今回は数少ないキャンベルタウンの銘柄、スプリングバンクの10年を飲んでみます。
キャンベルタウンはスコットランドの南西部、キンタイア半島の先端部にあり、近くにはアラン島、アイラ島があります。
キャンベルタウンは北米への航路の拠点となっていて、かつては34もの蒸留所がある一大産地で、アメリカなどへの輸出で繁栄をしていきました。
ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝が、スコットランド留学中に実習に訪れた蒸留所の一つが、この地にあったヘーゼルバーン蒸留所でした。
しかし、ウイスキーが売れなくなると品質を落としてまでも低価格で大量に売る方法に切り替える蒸留所が増え、徐々に評判は悪くなってきました。
さらにアメリカの禁酒法が施行されたことで得意先を失ったことで、ほとんどの蒸留所がなくなってしまいました。
ただ一つ、品質を落とすことを良しとせずにかたくなにこだわりを続けたスプリングバンクだけが、現在も生き残っています(2004年にはグレンガイル蒸留所が再興されました)。
スプリングバンクでは、数少ないモルトの生成からボトリングまでを行う蒸留所で、原酒は2.5回という蒸留を行う特殊な方法を採っています。
いつものようにロックで飲んでみると、飲み始めはとてもピーティで潮の香りが強く感じられます。その奥からは青リンゴやナシのようなさわやかな香りが訪れます。最後により深遠な部分にウッディ、レーズン、カラメルの香りがひっそりとやってきます。
味わいも塩辛さとスパイシーが混ざっていて、後から酸味が押し寄せてきます。
アイラモルトが海藻(ヨード、正露丸)のような磯の香りが漂うのに対し、スプリングバンクは純粋な海水、塩水というしょっぱさがあります。
加水されても、潮の香りとピートの香りは収まらず、十分な癖を残してくれます。しかしストレート状態に比べると酸味、甘さが表に出やすくなり、シングルモルトとは思えないほどの複雑でありながらもハーモニーとして調和される不思議なバランスを楽しめます。
もともとアイラモルトやアイランズに慣れている人であれば楽しめる香りと味わいとなっていますが、初心者がいきなり飲むと、あまりの塩辛さに驚いてしまうでしょう。
むしろ初心者には1:3くらいの水割りのほうが却ってバランスの良いウイスキーだと感じられるのではないでしょうか。
飲みなれている人ならストレート、ロックでしょっぱさをダイレクトに感じる醍醐味を感じるのがいいかもしれませんね。
価格は700mL、46度で4600円ほどです。10年物と考えると割高ですが、複雑ながらも調和のとれた仕上がりを考えると十分ではないでしょうか。
<個人的評価>
・香り A: 強烈な潮の香り。あとから青リンゴのようなさわやかさ。最後にレーズン、カラメルの甘い香り。
・味わい B: 塩辛さとスパイシー、あとから酸味。甘さはストレートでは目立たないが、加水されて感じられる。
・総評 A: ストレートやロックの飲みはじめでは初心者には向いていない。癖が強く、アイラモルトが好きな人なら飲めるかも。 むしろ初心者は水割り、トゥワイスアップがおすすめ。
キャンベルタウンは北米への航路の拠点となっていて、かつては34もの蒸留所がある一大産地で、アメリカなどへの輸出で繁栄をしていきました。
ニッカウヰスキー創業者の竹鶴政孝が、スコットランド留学中に実習に訪れた蒸留所の一つが、この地にあったヘーゼルバーン蒸留所でした。
しかし、ウイスキーが売れなくなると品質を落としてまでも低価格で大量に売る方法に切り替える蒸留所が増え、徐々に評判は悪くなってきました。
さらにアメリカの禁酒法が施行されたことで得意先を失ったことで、ほとんどの蒸留所がなくなってしまいました。
ただ一つ、品質を落とすことを良しとせずにかたくなにこだわりを続けたスプリングバンクだけが、現在も生き残っています(2004年にはグレンガイル蒸留所が再興されました)。
スプリングバンクでは、数少ないモルトの生成からボトリングまでを行う蒸留所で、原酒は2.5回という蒸留を行う特殊な方法を採っています。
いつものようにロックで飲んでみると、飲み始めはとてもピーティで潮の香りが強く感じられます。その奥からは青リンゴやナシのようなさわやかな香りが訪れます。最後により深遠な部分にウッディ、レーズン、カラメルの香りがひっそりとやってきます。
味わいも塩辛さとスパイシーが混ざっていて、後から酸味が押し寄せてきます。
アイラモルトが海藻(ヨード、正露丸)のような磯の香りが漂うのに対し、スプリングバンクは純粋な海水、塩水というしょっぱさがあります。
加水されても、潮の香りとピートの香りは収まらず、十分な癖を残してくれます。しかしストレート状態に比べると酸味、甘さが表に出やすくなり、シングルモルトとは思えないほどの複雑でありながらもハーモニーとして調和される不思議なバランスを楽しめます。
もともとアイラモルトやアイランズに慣れている人であれば楽しめる香りと味わいとなっていますが、初心者がいきなり飲むと、あまりの塩辛さに驚いてしまうでしょう。
むしろ初心者には1:3くらいの水割りのほうが却ってバランスの良いウイスキーだと感じられるのではないでしょうか。
飲みなれている人ならストレート、ロックでしょっぱさをダイレクトに感じる醍醐味を感じるのがいいかもしれませんね。
価格は700mL、46度で4600円ほどです。10年物と考えると割高ですが、複雑ながらも調和のとれた仕上がりを考えると十分ではないでしょうか。
<個人的評価>
・香り A: 強烈な潮の香り。あとから青リンゴのようなさわやかさ。最後にレーズン、カラメルの甘い香り。
・味わい B: 塩辛さとスパイシー、あとから酸味。甘さはストレートでは目立たないが、加水されて感じられる。
・総評 A: ストレートやロックの飲みはじめでは初心者には向いていない。癖が強く、アイラモルトが好きな人なら飲めるかも。 むしろ初心者は水割り、トゥワイスアップがおすすめ。
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