行動するためにエネルギーを集中する対象が「目標」です。

 

目標設定することによっ て、「今何をすべきか」が見え、

活動力に繋がりエネルギーを集中することができます。

 

GROWモデルでは、最初に目標設定を行いましょう。

 

 

コーチング初心者の場合、

「目標 (目標を達成した後のありたい姿や問題を解決した状態)」ではなく、

「問題点」やその 「解決方法」に焦点を当ててしまうことが

セッションの失敗の大きな原因となるので注意が必要です。

 

セッションにおいて、

「目標設定」が極めて重要であることを肝に銘じておいてください。

 

今回は、そんな「目標設定」の方法とポイントを解説します。

 

目次

  • 目標設定(GOAL)の具体的方法
  • 目標設定(GOAL)のポイント
  • 目標設定(GOAL)の質問例
  • 「目標設定」完了後のチェックポイント
  • まとめ

 

 

目標設定の具体的方法

( 1 ) 目標を設定する

コーチング全体を通して、達成したいことや

手に入れたい目標をクライアントが設定します。

 

・テーマを決める

その時に、具体的・客観的に表現できるものは、

何を、どれだけ、いつまでに

などの定量的基準(数値)で表します。

 

そうすることにより、

達成感や貢献感をはっきりと実感することができます。

 

そして、主にコーチングでは、以下の3つをコーチングします。

 

① あり方(Being) 

② 行動(Doing)

③ 成果(Having)

 

( 2 ) この時間の中で扱いたいことを明確にする(プロセスゴール)

(1)のテーマに対して、どこまで話したいか、

何を明確にしたいかを確認していきます。

 

そうすることで、よりセッションの成果も上がります。

 

(1)同様に、「何を、どれだけ、いつまでに」などの

定量的基準(数値)で表します。

 

また具体的・客観的に表現しにくいものは、

抽象的・比喩的(メタファー)な表現で表しても良いですが、

できる限り具体的・客観的に表現 することをサポートします。

 

抽象的・比喩的(メタファー)な表現でも、

クライアントがその状態を生き生きとイメージできるものにします。

 

いずれの場合でも、

水平質問(他には)や垂直質問(それで)を使ってチャンクダウンし、

クライアントが「ありたい姿」や「手に入れたい事柄」を、

より明確にイメージできるようにします。

 

イメージが明確になればなるほど実現の確率が高まるからです。

 

*メタファーとは

白い肌を「雪の様な肌」と言うなどの比喩的表現のことです。

また、出来事や経験などを映画や物語、例え話で表現したりします。

 

( 3 ) 意図・目的の明確化

クライアントが目標達成(GOAL)を通じて、

実際にそこから何を望んでいるか、意図や目的を明確にします。

 

そうすることで目標達成(GOAL)に向かって

「主体的に動く」ことに繋がり

パフォーマンス(成果)の向上に結び付きます。

 

クライアントの目標達成(GOAL)に向けてのやり方ではなく、

あり方を明確にしていくことが大切です。

 

( 4 ) 目標を達成したシーンをイメージする

五感を駆使して、目標達成した時の体験を

具体的、かつ明確にイメージしていきます。

 

人にはそれぞれ優位となる感覚(視覚 聴覚 体感覚等)があるので、

クライアントが見えてるもの、 聞こえている音、感じていることなど、

直感的にピンと来るような表現でイメージ化するようにします。

 

イメージが明確になると、ゴール達成へ向けた行動に対する

モチベーションが高まります。

 

また、クライアントとコーチがイメージしているイメージを

メタファーでイメージす るのも効果的です。

 

( 5 ) ゴールの先を共に見据える(フューチャー・ペーシング)

目標を達成したら、クライアントには何をもたらされるか?

私たち(チームや仲間、家族)には何をもたらされるか?

5年後10年後、私たちはどのような存在になっているか?

など、ク ライアントが目標達成(GOAL)したその瞬間、

その先を見せることで、

目標達成(GOAL)に向 けてのモチベーションが保たれ、

セッションを通してのワクワク感が醸し出されます。

 

目標設定(GOAL)のポイント

( 1 ) 目標は肯定的な言葉で表現する

例)・ぶれない自分になる   ⇒  軸を持つ

  ・怒らない、イライラしないようにする ⇒  落ち着く、冷静

  ・迷惑をかけないようにする      ⇒  最後まで完遂させる

   質問例:「肯定的な言葉で言うと?」

 

( 2 ) 主語は私、もしくは私たちにする

他人の状況や行動ではなく、自身に焦点を当てる

例) ・部下を○○したい

     ⇒  部下を○○するために、私は△△する

   ・子供を○○したい

     ⇒  子供を○○するために、私は△△する

 

( 3 ) 目標は具体的で、数量化する「数値で表せるもの」

例)・取引先の数を拡大したい

    ⇒ 取引先の件数を現状30社から100社まで増やしたい

  ・ヨーロッパへ旅行したい

    ⇒ 2018年8月10日から1ヶ月間でヨーロッパ旅行する

 

 

( 4 ) ワクワクするような感覚に基づいたイメージを描く

例) ・夏までに5Kg痩せて、海でかわいいビキニを着る!

   ・子供たちとハワイ旅行して、家族団欒を楽しむ!

 

 

目標設定(GOAL)の質問例

将来どんな自分になっていたいか(=ありたい姿)を引き出す

「○年後、どうなっていたいですか?」

「 問題が解決した状態とは、どんな状態ですか?」

 

水平質問を使ってさらに引き出す(広げる)

「他にはどうですか?」

「もし、何の制約もなかったら?」

 

具体化するものを選択する(絞る)

「これらの中で、今から話したいこと(考えたいこと)は何ですか?」

「今から具体化したいものはどれですか?」

 

チャンクダウンを使って具体化する(掘り下げる)

「どこで活動していますか?」(where)

「そこで何をしていますか?」(what)

「対象者はどのような人ですか?」(who)

「 どのくらいの数ですか?」(how)

「周囲にはどんな人がいますか?」(who)

「どのような自分に成長(変化)していますか?」(what)

「このイメージをいつ(までに)実現させていますか?」(when)

 

五感を使い、さらに臨場感あるイメージにする

「目標が達成できて、●●さんはどのような表情をされていますか?」(視覚)

「周囲からはどのような声を掛けてもらっていますか?」(聴覚)

「握手した相手の手から何を感じているのでしょうか?」(触覚)

「ダイエットが成功し、どのような服を着て出かけますか?」(視覚・触覚)

 

「目標設定」完了後のチェックポイント

☑ クライアントの目標が達成している状態のイメージが明確になっていること

☑ 上記のイメージが言葉で説明できること

(いつ、何が、どれくらい、どうなっている状態?)

☑ 上記の目標が、クライアントにとって魅力的かつ価値ある目標であること

 

 

まとめ

明確な目標は、大きな行動力となります。

 

クライアントにとって、

魅力的かつ価値のある目標を設定しましょう。

 

 

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作成者 : 渡邉 大介

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