さあ、コーチングを始めよう! ~入門編➀コーチングとは?~
2019年08月30日 11:48
あなたは「コーチ」や「コーチング」という言葉を聞いて何を思い浮かべますか?
多くの人はスポーツ選手のコーチを思い浮かべたのではないでしょうか。
そのようなコーチの使命は、
選手のパフォーマンス(成果、業績)を最大限に向上させること。
しかし、パフォーマンスを向上させたいと思うのは
スポーツ選手 に限られたことではありません。
ビジネスに携わる人々や成績を良くしたいと考えている学生、
そして、自分の夢を実現したいと考えている個人など、
コーチの助けは誰にとっても必要です。
ここでは、コーチングはそもそもどうして誕生したのか、
コーチングとはいったい何なのかといった、
これからコーチングを学び始めるにあたっての基礎の基礎をお話します!
目次
- 「コーチ」の登場と歴史
- コーチングの本質
- コーチングとは?
- コーチングの「リソース」
- まとめ
「コーチ」の登場と歴史
コーチ(coach)という言葉が世の中に登場したのは 1500年代だとされ、
その本来の意味 は「馬車」です。
馬車に乗る人を目的地まで送り届ける意味から、
コーチは「その対象者の目標達成をサポートする役割を持つ者」
と考えることができます。
■1840 年代
英国のオックスフォード大学で受験指導を受けるために雇った個人教師のことを
「コーチ」と呼ぶようになったと言われている。
■1880 年代
ボート競技の指導者を「コーチ」と呼ぶようになり、
スポーツの世界に「コーチ」という言葉が広がっていった。
■1950 年代
ハーバード大学において、ビジネススキルとしてのコーチングが研究され始めた。
■1980 年代
米国で企業内研修担当者やコンサルタントがコーチングに注目して、
様々なプログラムに採用されるようになった。
■1990 年代
マンツーマンのコーチングを行うプロフェッショナルのコーチが登場し、
企業経営者や経営幹部、そして自己実現を目指す個人がコーチングを受けるようになった。
■2000 年代
米国ではトップ経営者の 7 割がコーチを雇い、
「僕のコーチが・・・」といった会話が頻繁に交わされるようにまでなった。
日本でも、企業の中間管理職の主要業務である人材育成や、
目標管理などのマネジメントスキルとして注目を浴び、
個人の目標(起業、転職、資格取得、コミュニケーション力向上等)を実現するために、
プライベートでコーチを雇う人が増えた。
■今では…
コーチングの効果や有用性に対する認識が定着し、
コーチング産業に関わる人や企業が増える一方で、誤った理解も見られ
コーチやコーチングの「質」が問われる状況になっている。
コーチングの本質
あなたがこれから学ぶコーチングの本質は、
相手の言葉に耳を傾け、
相手の可能性を最大限に引き出す効果的なコミュニケーションのスキルです。
それが機能するには、互いの信頼関係と、
コーチの自己基盤(人間力)が重要な要素として関わってきます。
コーチングは、言葉による単なる情報の伝達を超え、互いの内面にまで触れるもの 。
それが相手の気づきやモチベーションを生み出し、
具体的な行動へ向けて一歩足を踏み出すことにつながるのです。
コーチングとは
ここではコーチングを
相手の潜在的に持つ力を最大限に引き出し、自発的行動を促進させ、
目標達成や課題解決を実現するためのコミュニケーション
と定義します。
クライアント(コーチのサポートを受ける人)の
パフォーマンス(成果、業績)を上げるために、
コーチは対話によりクライアントから気づきを引き出し、
その持てる能力を最大 限に発揮して行動を起こすことができるようにサポートします。
クライアント側に軸足を置いて言い換えると、
本人が“ヤリタイ”ことを実現し、
本当の“ナリタイ”自分になるための “行動”の“プロセス”
と表現することもできます。
“ヤリタイ” ことをやり、“ナリタイ” 自分になるためには、
まずは本人がそれらに気づ き、
実現させるための行動を起こすことが不可欠です。
コーチはそれをサポートしてくれる存在。
コーチングでは、クライアントの中にある
“ヤリタイ” こと ・ “ナリタイ” 自分を最大限に尊重すると共に、
それを明確化・具体化していきます。
クライアントは、自分の中の“ヤリタイ”こと“ナリタイ”自分を
コーチの巧みな質問により引き出してもらいます。
そして、押し付けられるのではなくクライアント自身が
それらに“気づき”、確認していくことで、
自ら設定した目標の達成へ向けてのモチベーションを高め、自分から “行動”し始めます。
コーチの働きはクライアントがより高い目標を、より早く達成することを後押しします。
コーチングにおける「リソース」
前項のようなことがコーチングで実現できるのは、
コーチがクライアントとの信頼関係を築 くことにより
何でも話せる雰囲気が醸成され、クライアント自身や
その周囲にあるリソース (知識・経験・実績・体験・人脈等の資源)にアクセスし、
引き出すことができるようになる からです。
コーチングのプロセスを通じてクライアントは
自分の中にある山のようなリソース や、
リソースとさえ思っていなかったもの、
さらには全く忘れてしまっていたものまで意識す るようになります。
その結果、クライアントは新たな気づきを得て、
自信とやる気が高まり、 より高い目標にチャレンジする意欲が湧いてきます。
また、行動するために必要な条件や既に 自分が持っているもの、
これから手に入れるものが明確になるので、とるべき行動が具体的に なります。
さらに、コーチの適切な後押しにより行動が加速するため、
より短時間で目標を達 成できるのです。
もし、コーチによるサポートがなければ、
クライアントが自分自身で気づく には時間がかかり、
時にはクライアントの中にあるリソースはそのまま眠り続け、
今何をした らいいのかが、具体的にならないかも知れません。
それらが曖昧なままでは、能力を最大限に発揮し、
成果を上げるための行動を起こしていくことはできません。
一方、クライアントをサポートするコーチもまた、
自分自身の中にあるリソースに気づき、
自らの能力を最大限に発揮して目標を達成する経験と深い見識を持ち、
そして、自分の人生に対して確固 たる信念と自信とを持っている必要があります。
なぜなら、コーチは自身の能力を最大限に発揮し、
目標達成へ向けての前向きな取り組みをしていてはじめて、
クライアントの可能性を信じ、
コーチとしてクライアントをサポートすることができるからです。
また、クライアント はコーチであるあなたがロールモデル(模範)を示すことにより、
刺激を受け、励まされ、成果を上げるための行動を起こすモチベーションを高めます。
コーチとクライアントの関係は、互いに刺激を与え合う、
極めて創造的なプロセスを伴う「協働関係」です。
コーチングの魅力が支持されるのは、コーチとクライアントの双方に、
そのようなかけがえのない価値をもたらすものとして
認識されるようになってきているからです。
[ 参考 ] 国際コーチ連盟の定義
世界最大級のコーチの国際組織である国際コーチ連盟(International Coach Federation) は、コーチングを次のように定義しています。
「コーチングとは、思考を刺激し続ける創造的なプロセスを通して、
クライアントが 自身の可能性を公私において最大化させるように
コーチとクライアントのパートナー 関係を築くことである。」
“Coaching is partnering with clients in a thought-provoking and creative process that inspires them to maximize their personal and professional potential.”
この定義は、特にプロコーチが提供するコーチングをよく言い表しています。
まとめ
コーチングとは何かについて理解していただけましたか?
これから、私たちとともにコーチングを学び、
あなたのビジネスに必要なコーチング技術を身に付けていきましょう!
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作成者 : 渡邉 大介