ワイドショーが煽るせいで過度にオミクロン株を恐れる一般人と同じで、医者はコロナを怖がりすぎている──。三浦氏はそう言い出したのだ(実際はほとんどのワイドショーで三浦氏をはじめオミクロンたいしたことない論が幅を利かせているが……)。しかも、医師たちをまるで小馬鹿にするかのように終始冷ややかな笑いを浮かべながら、だ。
いったいおまえは何様だ、という話だろう。三浦氏の肩書きは「国際政治学者」であり、医師でもなければコロナの専門家でもない。そんな門外漢の人物が、どうして日々感染リスクに晒されながらも最前線で治療にあたる医師を「コロナ怖がりすぎ」などと半笑いで口にできるのか。いや、そもそも世界中で560万人以上という死者を出してきた感染症に対して恐怖を抱くのは至極当然のことであり、それを“ワイドショーに踊らされているバカ”であるかのように語るとは、感染防止対策に協力するすべての一般人をも冒涜する暴言だ。
もちろん、この三浦氏の発言には、番組に出演していた医師である上昌広・NPO医療ガバナンス研究所理事長が「三浦さん、それはちょっとひどいですね」と声をあげたのだが、三浦氏は余裕の表情を浮かべながら「そうですか?」と応答。この態度だけでも信じがたいものだが、さらに酷かったのがこのあとだ。
上氏は三浦氏の「医者はコロナ怖がりすぎ」という発言に対し、こう反論をした。
「私、医師会の擁護はしないですけど、私もコロナ患者を診てます。怖いですよ。外来で1日何十人と検査したら怖いんです。事実、お医者さんは世界中でたくさん亡くなっているんです。その最前線に立つお医者さんというのは専門医の方もいらっしゃいますけど、一般のクリニックが立っているんですよ。そんな怖くない医者なんて、いないんです。それだったら、三浦さん、立ってみられたらいいんですよ」