応用編④視点を移動する~前編~
2019年10月24日 10:19
コーチには
コーチングを進展させ、クライアントが最大の利益を得られるために
必要な情報をクライアント本人の中から引き出すために、
効果的な質問をする能力が求められます。
その際に有効的なのが、クライアントの視点を変えること。
コーチであるあなたがクライアントの視点を変える質問をすることで、
クライアントは凝り固まった考えやモノの見方から脱することができます。
今回は、「視点を移動する」についての基本的な考え方を解説します!
目次
「視点を移動する」とは
コーチに求められること
「視点を移動する」時の留意点
「視点を移動する」とは
「視点を移動する」とは、
クライアントが望んでいる事柄や、
何をどうすれば良いのか考えあぐねている事柄について、
異なる視点から眺めて見ることを促すという方法です。
コーチの「視点を変える」 質問に対し考え、答えを自分の中から導き出すことで、
クライアントは自身や世の中に対する硬直的な見方から脱することができます。
さらには、
思い込みに捉われていないか、認識が適切かどうかを確認することもできます。
また、「事実」と「解釈」の違い、
「思考」や「感情」と 「行動」との不整合が突き止められ、
さらなる理解や気づきが促されます。
このように、視点を移動させることは、
コーチングセッションで直面する「壁」を打破するのにも有効な方法となりま す。
なぜなら、今まで見えていなかったものを見出す機会がもたらされ、
新たな発想や、今までとは異なる行動の可能性を見つけることにつながるからです。
視点を移動させることにより起こる「気づき」は、
コーチングが機能を発揮していることを示す重要な出来事です。
コーチは、常に広い視野でコミュニケーションを図ることに留意し、
質問やフィードバックなどのスキルを駆使し、
意図的にクライアントの「気づき」を促すことができる存在でなくてはなりません。
そこに、コーチとしての最大の価値があることを認識してください。
コーチに求められること
クライアントの視点を移動し、目標達成へ向けて「壁」を突破していくことは、
コーチングの醍醐味と言えます。
ここで挙げた「視点の移動」により「壁」を突破していくスキルを
自由自在に使いこなしていくには、
豊富な実践経験が必要なのは当然ですが、
基本的にはコーチの自己基盤 がしっかりとしていることが不可欠となります。
「視点を移動する」時の留意点
コーチはクライアントの言葉に耳を傾け、
共感・共観し、クライアントと一体感を持つことが大切です。
また一方で、クライアントの言葉に流されないよう注意しなければなりません。
コー チは船の碇(いかり)のようにクライアントと伴走しながらも、
その場の成り行きに流されないよう常に注意を怠らないようにします。
そのためには、クライアントの持つ視点に引きずられず、
コーチとして新たな視点を提供し続けることが必要になってきます。
プロコーチを雇うクライアントが、
コーチにその役割を期待しているのだということを忘れてはいけません。
次回は、視点を移動する具体的方法についてお話します!
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作成者 : 渡邉 大介