前回のGROWモデル編③目標設定(GOAL)では、

クライアントが行動するためにエネルギーを集中する対象である

「目標」について学びました。

 

GOAL(目標)が明確になれば、

次にクライアントの現状をしっかりと把握します。

 

目標(GOAL)と現状を明確にすることで、

両者の間のギャップ(差)はハッキリします。

 

 

今回は、

目標達成のためにやるべきことを明確にすることで

クライアントのモチベーションを高める

【現状把握】について解説します。

 

 

目次

  • 現状把握とは
  • 現状把握の効果
  • コーチの役割
  • 現状把握(REALITY)の具体的方法
  • 現状把握の留意点
  • まとめ

 

 

現状把握とは

現状把握とは、

クライアントが「今どのような状態にあるのか(現状)」

を確認・理解することです。

 

クライアントの目標「あり方(Being)、行動(Doing)、成果(Having)」 と

「今ある姿(現状)」のギャップを埋めるために行動するには、

目標設定に加えて、現 状を正しく確認・理解することが必要になります。

 

現状把握は「客観的事実」と

「客観的事実をどのように受け止めているか」の2つの視点があります。

 

 

現状把握の効果

・目標設定・達成に向けての現在位置を知ることができる

・冷静になり、客観的な視点で状況を眺めることができる

・思い込みを排除し、気づきを得ることができる

・使えるリソースを確認し、発見することができる

・目標達成へ向けてのモチベーションが高まり、やるべきことが明確になる

 

 

コーチの役割

・コーチングの目標を達成する上で、

クライアント自身が現在位置を客観的に知り得るようにサポートする

・学びのための他のリソース(例:書籍、他の専門家)を

クライアントが見つけ、利用できるようにサポートする

・セッション中に得たクライアントに関する情報を整理し、

クライアントと共に振り 返りを行うことで、リソースの確認や発見をサポートする

・クライアントへコーチから見た現状をフィードバックする

 

 

 

現状把握(REALITY)の具体的方法

( 1 ) 現在の状況を、数字で表現させる

例) 「 目標を達成した状態を100%だとすると、今は何%ですか?」

 

( 2 ) 現在の状況を、異なる視点で眺める機会を提供する

例)「この取組みは、目標達成へ向けてどのような意義がありますか?」(目標との関連)

「●●さんの部下は、どのように感じていると思いますか?」(他人の視点)

「私には●●さんが、○○のように見えます。」(コーチの視点/フィードバック)

 

( 3 ) クライアント自身の行動をしたことを明確化する

例) 「今までやった事は何ですか?」

 

( 4 ) 現状の制限を確認する

例) 「制限になっているのは何ですか?」

 

( 5 ) クライアントの現状をフィードバックする

例) 「私には●●さんが、○○のように見えます。(聴こえます・感じます)」

 

 

現状把握の留意点

セッションを進める上でコーチが知りたい情報を聴くのではなく、

クライアントの気づきやリソースを引き出すという

明確な意図を持って行うようにします。

 

また、現状把握に時間をかけ 過ぎると、

愚痴やお悩み相談になり、

セッションが迷走する原因になるので注意してください。

 

まとめ

掲げた目標を実現するには、

まずはその目標と比べて、

「今、自分はどこにいるのか」を把握することが必要不可欠。

 

 

クライアントの現状を把握することで

目標に向けて「何をするべきか」が明確になり、

モチベーション向上にもつながります。

 

 

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作成者 : 渡邉 大介

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