闇夜にまぎれ、堤館と山木館を立て続けに襲撃した源頼朝(大泉洋)の一党。見事に首級を挙げて勝利した頼朝は、北条義時(小栗旬)の知恵も借り、坂東での政の第一歩として土地の分配を始める。だが、これを知った平家方が激怒。相模では、奉行を務める大庭景親(國村隼)が梶原景時(中村獅童)ら三千の兵を率いて出陣。伊豆でも、頼朝討伐に燃える伊東祐親(浅野和之)が動き出す。これに対する頼朝は全軍を率いて鎌倉を目指すが……
2022年2月6日(日)
- 午後8時~
- 午後6時~
再放送
2022年2月12日(土)午後1時05分~
放送前に出来事や背景などをかいつまんで説明する“前説”
【監修】時代考証・木下 竜馬
最前の一箭
ついに挙兵した源頼朝が最初のターゲットに選んだのは山木兼隆。平家により伊豆の目代(=代官)を任された男です。兼隆の暮らす山木郷は北条から東におよそ3キロメートルの距離にあり、ご近所。加えて山木郷の北には兼隆の後見役を務める堤信遠の館もあり、勢いをつけるには格好の標的でした。
治承4(1180)年8月17日深夜、頼朝に命じられた北条時政・宗時・義時父子らが出撃。堤館に至った佐々木経高が矢を放ち、戦いの火蓋が切られます。『吾妻鏡』には、「是、源家の平氏を征する最前の一箭也」と記されています。
ちなみに『吾妻鏡』には、頼朝が占いを行わせ、決行を8月17日寅卯の剋(午前3時~7時)と決めたとも記されています。この日は、三島社の祭礼の日でもありました。