「日本のコロナ水際対策は甘い」と叩く人たちの誤解。元空港検疫所長が明かす

「日本のコロナ水際対策は甘い」と叩く人たちの誤解。元空港検疫所長が明かす

"日本の水際対策甘い"に誤解

その権限を持つのは、法務省管轄の入管庁です。こうした誤解は多かったですね。



――「水際=検疫」というイメージは強いです。



田中:海外と日本の境界線は、税関(Custom)、入管(Immigration)、検疫(Quarantine)のCIQがそれぞれの持分で守っています。ただ、全部が全部、検疫の責任だと言われても、それは困ってしまう。責任転嫁ということではなく、それぞれ所管法令のもとに業務を行なっているからです。



東京オリンピックで選手が一般客とハイタッチをし、「バブル崩壊」と言われたのも同様です。検疫エリアを通過した選手の行動監視まで、検疫ができることではありません。



◆検疫の人数が削られていた中でのパンデミック



――先日上梓された『成田空港検疫で何が起きていたのか』では、法律を含め、定められた枠組みや制約、予期せぬトラブルが発生する中、検疫業務が行われていた様子が描かれています。



田中:検疫所が混乱に陥っていたのは事実です。ただ、それには一つひとつ原因があり、むしろ、今回のパンデミックが日本の検疫システムが抱えていた問題点を露呈させたともいえる。

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  • 6

    いろいろと勉強になりました。テレビもこうした情報をお願いします。

  • 5

    いいですね。
    専門家の意見は参考になりますね。

  • 4

    日本はもうお終いだ。ワクチンが効きません。怖いです。助けて下さい。

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