さあ、コーチングを始めよう! ~入門編③コーチに必要な4つの要素~
2019年08月30日 07:13
コーチングはクライアントの可能性を引き出すコミュニケーションのスキルです。
単なる言葉のテクニックだけでは効果的なコーチングを行なうことはできません。
今回はあなたがコーチングを行うにあたって必要な4つの要素について解説!
これらの要素を備えてはじめて、
クライアントの可能性を引き出すコーチングを行なうことができます。
しっかりと理解・習得しましょう!
目次
- 4つの要素 ~コーチング・ピラミッド~
- ➀自己基盤
- ②コーチングマインド
- ③クライアントとの信頼関係
- ④スキル(技術)
- [参考]ピグマリオン効果
- 入門編のまとめ
4つの要素 ~コーチング・ピラミッド~
あなたが、
クライアントの可能性を十分に引き出すコーチング
を行うために必要な要素は4つ!
これらの各要素は、あなたの今までのコミュニケーションとどのような違いがありますか?
それぞれの要素について、詳しく説明していきます。
➀自己基盤
クライアントの目標達成をサポートするには、
コーチ自身が目標達成についての経験と深い見識を持っていることが必要です。
コーチは常にクライアントのロールモデル(模範)であるこ とを目指します。
その前提として自分自身をよく理解し、自分自身に対しての肯定的な思いを持ち、
それをクライアントに開示できることが大切です。
「自己基盤」とは、それらを総合して指す言葉。
自分自身に対しての肯定的な思いは、
クライアントの可能性を信じるコーチングマインドを発揮するための大前提となります。
「自己基盤」が確立されたコーチの特徴
❶クライアントから提示されたテーマから逃げず、正面から向き合うことができる
❷クライアントへの信頼を示すが、クライアントの感情に流されずにいられる
❸人間としての高潔さや正直さ、誠実さを絶えず示し、知ったかぶりはしない
❹常に勇気をもってクライアントと接し、リスクをとる覚悟ができている
❺物の見方を変えたり新たな行動の可能性を試したりすることについて、
自信を持って取り組んでいる
②コーチングマインド
コーチは、クライアントの持っている無限の可能性と、
クライアントが抱える問題の解決や目標達成へ向けての必要な事柄は、
すべてクライアントの中にあることを信じます。
コーチとして自己基盤が確立されていてはじめて、そのように信じることが可能になります。
コーチは、100% クライアントの味方であり、最大の理解者・応援者です。
クライアントを人間として尊重し、
クライアントより偉いのではなく、共に目標達成を目指すパートナーがコーチです。
コーチは、自身の見解をクライアントに勇気を持って伝え、
クライアントがそれについて考えることを促します。
しかし、自分の考えに固執することなく、クライアントの意思を尊重します。
また、クライアントに敬意を払い、可能性や成長を賞賛し、適切な言葉遣いで接します。
③クライアントとの信頼関係
信頼関係のないクライアントとの間では、コーチングは機能しません。
人は、信頼しない相手に 対しては心を開かず、本音を話すことはないからです。
コーチがクライアントの気づきと行動を促していく上では、本音での対話が不可欠。
したがってコーチは、クライアントが安心して話し、
コーチからのサポートを受けられる環境をつくるために、
クライアントの言葉に耳を傾け、 認め、受け止めます。
また、コーチはクライアントの幸せと将来のために純粋な関心を示し、
ク ライアントとの間で交わした約束は必ず守ることで、信頼関係を維持します。
それに加え、コーチがコーチング・マインドをもってクライアントに接することで、
その信頼関係を、より強固なものとしていくことができます。
④スキル(技術)
コーチングを効果的に行なうためのスキルは体系化されています。
これらのスキルを効果的に用 いることにより、
コーチングをよりよく機能させることができます。
コーチは、スキルを知り、理解を深め、
実際に使ってみて効果を検証することで自分のものにしていきます。
また、スキルは「コーチング・マインドを表現として表したもの」と言えます。
[参考]ピグマリオン効果
アメリカの心理学者がある小学校で
「将来学力が伸びる児童を予想するテスト」を実施しました。
しばらくして、心理学者から「この子は伸びる」と判定された児童のリストが
小学校へ送られて きました。
予想通りの児童もいれば、全く予想外の児童もいました。
8ヶ月ほど過ぎてから知能検査を実施すると、
心理学者から「この子は伸びる」と言われた児童は、
他の児童よりも良い成績をとっていました。
しかし、「将来学力が伸びる児童を予想するテスト」というのは偽りで、
小学校に送られたリストは、実は、無作為に児童を選び出して作成されたものでした。
教師が「この子は伸びる」という大きな期待を持ち続けて接すると、
実際に伸びることが実証されたのです。
このように、「他者に対する期待・願望が現実になること(大辞林)」を、
「ピグマリオン効果」と呼びます。
コーチングにおいても、コーチがクライアントの可能性を信じるか否かで、
クライアントの行動や成果に影響を与えます。
入門編のまとめ
この入門編では、コーチングの基本的な考え方と全体像について学びました。
コーチングにおける考え方は、日常生活でのコミュニケーションにも非常に役立つはずです。
ここで学んだことを意識し、実践していくことで、
今までのコミュニケー ションとはレベルの違う、
さらに深いコミュニケーションを実感することでしょう。
次回からはいよいよ基本スキル編!
コーチング3大基本スキルである
➀聴く(アクティブリスニング)
②質問する(パワフルクエッション)
③伝える(ダイレクトコミュニケーション)
について学びます。
実践的な内容に入っていくにあたって、
これからコーチングスキルを出来るだけ早く習得していくために、
練習相手を確保しま しょう。
できれば、継続的に相手になってもらえる人が望ましいです。
コーチングを学 び始めたことを家族・友人・知人等に伝え、
今のうちから協力を求めておきましょう。
相互コーチングを利用することで、
色々なコーチング教育機関の人達とコーチングにおけるロールプレイを行うことができます。
積極的に相互コーチングサイトを利用し、自身のセッション力を高めてください。
【相互コーチング】http://sougo-coaching.jp/
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作成者 : 渡邉 大介