コーチングの基本スキル第二回は「質問する」スキル。

 

あなたは普段、人に質問をするとき、

どのような言葉で、どのような尋ね方をしていますか?

 

コーチングでクライアントに対して行う質問は、

普段あなたが行っているものとはきっと全く異なるでしょう。

 

この記事では、

コーチングにおいて「質問する」とはどういうことなのか?

という「質問する」スキルの意味や目的、

そして質問の具体的方法を徹底解説します!

 

目次

「質問する」スキルとは

コーチに求められること

「質問する」の具体的方法

「質問する」ときの留意点

まとめ

 

 

「質問する」スキルとは

「質問する」スキルの目的は、「聴く」の延長として、

クライアントの中にあるものを引き出す」ことです。

 

それと共にコーチは質問をすることで

曖昧なものを明確にし、具体的にしていきます。

 

そのためにコーチは色々な角度からの質問をしていきます。

 

より多くのものをクライアントから引き出すために、

広がりのある答えができるような質問をすることで

クライアントが思ってもみなかったような「気づき」 を引き出すことができます。

 

「気づき」がクライアントの心を動かし、行動へと促すのです。

「質問する」際には、このような

人を動かす質問 Powerful Question】を用いる必要があります。

 

 

※通常の質問との違い

通常の質問の目的は質問する側の「情報収集」であり、

質問する側のために行ないます。

 

対してコーチングにおける質問は、

質問される側(クライアント)の「気づき」を促すことを目的として行います。

 

 

コーチに求められること

( 1 ) クライアントにとって必要な質問をする

クライアントの立場に立ち、

あくまでもクライアントにとって必要な質問をするようにします。

 

質問の前提は、クライアントの話をよく聴くことです。

 

聴き取った事柄と、クライアントに対す る理解に基づいて質問をします。

 

的確な質問は、クライアントと同じ気持ちを共有し、同じ視 点に立つことから生まれます。

 

( 2 ) クライアントの視点を変え、決心や行動に繋がる質問をする

時にはクライアントやセッションの状況を客観的に眺め、

異なる視点からの質問をすることも必要です。

例)「ここまで話してきて、今何を感じていますか?」

 

クライアントの思い込みを覆すような発見や洞察、

決心や行動を喚起する質問を することも求められます。

例)「やらなくてもよいことは何ですか?」「いつから始めますか?」

 

( 3 ) 将来の「ありたい姿」を尋ねる

状況に応じて、コーチは多岐にわたる質問をすることができます。

クライアントのウキウキ・ ワクワク感を引き出し、

モチベーションを高めていくには、

将来の「ありたい姿」を尋ねる質問が有効です。

 

「何をするか」ではなく、

「どうありたいのか」「どうなっていたらよいのか」

といった質問はコーチングを機能させるのに不可欠です。

 

使いこなせるようにしておきましょう。

(詳細は【GROWモデルコース】で学びます)。

 

 

「質問する」の具体的方法

(1)オープン・クエスチョン(⇔クローズド・クエスチョン)

オープン・クエスチョンとは、相手が「Yes/No」では答えられない質問

 

オープンクエスチョンを用いて質問することで、

相手から広がりのある答えを引き出すことができます。

 

対して、クローズド・クエスチョンは

相手の言ったことを確認したり、決断を促したりする際に効果を発揮します。

 

 

クローズド・クエスチョンを多用すると回答の幅が狭められ、

クライアントは話したいことを十分に話せなくなります。

 

それではコーチングの効果が大きく損なわれてしまいます。

 

また、クローズド・クエスチョンの多用は、

後で説明する「誘導尋問」 になりがちですので、注意が必要です。

 

オープン・クエスチョンを使うには、

「クライアントが必ず答えを持っている」と信じる気持ち

クライアントからどのような答えが来ても受け止めるという覚悟

が必要となります。

 

その意味で、コーチングマインドや自己基盤の脆弱(ぜいじゃく)さは、

オープン・クエスチョンを使う際の妨げになります。

 

 

( 2 ) チャンク・ダウンとチャンクアップ(チャンク=かたまり)

チャンク・ダウンとは、「かたまりをほぐす=具体化する」ことを意味し、

具体的には「5W1H」の質問を使います。

(5W1H:「いつ?」「どこで?」「だれが(に)?」 「なにを?」「どのように?」、

(過去に向けた「なぜ」は「どの様に」に置き換える)

例)×「なぜ、できなかったのですか?」 → ○「 どの様にすればできると思いますか?」

 

 

 

 

 

 

 

チャンク・ダウンの反対は「チャンク・アップ」。

 

具体化するのとは逆に、

「要するにどういうことなのか」をまとめ上げることで、

物事の全体を把握しや すくする手法です。

 

【参考】「チャンクアップ」と「チャンクダウン」

クライアントの目標や目的に向けて、

チャンクを行き来できるようにすることが

コーチングの質問では重要になる

 

 

 

( 3 ) クライアントの視点を変える

クライアントが持っている固定的な視点を移動させることで

思い込みから脱し、クライアントの可能性を広げたり、

新たな気づきを引き出したりすることができます。

(詳細は応用クラス【セッション戦略編】で学びます)

 

例)「部下はどう感じていると思いますか?」

「あなたの親友なら、あなたにどのようなアドバイスをすると思いますか?」

 

 

「質問する」ときの留意点

( 1 )「 聴く」を怠らない

しっかりと「聴く」ことが大前提となります。

「質問する」はそれらの延長です。

 

クライアントの答えを待つこと。

先回りして答えを言ってはなりません。

 

( 2 ) 複数の質問や長い質問をしない

一度に一つの質問をするようにし、質問が長くなり過ぎないようにしましょう。

 

( 3 )「 詰問」にならないようにする

詰問とは、相手を責めて厳しく問いただすことです。

コーチが行う質問が「詰問」にならないように注意します。

 

質問の仕方によっては、

クライアントに大きな 圧迫感を与えてしまうことになります。

 

また、質問の中にコーチの意見や思惑が入らないように注意します。

そのような質問は、クライアントの答えを誘導したり、

質問の形をした提案として答えを押し付けたりしてしまうことがあります。

 

「詰問」にならないようにするためにも「聴く」ことを怠らず、

一度にする質問は一つにするようにしましょう。

 

 

まとめ

いかがでしたか?

あなたがコーチとしてクライアントに行う

「質問する」スキルの目的は

『クライアントの中にあるものを引き出すこと』。

 

あなたの中で様々なパターンを構築し、

クライアントの気づきを促すことができる質問を蓄えておきましょう。

 

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作成者 : 渡邉 大介

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