結果が覆り失意のハンガリー選手(ロイター)

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 北京五輪ショートトラックの〝疑惑の判定〟が物議を醸す中、その憂き目に遭ったハンガリー選手団から怒りの声が上がっている。

 渦中のレースは7日の男子1000メートル決勝。ハンガリーのシャオリンサンドル・リュウが先頭で入線したが、その後のビデオ判定で同選手が反則したとみなされ、繰り上がりで任子威。李文竜の中国勢が金・銀メダルを独占した。

 これに対してハンガリーメディア「MAGYAR HIRLAP」はゴール前にリュウが任を〝妨害〟したとみられる写真を掲載しつつ「リュウの金メダルが奪われた」の見出しで中国有利の判定を批判。同メディアによると、アコス・バニディー代表監督は「この判定が公平だとは思っていない。リュウの首から金メダルを取り上げたのだから、簡単には消化できない。ひどい話で、残念だ」と怒りの声を上げている。同レースはリュウの弟も出場し、他の3選手はすべて中国選手。同監督は「2人のハンガリー選手を閉じ込めようとした」と話し、少なくとも両者の衝突が「お互い様」であることを主張。弟は銅メダルを獲得したが、同監督は「喜べない」と憤慨している。

 同競技の判定を巡っては準決勝でも2人の韓国選手が失格になって不満が爆発。立て続けの〝疑惑〟だけに、さらに波紋を広げそうだ。