【近藤氏独自の「揉み合いからの鉄板パターン」】チャートを観察し続けて見つけ出したパターンのひとつが3つの連続した揉み合いからのブレイク。頻出するパターンではないが、この形で3つ目の揉み合いをブレイクしたときは精度が高いという
「あとはチャートパターンですね。そのパターンに従ってトレードすれば50%よりも高い確率で勝てる。経験的確率が理論的確率と一致するという、いわゆる『大数の法則』です。この大数の法則を意識すること、経験に基づいたチャートパターンを守ること、これが自分のトレードの軸となっています」
そのパターンのひとつが、『3つの揉み合いパターン』だ。
「揉み合いでは相場のエネルギーが蓄積されますから、抜けた方向に動きやすい。しかし、それだけでエントリーしていると、精度は高くないんです」
図のように、最初の揉み合いを上抜けたものの、一段高いところで再び揉み合い。今度は下にブレイクして、3回目の揉み合いをつくる形だ。
「この3度目の揉み合いを上にブレイクしたときは、蓄積されたエネルギーの大きさから、そのまま上に抜ける可能性が高いので、買いでエントリー。頻度は高くないですが、意識しているパターンのひとつです」
揉み合いの安値が損切りの目安になるし、2番目の揉み合いの高値がターゲットとなる。「トレードするのは自分の中に蓄積されたパターンが再現されたときだけです。少しでも不安があれば絶対にエントリーはしませんね」
こうしたリスク管理への意識の高さは、近藤氏の強みのひとつだ。
「スキャルピングのときは1ショット1000万通貨で入ります。ただし、発注は1社ではなく5社の口座で同時に行います。FX会社の発注量上限もありますが、1社に取引を集中させるとサーバーに負荷がかかりすぎて決済できないリスクが高まるんです。損切りは早め。思った方向と反対に動いたら、1pips以下でも即切ります」
スキャルでわずかな利幅を積み重ねて9億円超を稼ぎ出した近藤氏だが、今なおチャートの研究を続けている。
「車を買いたいだけなんです(笑)。車好きなコミュニティには想像を絶するお金持ちが多くて、その人たちを見てやる気を高めていましたね。慣れてしまったらダメ。上を見続けていないと」
この向上心こそ、近藤氏から見習うべき要素かも。
《近藤FX流トレード3か条》
①取引する前にまず入念な勉強を
②複数の足でラインの精度を高める
③PDCAでトレードを改善する
近藤FX氏
【近藤FX氏】9億円超を稼いだライントレーダー
資産 9億2500万円
初期投資額 3000万円
投資歴 20年
投資法 スキャルピング
使用テクニカル サポートライン、レジスタンスライン、チャートパターン
投資先 ドル/円をはじめとした主要通ペア
投資理論 大数の法則
Twitter:
@scatmank
’00年頃に株式投資を開始。当初は苦戦するも、持ち前の探究心で年間1500万円の利益をあげるまでに成長。ただし、小型株を中心に投資していたため、資産の増加に伴い投資先が絞られていくことに。より大きな枚数を投じることのできるFXに転身。スキャルピングやデイトレードで利益を積み重ねる。これまでに稼いだ金額は9億円以上。4台の高級車を所有するも、さらなる高みを目指してデイトレの精度を高めるべく研究中
― 仮想通貨vsFX 「儲かるのはどっち?」最終決戦 ―