自然科学研究機構 国立天文台

質問3-1)何年後かの春分の日・秋分の日はわかるの?

まず、春分の日・秋分の日はいつどのようにして決まるのでしょうか。

祝日としての春分の日・秋分の日は、前年の2月1日に、春分の日・秋分の日の日付が書かれた「暦要項(れきようこう)」が官報に掲載されることによって、正式決定となります。例えば、2021年2月1日の官報には、2022年の春分の日・秋分の日が書かれた暦要項が掲載されています。逆に、それより前には、春分の日・秋分の日は「まだ正式には決まっていない」ということになります。(ただし、行政機関の休日には官報が発行されませんので、2月1日が該当する場合には翌日以降の掲載となります。)

しかし、カレンダーを作っていらっしゃる方や、何年か分の行事予定を立てられている方などの中には、来年、あるいはさらに先の年の春分の日・秋分の日を知りたいと思っている方はたくさんいらっしゃるようです。実際、「正式決定でなくてもよいので、もっと先の春分の日・秋分の日を教えてほしい」というご要望をいただくことがよくあります。

日本の祝日を定めている「国民の祝日に関する法律」によれば、春分の日は「春分日」、秋分の日は「秋分日」を採用するとされています。「春分日」「秋分日」というのは天文学上の呼び名で、次のように定義されています。

太陽は星々の間を移動していて、その通り道を「黄道」といいます。また、地球の赤道を天にまで延長したものを「天の赤道」といいます。黄道と天の赤道は、お互いが傾いているために2点で交わり、その交点のうちの一方を「春分点」、もう一方を「秋分点」と呼びます。そして、太陽が春分点・秋分点の上を通過する瞬間がそれぞれ「春分」「秋分」と定義され、「春分」「秋分」を含む日のことを、それぞれ「春分日」「秋分日」と呼ぶのです。

地球の運行状態などが現在と変わらないと仮定すると、将来の春分日・秋分日を計算で予想することができます。計算結果を下に載せておきます。ただし、地球の運行状態は常に変化しているために、将来観測した結果が必ずしもこの計算結果のとおりになるとは限りませんので、あくまで参考としてご覧になってください。

表1 西暦2020~2050 年の春分日・秋分日
西暦年 春分日 秋分日
2020年3月20日(金)9月22日(火)
2021年3月20日(土)9月23日(木)
2022年3月21日(月)9月23日(金)
2023年3月21日(火)9月23日(土)
2024年3月20日(水)9月22日(日)
2025年3月20日(木)9月23日(火)
2026年3月20日(金)9月23日(水)
2027年3月21日(日)9月23日(木)
2028年3月20日(月)9月22日(金)
2029年3月20日(火)9月23日(日)
2030年3月20日(水)9月23日(月)
2031年3月21日(金)9月23日(火)
2032年3月20日(土)9月22日(水)
2033年3月20日(日)9月23日(金)
2034年3月20日(月)9月23日(土)
2035年3月21日(水)9月23日(日)
2036年3月20日(木)9月22日(月)
2037年3月20日(金)9月23日(水)
2038年3月20日(土)9月23日(木)
2039年3月21日(月)9月23日(金)
2040年3月20日(火)9月22日(土)
2041年3月20日(水)9月23日(月)
2042年3月20日(木)9月23日(火)
2043年3月21日(土)9月23日(水)
2044年3月20日(日)9月22日(木)
2045年3月20日(月)9月22日(金)
2046年3月20日(火)9月23日(日)
2047年3月21日(木)9月23日(月)
2048年3月20日(金)9月22日(火)
2049年3月20日(土)9月22日(水)
2050年3月20日(日)9月23日(金)
表2「国民の祝日に関する法律」に定められた国民の祝日
名称 日付 意味
元日 一月一日 年のはじめを祝う。
成人の日 一月の第二月曜日 おとなになつたことを自覚し、みずから生き抜こうとする青年を祝いはげます。
建国記念の日 政令で定める日 建国をしのび、国を愛する心を養う。
天皇誕生日 二月二十三日 天皇の誕生日を祝う。
春分の日 春分日 自然をたたえ、生物をいつくしむ。
昭和の日 四月二十九日 激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす。
憲法記念日 五月三日 日本国憲法の施行を記念し、国の成長を期する。
みどりの日 五月四日 自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ。
こどもの日 五月五日 こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する。
海の日 七月の第三月曜日(注1) 海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う。
山の日 八月十一日(注2) 山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する。
敬老の日 九月の第三月曜日 多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う。
秋分の日 秋分日 祖先をうやまい、なくなつた人々をしのぶ。
スポーツの日 十月の第二月曜日(注3) スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う。
文化の日 十一月三日 自由と平和を愛し、文化をすすめる。
勤労感謝の日 十一月二十三日 勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう。
  • (注1)2020年(令和2年)は7月23日、2021年(令和3年)は7月22日になった。 本文へ戻る
  • (注2)2020年(令和2年)は8月10日、2021年(令和3年)は8月8日になった。 本文へ戻る
  • (注3)2020年(令和2年)は7月24日、2021年(令和3年)は7月23日になった。 本文へ戻る
  • ※2020年(令和2年)の変更は、「平成30年6月20日 法律第55号『平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法及び平成三十一年ラグビーワールドカップ大会特別措置法の一部を改正する法律』」による。
  • ※2021年(令和3年)の変更は、「令和2年12月4日 法律第68号『平成三十二年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会特別措置法等の一部を改正する法律』」による。