GROWモデル編【総まとめ】
2019年09月21日 11:16
ここまで、コーチングの基本とスキル、そしてGROWモデルを学んできました。
今、 あなたはコーチングのセッションを行う上で、
必要なものはすでにそろっていることを自覚してください。
後は、あなた自身がセッションの実践を繰り返していくことがとても大切です。
今回は、GROWモデル編の最終回!
総まとめとして、これまでの振り返りとセッション実施の留意点、
応用編に向けての課題をお話します。
目次
- 【復習】GROWモデルとは
- セッション実施時の留意点
- 『応用編』に向けて
【復習】GROWモデルとは
GROWモデルとは、ジョン・ウィットモア氏が開発した
コーチングモデルの原型のひとつ。
GROWはそれぞれ、
GOAL(目標の明確化)
REALITY(現状把握)
RESOURSE(資源)
OPTIONS(選択の創造)
WILL(目標達成の意志)
の頭文字を取ったものです。
セッションの流れ
セットアップ【ラポールを築く】
クライアントが安心して、本音で何でも話せる
安心感や解放感、信頼を築く。
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G=Goal【目標設定】
クライアントが行動するためにエネルギーを集中する対象を設定する
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R=Reality【現状把握】
設定した目標と、クライアントの現状とのギャップを把握し、
クライアントのモチベーションを高める
▼
R=Resource【資源の発見】
クライアント自身やその周囲にあるリソース
(知識・経験 ・実績・体験・人脈等の資源)にアクセスし、それを引き出す。
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O=Options【選択肢の創造】
目標達成に向けて、できるだけ多くの行動案を創り出してリストアップしていく。
▼
W=Will【意志・行動】
クライアントが自ら設定した目標に対して、
決断したことに信念を持ち、コミットし、
そして責任を持つという強い意志(WILL)と計画性があるのかを確認する。
▼
振り返り【フォロー】
セッション実施時の留意点
セッションの実践にあたっては特に次の8点に留意してください。
① 相手との間に十分なラポールが築かれているか
(何でも話せる雰囲気はあるか)どうか、常に確認する。
② 相手を質問攻めにしない。
③ 相手の言葉をしっかりと受け止めて(認めて)から、次の質問をする。
④ フィードバックのスキルを適宜用いる。
⑤ 現状把握と情報収集(コーチのための質問)を混同しない。
⑥ 相手の話したいこと(話した方が良いと感じていること)を話してもらうために、
セッションの方向性を都度確認しながら進める。
⑦ 目標設定を具体化・明確化にする。
⑧ 1回のセッションで全てを解決しようとしない。
あなたが実際にクライアントとセッションを行なってみると、
なかなかテキスト通りにはいかないこともあるでしょう。
予想の範囲を超えた出来事や堂々巡り、行き詰まりを感じるかもしれません。
いずれも、コーチとしての自己基盤や
コーチングマインドの強さが問われる場面であり、
それらを経験することが、コーチとして成長する機会となります。
うまくいかないことを恐れずにセッションに取り組んでみてください。
コーチで あるあなた自身に、新たな学びと気づきがあるでしょう。
応用編に向けて
この後の応用編では、
実際のセッションで起こり得る難しい場面の克服の方法や、
自己基盤の確立について深く学んでいきます。
基本クラスの復習と、応用クラスの受講準備のために、次の課題に取り組みましょう。
❶ セルフコーチング(自分自身に対するコーチング)
人が物を考える時は、自分の頭の中で質問をし、答えることをしています。
コーチングを受けるとは、
その「質問」の部分をコーチに依頼することだと考えることができます。
ですから自分自身をコーチングする、
すなわちセルフコーチングをする機会は、日常的に存在しています。
基本編で学んだGROWモデルを習得するために、
セルフコーチングで練習することは非常に効果的です。
特にコーチングにおいて不可欠な「ありたい姿」を
より具体的にしていく思考習慣を身につけるようにしましょう。
「答えは必ず自分の中にある」と信じる気持ちを持って取り組むことで
自己信頼も増していき、
成功体験を得て行くことで、自己基盤の確立やコーチングマインドの強化にも役立ちます。
❷ コーチングセッションの練習
練習相手を見つけて、コーチングの流れを見ながら
GROWモデルに基づくセッションを実践してください。
できれば、同じ人に何回か継続してセッションを行うことで、
コーチングの効果をより感じることができます。
そして、上手くいかないことがあったとしても、それは経験で す。
その事例を次回の応用編で改善することで、スキルは確実に向上します。
❸ 次回までの目標設定
応用編に進む前に、どのような目標を達成するか宣言してください。
そして、目標 を達成するために行なったことを含め、
成功体験・失敗体験を列挙します。
それが、応用編で学ぶ「自己基盤の確立」の貴重な材料となります。
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作成者 : 渡邉 大介