…………
……
「ありがとうね2人共
おかげで助かったよ」
「気にしなくてもいい、ただの自己満足だ」
「そうそう」
遊城と同列に扱われるのに非常に腹が立つ、俺はこんな馬鹿じゃない。
訂正か前言撤回を要求したいが、これ以上時間をロスすると本当にテストに間に合わない。
遅れるのは良いけど受けれないのはさすがに問題だろう。
「本当に良い子達だねぇ
でもほら、いい加減にテストを受けに行かないとやばいんじゃないの?」
「そうだった!
じゃあなおばさん!」
「……はぁ、それじゃ」
遊城は走って教室に向かうが俺は歩きながら教室に向かう。
俺が遅れている事に気付かない遊城、俺としてはその方が気楽で助かるよ。
俺が教室に着いた頃にはそろそろ本格的にテスト時間が危なくなっていた。
それでも気にせず教室に入る。
「すみません、遅れました
というかテストという事自体完全に忘れてました」
「……早くテスト用紙を取りに来るにゃー
遊城十代君もかなり危なかったけど、君はもっと危ないにゃよ?」
「大丈夫です、余裕なんで」
そう言って俺はテスト用紙を受け取り、さっさと書き始める。
周りからの視線が鬱陶しかったがどうでもいい、別にお前等にどう思われようとも俺には関係無いからな。
それにテスト内容を見ても……やはりかなり簡単な問題ですぐに終わりそうだ。
こんな問題に10分も必要無い、残り時間も10分だが大丈夫だろう。
………………
…………
……
『これで筆記テストは終了
なお、実技テストは午後2時から体育館で行いまーす』
テストは時間だけが少々危うかったが一応間に合った。
そして放送と同時に駆け出す生徒達、煩い奴らだ……何か有ったっけな?
しかし眠い……短い時間しかテストを受けてないのに妙に眠い。
テストはどうしてこう……集中するのに眠くなるのかね? 実技テストまで昼寝でもしようかな?
「随分余裕ね、50分テストなのに40分も遅れて来るなんて
筆記テストなんて眼中に無いとでも言いたいのかしら?」
「んあ? なんだ天上院か、別に眼中に無いわけじゃないさ、簡単だったのは否定しないが……
今回は元々寝坊したし、一応他にも遅刻した理由があるけどな」
「他の理由?」
「別に何でもいいだろ? 気になるんだったら遊城にでも訊いてくれ
あいつもこの件の関係者だ」
難しそうな顔をする天上院、しかしこいつは何で俺の所に来たんだ?
ついでに取り巻きが居ないのも気になる……
「そうだ、貴方はカードを買いに行かないの?」
「カード?」
「知らないの? 購買部で新しいカードが入荷したみたいなの
私は今のデッキでも十分だと思ってるから良いんだけどね
(でもこの前彼に負けたのよね……もし余ってたら私も買おうかしら?)」
「いらん、むしろ俺がカードを売ろうかと考えるぐらいだ
カードは有り余ってるからな、今更少し増えたところで……ねぇ?」
「有り余ってるって……貴方何枚カードを持ってるのよ?」
「さぁな、お前に言う必要は無い」
この言葉に天上院はかなり不機嫌そうな顔になる、真面目な奴のこういう顔を見るとつい苛めたくなるね。
次はどんな顔にしてやろうかな……困惑にするかな?
「そういえば天上院、実技テストって何をするんだ?」
「呆れた……テストを忘れてたって本当だったのね」
「いや、忘れてたんじゃない
ここに来る途中で初めて今日がテストだって教えてもらった
だからテスト内容も何は知らない」
天上院に本気で呆れたような顔をされた。
うーん、授業態度は真面目にしてるが、内心は全く別の事を考えてるから話は聞いてないんだよな。
次からはもう少し注意するべきかな? 別にテストを落とすようなヘマはしないつもりだが……
「はぁ……実技テストは同じ寮同士での決闘よ
勝敗もだけど、内容もちゃんと見られてるから注意しなさい」
「ならどうでもいいか、デッキ調整をする必要も無いし昼寝でもして待つ
なぁ天上院、どこかに良い昼寝場所は無いか?」
これで困惑顔になると思ったんだけど……どうやら怒らせたらしい。
険しい表情で俺を睨んでくるが……何故睨まれているのか俺にはわからん。
別に変な事を言ったつもりは無いんだがな。
可能性としては……こちらではこのデュエルモンスターズを命がけでしたり、プロになる者もいる。
つまり良くも悪くも殆どの人間が本気で真剣に取り組んでいる。
なのに俺のこのやる気の無い態度は天上院は気に入らないのだろう……多分。
しかし、そんな奴を俺みたいなやる気の無い奴が叩き潰す……結構良いシチュエーションだな!
こんな気分になれるのなら決闘も悪く無いかもしれない。
だが今の俺の目的はこの女の困惑顔や困った顔を見て楽しむ事。
……よし、どうせ余ってるんだし、ついでに眠気覚ましと暇つぶしに手伝ってやるか。
おまけにメインキャラが強くなるなら楽しくもなりそうだしな。
「そんなに怖い顔をするなよ、悪気は無いんだぞ?
怒らせた詫びにデッキ調整を手伝ってやるから気を悪くするな」
「ブルー生徒の私にレッドの貴方が?
別に見下すなんて意味は込めてないけど……立場が分かってるの?」
「別に断っても構わないぞ?
俺は困る事は無い……いや、せっかくの暇潰しが無くなるか
という訳でデッキ調整するぞ、どこでする?」
「暇潰しで人のデッキ調整を手伝う気!?
そんなのお断りよ!」
「うーん……悪かったな、少々言い方が悪くて
もう一つ詫びとしてカードやるから付き合ってくれ」
俺の最も嫌う事、それは暇な時間だ。
暇な時間ができるぐらいだったら多少嫌な事でも進んでするぐらいに嫌いだ。
それに天上院は原作キャラだが遊城より印象も良いし、彼女にだったら多少付き合ってやってもいい。
「…………はぁ、わかったわよ
とりあえず移動しましょう、どこにする?」
「なら俺の部屋でいいか?
変に他の奴に見られるのも嫌だし、俺のカードも見られたくないしな」
……何故顔を赤くする天上院、もしかしてキャッキャッウフフな展開を想像してるのか?
そんな事は100%無いから安心していいぞ、少なくともお前に恋愛感情は皆無だから。
とはいえ、そんな顔を見てるのも楽しいから何も言わないがな。
いっそのこと、逆に勘違いしそうな言い回しでもしようか……いや、止めておこう。
せっかくの暇潰し相手だ、変な言い方をして帰られるのは俺が困る。
「い、いいわよ!
寮への移動時間もあるし、早く向かいましょう!」
「そうだな、時間を無駄にするのは嫌いだ」
そう言って俺達は教室から出て行く、暇潰しの相手を拾えてよかったよかった。
……でも赤面顔は見れたけど困惑顔は見れなかった、今ので見れると思ったのになぁ、残念だ。
とはいえ、そんな顔なんてさせようと思えばいつでもできるか、今は暇が潰せるだけ良しとしよう。
――――――――――――――――――――――――――――――
何なのよ……こいつは!
テストにギリギリに現れたと思ったら大徳寺先生にはテストなんて余裕だなんて言う。
でもそれも本当の事らしく、遠目だったけど手の動きが速かった。
テストなんて簡単と言う言葉は虚勢じゃなくて本気で余裕だったんでしょうね。
だけど、そもそもテストの事を知らなかった事自体が信じられない。
授業中はやる気の欠片も見せないけど、真面目に受けているように見えるのに!
話を聞いていないかもしれないけど、せめてホームルームぐらい聞いていなさいよ!
更にカードが多すぎるという発言といい、私相手にデッキ調整を付き合うという発言といい
何度も思うけど、本当に彼は何者なの? しかも暇潰しだなんて理由、誰が納得すると思ってるのかしら?
私がこの提案を受けたのは瑞貴のカードが気になるから、女子寮で決闘した時に使われたカードは知らないカードばかりだった。
そして瑞貴から貰ったギブ&テイク、こんなカードも私は知らない。
使いこなしてみせるとは言ったものの、自分の墓地のモンスターを相手に渡す殆どデメリットのような効果。
普通のデッキにはどう考えても入らない、誰がこんなカードを使うのかしら?
私のデッキならサイバー・ブレイダーの効果を活かせるという、一応使い道が有ったけど……
それに、自分のモンスターのLVを上げて何の意味が有るっていうの?
だけど、部屋に誘われた時は柄にもなく顔を赤らめてしまった。
だって男の人に部屋へ誘われたのなんて初めてだし……ねぇ?
何も言われなかったのが唯一の救いね、もし何か言われていたら断ってたかもしれない。
瑞貴を知れるこのチャンス、絶対に生かしてみせるわ!
そして彼の正体を……暴く意味は無いけど、きっと暴いてみせる!
………………
…………
……
オシリスレッドの寮って相変わらず酷いわね……これでよく平気ね、大丈夫なのかしら?
そして瑞貴の部屋に案内されて、部屋に入ると……意外と綺麗?
あまり物が見当たらないと思っていると、部屋の隅にカードケースがいくつも積まれてる?
「さて、じゃあ早速始めよう
デッキを貸してくれ」
「え、えぇ、はい」
驚いていたのでつい反射的にデッキを渡してしまう。
って、ちょっと待ちなさい! 勝手に見ないで!
「………………」
そんなに真剣な顔で自分のデッキを見られているとなんだか恥ずかしいわね。
この前は手札とEXデッキだけ見られたけど、そしてそこまで真剣に自分の為にしてくれると嬉しいし……
「(なるほど、サイバー・ブレイダーを中心とした戦士族デッキか
とはいえ、基本攻撃力が低いのはまだしも、サポートカードが殆ど無さすぎる
しかもサイバー・ブレイダーを補助するカードも少ないし、サイバー・ブレイダーに依存しているのに1枚だけ
地属性戦士族に固めるならまだしも、別にそういう訳でもない……サイバー・プリマは光属性だし
事故率が高くても出したい奴を出すというならまだしも、そこまででもないしとか……)
…………話にならん、基礎構築からやり直せ
というか、小学生からやり直せ」
「はぁ!?」
「どうやってこれで勝つつもりだよ、方向性意味不明だし
一応サイバー・ブレイダーを中心にしているみたいだが、それ以外が悪い
今までよくこんな酷いデッキでやっていけたな」
「な……な……な……」
言葉が出てこない、彼は一体何を言っているの?
私のデッキを全否定……ですって!?
「サポートカードが少ない、専用カードが多すぎる、テーマも殆ど無い
ついでにサイバー・ブレイダーはパワー不足だし、それもサポートしきれていない
ファンデッキと言えば聞こえはいいかもしれないが……」
そう言って瑞貴は自分のカードケースを見繕い始める。
ここまで自分の信頼しているデッキを馬鹿にされた私は動く事ができなかった。
そんな私を完全に無視し、瑞貴はカードケースを開き、カードを見ている。
「確か戦士族系のデッキを入れてたのはこれだったかな? あぁ合ってた合ってた
その中で女性系モンスターに、更にサポートカードとバランスをまとめる、ついでにサイバー・ブレイダーを出してっと
んで、このデッキなら……これにこれ、後はこのカードを加えれば……いや、重いか?
となるとこっちの……これなら……微妙だ、でもこのデッキの趣向なら……
やっぱりこのカードとこのカードは必要か? でもそうするとこれが邪魔だし……」
私が何も言わない事を良いことに、どんどん勝手にデッキを弄っている瑞貴。
一応私のカードと自分のカードは分けているみたいだけど……
「ちょっと待ちなさい瑞貴!」
「あん? 今色々と考えてるんだよ、邪魔するな」
「じゃ、邪魔って……それは私のデッキよ! それなら私も一緒に考えるのが当然じゃない!
じゃなくって、私が言いたいのはそうじゃなくって! ああもう! 頭がこんがらがってきたわ!」
「……はぁ、ちょっと待ってろ」
落ち着こうと、そして自分の言いたい事を整理しようとしていたけど無理みたい。
怒りと混乱と悲しみで頭の中がぐちゃぐちゃよ!
「ほら、水でも飲んで落ち着け
別に慌てなくても話ぐらいは一応なんとかギリギリ多分聞くだけは聞いてやる」
瑞貴に渡されたコップを受け取り一気に飲む。
まだ完全には落ち着いてないけど、少しだけ落ち着いた。
「落ち着いたな
で、何が言いたかったんだ?」
「何がってね!
……いえ、ちょっと待って、落ち着くから」
完全に落ち着かないと話しが進められない。
普段冷静な自分を思い出さないと……こんなの、私じゃないわ。
「ふぅ……まず最初に、よくも私のデッキを散々批判してくれたわね」
「事実だ、こんなデッキじゃ勝つのは難しいだろ
とりあえずこの前使っていたドゥーブルパッセ、自分が直接攻撃を受けるというのに……なのにだ!
何故ライフ回復カードが1枚も入っていない! もう少し後の事を考えたらどうだ!?
ライフが少ないと死に札になるぞ! 後半にドローして、どう使うつもりだ!」
う……それは時々思うんだけど、回復カードを入れるぐらいだったら攻めようと思って……
「ま、どうせ回復カードを入れるぐらいだったら攻めるとでも思ってたんじゃないのか?
デッキ内容からしても攻撃系、攻撃力上昇系、直接攻撃系ばかりだし……
せめて攻撃の無力化やドレインシールドぐらい入れられるだろ?
他にも罠が少ない事を利用して王宮のお触れとかか? 狡猾な落とし穴とかも有りか?
となるとスキル・サクセサーやブレイクスルー・スキル、ダメージ・ダイエットも採用価値が高まりそうだ
上手くすれば相手の行動を大きく制限し、自分が攻め易くなる」
私の考えを当てられた上、更にアドバイスまで貰った。
しかもその内容はご尤も、私のデッキに足りない攻撃を防ぐカードや回復カード、知らない名前もあるわ。
そして私のデッキの内容を考えてのロックカード。
もしかして私……瑞貴よりも知識が少ないのかしら?
「他にも色々と足りない、主力であるサイバー・ガールだったか? こいつらは攻撃力が低いな
そして地属性で戦士族が中心だから、荒野の女戦士や巨大ネズミ、コマンド・ナイトがお勧めかな?
とはいえ戦士族で揃えるのなら巨大ネズミは邪魔だし、地属性で揃えるならコマンド・ナイトは少々合わないか?
後は連合軍を使って全体強化をするか、それとも種族を完全に縛って一族の結束でも……」
なんだか凄く私のデッキに必要なカードを言われている気がする。
でも一族の結束って何かしら? 種族に関係するカードみたいだけど……
「リクルーターや強化はこんなものである程度良いとしてだ
次は融合の補助と場を整える方法、消費の激しい手札の増強だな
もし破壊された事も考えて再融合に融合回収、融合準備に物資調達員や戦士の生還
やっぱりドローソースが少ないのが痛いか? しかし手札回収系カードを増やすのも……」
「あの……瑞貴?」
「うーん……事故に繋がるかもしれないが打出の小槌とか入れるか?
しかしこれはあくまで手札交換でドローソースじゃないし……」
は……話しを聞いてない?
しかも打出の小槌はかなりのレアカードなんだけど?
「しかしこのデッキに似合うカードを考えるとなると……ドローソースは天よりの宝札や運命の宝札かな?
前者はともかく、後者は扱いは難しいだろうが使えそうだし、とはいえこれらのカードはちょっとなぁ……」
なんだかとんでもない事になっている気がするわ。
運命の宝札ってかなりレアカードじゃなかったかしら?
確かサイコロを振って、出た目の数だけドローし、出た目の数だけデッキの上から除外するんじゃ……
それに天よりの宝札ってレアカード中のレアカードじゃない!
なんでそんなカードばっかり持ってるのよ!?
「最後は上級モンスターか……やっぱり女性型モンスターがいいのかね?
だとすれば……いや、いっそこのデッキを別方向に特化させるか?
だがそれだと他にも問題が出そうだし、となると一部のカードを単体使用?
いや、しかしそれだとシナジーしないから問題だ、悩ましいな」
私のデッキが魔改造されていく……でも良い方に向かってる?
どうでもいいけど、貴方の言っているカードって私は半分以上持ってないんだけど?
それなのにどうすればいいってのよ!?
「ここはあのカードを……いや、だが……それでも……だが使いこなせるか?
難しいだろうが……これは悩むな……俺個人では渡してもいいんだけどな
だがこのカードでの被害が万が一俺に向いたらと思うと難しいよなぁ」
昨日みたいな私の知らないカードの事かしら?
それを見せてくれたら何か分かるかもしれないんだけど……
「よし、決めた、地属性戦士族の女性モンスターを中心としたデッキにする
確か融合モンスターで女性型モンスターで地属性戦士族が有ったような……裁きを下す女帝か
素材モンスターは……女王の影武者に響女ねぇ、確か両方女性型モンスターだな
通常モンスターだし、どちらも地属性戦士族で共有できる、ついでに荒野の女戦士でリクルート可能か」
「わ……私のサイバー・ガールデッキが……」
「後は……正統なる血統に、補充要員に、闇の量産工場だろ?
こうなるとやはりコマンド・ナイトが少し邪魔か? しかし戦士族だから……でも炎属性が邪魔なんだよなぁ
フィールド魔法にガイアパワーを入れるか? だがそれだと相手に地属性が来たら怖いだろうし……少し悩むな
モンスター除去カードが少ないのが痛いが、戦闘で圧倒すればなんとか……いやだがマシュマロンとか困るか」
完成度が高くなりそうなのは気のせいかしら? でも結局ファンデッキになってるわよね?
私のデッキもファンデッキって言われたけど……
「属性はできれば統一したいが……H・CやX-セイバーでも入れるか?
ズババも一応有りだし、そういえばコアキメイルの戦士族って地属性だし候補には上がるか
BKや聖騎士も有りなんだが……こいつら属性が違うから諦めるか」
知らないカテゴリ名が出てきた……もうどうにでもして頂戴。
突っ込む気力も失せてきたわ。
「でも地属性戦士族の女性モンスターならアマゾネスがあるじゃない
アマゾネスシリーズは使わないの?」
私の言葉に瑞貴の動きが止まる。
私……何か拙い事を言ったかしら?
「アマゾネスを使ったらこのデッキはアマゾネスデッキになる
それでもいいのか?」
「へ?
えっと……私のデッキはサイバー・ガールデッキだからそれは遠慮したいわ」
「なら黙ってろ
一応サイバー・ガールを中心に使えるようなデッキにしてるから」
一応なの? 一応なの!?
確かに専用カードとかは少なく無いけど、それでもそれはサイバー・ガールデッキなのよ!
「ふぅ……大体終わったな
最後はこのデッキの切り札だ」
「切り札?」
「そうだ、このデッキはハッキリ言ってパワー不足……一部を除いてな
攻撃が得意な天上院には少し物足りないだろうな」
確かに、話しを聞いていた限りではちょっと攻撃力は低そうね。
それぐらいはテクニックでどうにかできる自信はあるけど……難しいかしら?
「少々見た目はアレだがバーバリアン・キングとかは十分候補には有りか……最有力かな?
いや、コアキメイル・ルークロードも十分に……しかし手札の状況次第になるか
属性違いでもいいならライトレイ・フリードもなんだが、光属性が足りないから諦めだな
そういえば通常モンスターが多めだからカオス・ソルジャーも有りか?
儀式は高等儀式術で良いとして、地属性戦士族の攻撃力3000だし」
なんか色々と凄いカードとか名前が出てるんだけど……
カオス・ソルジャー以外知らないモンスター……いい加減にして欲しいわね。
それにどれだけカードを持ってるのよ?
「一族の結束やガイアパワーを含めれば戦闘で負ける事は殆ど無いだろう
隠し味も入れたいが、そこまですればデッキがパンクするかな?」
……全部勝手に決められてしまったわ。
それにしても考えるのが早いわね、部屋に入ってから1時間も経ってないわよ?
実技テストは午後2時からなのに時間もかなり余裕が残ってるわね。
「最後に万が一の事を考えてカウンター罠を……いや、狡猾な落とし穴が機能しなくなるか
それに下手に罠カードを増やしても困るかもしれないしな……
じゃあ本当の最後に整理するからそこら辺に座って待っててくれ
あぁ、その代わり俺のカードは見るなよ、カードケースのはデッキなんだからな」
「え、えぇ、わかったわ
適当に待たせてもらうわね」
そうは言ってもこの部屋……デッキを入れてるって言ってたカードケースぐらいしか無いわね。
でもその数は多くて、何種類のデッキを作ったのかしら?
あれだけのカードを揃えるのにもお金は必要だし、もしかして瑞貴って大金持ち?
「ねえ瑞貴、カードケースにデッキは何個ぐらい入ってるの?」
「種族や属性、カテゴリとかで色々と分けてるからな……
全部同じ数じゃないが基本的に多分、1つのカードケースに10個ぐらい?」
「1つ10個!? そんなにデッキを作ってどうするのよ!
別に使わないでしょ! 何個カードケースがあるのよ!?」
「暇潰しにもなるし、別にデッキは何個有ってもいいだろ?
まぁ昨夜も作ってて寝坊したのもそこに入ってるがな」
テスト前夜までデッキを組んでるって……しかも暇潰しに。
やっぱり貴方、テスト勉強とか全くしていないんでしょ!
そんな感じに瑞貴と時々雑談をしながら待ちながら約1時間の時間が過ぎた。
思ったより時間が進んでいて驚いたわ。
「よし、できたできた
自分のデッキを組むのとは別の楽しみが有ったな」
「お、お疲れ様……でもいいの?」
「何が?」
「何がって……私のデッキを強化してよ
デュエル・アカデミアに通う学生なんだから私達はライバルなんじゃないの?」
そう訊くと瑞貴はあまりにも不思議そうな顔をされた。
私……何か変な事言ったかしら?
「(一応)友人(?)を手伝って何か問題が有るのか?
(そもそも暇潰しでもあるし)」
……私達って友人だったかしら?
まぁ悪い気はしないからいいわね。
「ほら、デッキだ
テスト前によくデッキを確認しておけよ」
「それは当然でしょ?
テストはこのデッキを使わせてもらうわ」
「それは助かる、感想と問題点を後で教えてくれ
その後にまた修正と調整をする」
ここまで面倒を見てくれるなんて……本当に何を考えてるのかしらね。
友人だからって理由でここまでしてくれるとは思えないんし、そんな性格にも思えないんけど。
でも瑞貴の事をあまり知らないから何とも言えないわね……本当はそんな性格なのかしら?
それから瑞貴と別れて昼食を食べてデッキ確認、効果の分からないカードがあるのは困るしね。
さてさて、どんなカードがあるのや……何これ? 何この私も全く知らないカード達は!?
しかも強そうなカードに見た目もある程度考慮されていて……これならそう簡単に負けないわね。
とてもじゃないけどファンデッキなんてレベルじゃないわ。
さて、ちょっと鮎川先生にお願いしに行こうかしら。
瑞貴からすれば恩を仇で返すように感じるかもしれないけど、それでも……私は試したい!
さぁ瑞貴……覚悟しておきなさいよ!
Q.寝坊する時点で真面目な生徒じゃない!
A.今回は偶然、基本的に表向きには真面目に授業を受けています。
Q.手伝うなんて瑞貴のキャラじゃないんじゃないの?
A.別に血も涙も無い冷血漢ではないので……
性格も口も態度も手口もやり方も色々と悪い瑞貴ですが、別に悪人ではありません……一応。
少しは人情もありますし、一応一般人ですから……
え、それでも違和感? じゃあ単なる気まぐれを起こしたでいいです、はい。
Q.キャッキャウフフとか古過ぎ……
A.いやぁ、旧作のまま持ってきたら書いてて作者もびっくりしました。
でも消さぬ、変えぬ、修正せぬ!
Q.時代的にサポートカードとかは仕方ないのでは?
A.あの時代でも連合軍とか増援、戦士の生還、荒野の女戦士にコマンド・ナイト
なんだかんだで結構充実しています。
カテゴリHEROにはさすがに勝てませんが、地属性戦士族という括りで作れば結構なんとかなるはずなんですよね……
TF1の初期で地属性戦士族使ってましたけど、結構どうにでもなりましたしね。
Q.打出の小槌がレアカード?
A.原作効果はかなり凶悪です。
このカードを含めた好きなカードをデッキに戻してシャッフル、このカードも含めてデッキに戻した枚数だけドローする
こんな感じのカードであり、絶対に腐らないのでそりゃレアカードにもなります。
Q.デッキが魔改造されてる……
A.サイバー・ガールとはなんだったのか。
基本的に地属性戦士族デッキとなります。
Q.明日香は最後に何を企んでるの?
A.次話でわかります。