法華狼の日記

他名義は“ほっけ”等。主な話題は、アニメやネットや歴史認識の感想。ときどき著名人は敬称略。

自衛官の骨ぜんぶ折る

【独自】「お前の骨。一本一本折ったろか?」自衛隊パワハラ 壮絶な音声入手【調査報道23時】|TBS NEWS

「落とし前つけろって。つけるのか、つけんのか。どっちや!!」

これは男性自衛官が上官との電話を記録した音声だ。

〈上官の声〉
「死ねや。殺したる。鼻の骨も頭蓋骨も折るよ。なあ、全部折る。お前の骨。一本一本折ったろか?全部」

上官は40分間にわたり延々と暴言を続けていた。自衛隊の内部で起こったパワハラ事案。

池ならば、水をいったん抜くことが再生を助けることもある*1。しかし心は、一度ひび割れれば二度とは……

また、報じられている罵倒文句の凄惨な表現を見て、連合赤軍のリンチ事件を連想したりもした。あたりまえだが共産主義や革命思想はリンチにいたる必要条件ではない。
連合赤軍もそうだったように、上下関係が明確化された閉鎖的集団で形式的な秩序を強要することこそ、おそらくリンチにいたる歯止めをなくす要因なのだろう。

*1:TV映えするビジュアルを優先するようになった手法などには異論も出ているが。

  • 花のヤン

    今回の自衛官のパワハラには体育会系らしいマウント行為とノリを感じますね。
    もちろん、やってはいけない行為なのですが、どうやら彼らにはそれが普通のように考えている節がある人が散見されます。
    結局は、自衛隊における組織文化に帰結すると思うのですが、おそらくは組織文化の構築に失敗しているのだと思います。

    一方で、浅間山荘の方はむしろ20代夫婦による女子高校三年生殺害事件に近いと思います。
    おそらく、何となく雰囲気で人殺しをやってしまったのではないでしょうか。
    たった一人が周囲を引きずる形でおかしな雰囲気にしてしまうことは意外によくあることです。

  • hokke-ookami

    >今回の自衛官のパワハラには体育会系らしいマウント行為とノリを感じますね。

    はい、さらにいえば第三者の目がとどかない学校部活動などでも見られるものの延長でしょうね。
    成績が良いことで内部の環境が良くなるのではなく、むしろ環境はより厳しくなりつつ第三者からの意見を無視できる権力をもつことで悪化していくタイプ。

    > 結局は、自衛隊における組織文化に帰結すると思うのですが、おそらくは組織文化の構築に失敗しているのだと思います。

    ブルーインパルスの塗料問題などで決死擁護する人々などを見れば、きちんと暴力装置を監視しない市民社会側の問題でもあるのでしょうね。

    >たった一人が周囲を引きずる形でおかしな雰囲気にしてしまうことは意外によくあることです。

    ただ、リンチ事件はやはりリーダー的な人物が主導したもので、対等な立場で指弾しあって殺しあったわけではないと思うのですよ。ささいな罪に常に強い罰がくだされたのではなく、リーダーふたりは指弾してきた罪をおかしても罰を受けずにすんだくらいですし(リーダーが組織にとって軽い罪をおかしたことが後の暴走の発端になった、という観点で映画は作られていますが)。
    なお念のため、意図はわかりますが「山岳ベース事件」と表記したほうが良いかと思います。リンチ事件は山岳の小屋で隠れている時におこなわれ、あさま山荘はリンチに加担はしても主導していないメンバーが脱出後に第三者の山荘でたてこもった事件ですから。

  • 花のヤン

    hokke-ookamiさん
    >成績が良いことで内部の環境が良くなるのではなく、むしろ環境はより厳しくなりつつ第三者からの意見を無視できる権力をもつことで悪化していくタイプ。

    これは同感です。
    日本特有の組織的欠陥と言えるでしょうね。
    閉じた世界観とヒエラルキー意識、これが日本の組織を駄目にしていると思います。

    >ただ、リンチ事件はやはりリーダー的な人物が主導したもので、対等な立場で指弾しあって殺しあったわけではないと思うのですよ。

    ここは意見が分かれますね。
    私はWikipediaを読んだ程度の知識しかありませんが、おそらく山岳ベース事件の当事者たちは烏合の衆ですから、リーダーと言ってもそれほど権力が強いわけではないと思います。
    それで「場の雰囲気がそうなってしまった」という解釈をしたのですが、あくまでもこれは私の想像に過ぎません。

    そういえば、hokke-ookamiさんのハンドルネームの由来はFw190戦闘機などで有名なフォッケウルフ社なのでしょうか?
    実は、私は軍事にも少しばかり興味があります。

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