「日本のコロナ水際対策は甘い」と叩く人たちの誤解。元空港検疫所長が明かす

「日本のコロナ水際対策は甘い」と叩く人たちの誤解。元空港検疫所長が明かす

"日本の水際対策甘い"に誤解





――入国には「出国前72時間以内の検査証明書」の提出が義務付けられていますが、それが信用できないということですか?



田中:出発までに感染してしまった可能性ももちろんありますが、症状がある陽性者もいるようですので、やはりいい加減な精度の検査も行われていると言わざるをえません。先方の精度管理ができていなければ、陰性証明は無意味ということになります。



◆現場を理解してない批判は足かせになる



――だからこそ空港での検査が重要で、批判者は「空港検疫をPCR検査に戻してください」と言うんでしょうけれど……。



田中:PCR検査なら感度が良く安心だ、という単純な話ではない、ということです。PCR検査だとしても精度管理まで考えなければ、信用に足るものにはなりません。



検疫所ではサイエンスの観点に加え、状況や体制に応じて、目的に叶う施策を取捨選択しています。いろんな意見があってしかるべきですが、少なくとも現場を正しく理解したうえの批判であってほしいと思います。現場への不信感が生まれ、現場に余計な負荷がかかってしまっては、それこそ水際対策への足かせになります。

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  • 6

    いろいろと勉強になりました。テレビもこうした情報をお願いします。

  • 5

    いいですね。
    専門家の意見は参考になりますね。

  • 4

    日本はもうお終いだ。ワクチンが効きません。怖いです。助けて下さい。

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