【重症者は東京の21倍】大阪のコロナ対策遅れに官邸で非難の声「吉村知事はパフォーマンスだけ」「松井市長はコロナ軽視の風潮を喚起」
SmartFLASH / 2022年2月2日 11時0分
パフォーマンス先行で、コロナ対策で後手に回る吉村知事(写真・時事通信)
大阪府の吉村洋文知事は1月31日、府内の新型コロナ患者向けの重症病床使用率が40%に達した時点で、国に緊急事態宣言を要請すると発表した。東京都の小池百合子知事は病床使用率50%を要請の目安とし、愛知県の大村秀章知事は、31日の週の半ばにも緊急事態宣言を発動すべきとの考えを示した。
全国で過去最多の新規感染者が日々記録されているが、自治体により対策や感染状況の深刻度は異なる。これまで「自治体間格差」が存在すると、メディアなどでも報じられてきた。
今回、本誌は内閣官房に勤めるキャリア官僚から、各自治体の最新のデータに基づく分析結果を入手した。数字から明らかになったのは、大阪府が全国で群を抜いてコロナ対策に遅れを取っている現実だ。キャリア官僚が解説する。
「第6波(1月~)のオミクロン株に限定した、初のリサーチ結果が官邸で配布されました。数値は1月30日時点の最新のものです。
驚くべきことに、重症者数は大阪が5216人に対し、東京が244人、死者数は大阪が東京の2倍と突出して多いのです。米軍基地の存在といった明確な事情がある沖縄や広島などはともかく、同じ大都市である東京と大阪でここまで有意な違いが出ていることから、大阪の失政を指摘せざるを得ません。
今後、死者、重症者の数は大阪でさらに拡大するというシミュレーションもあり、喫緊のテコ入れが不可欠です」
官邸内では、「自治体間格差」が生じている背景に、岸田政権のコロナ対策は各自治体に委ねている点があることは踏まえつつも、大阪府に対し辛辣な批判が湧き起こっているという。
「自治体の力量で、致死率などにこれほどの格差が生じていることが世間に知れ渡ると、大問題となりかねないという危惧が広がっています。
他方で、『大阪はうがい薬のポビドンヨードや“大阪ワクチン”こと、アンジェスワクチンのような奇をてらった対策ではなく、しっかり府民の生命を守るべきだろう』『府民は、吉村知事は頑張っていると7割以上が評価しているようだが、正確なデータを開示すべきだ』『パフォーマンスばかりやっていながら困ったら政府を批判する、という吉村知事の手法はいかがなものか』という冷ややかな声が出ています。
2021年末に松井市長が大人数で宴会を開き、問題ないかのような発言をしたことも、府民の「コロナ軽視」の風潮を喚起させたのではないかと、リスクコミュニケーションの専門家も指摘しています。
さらに、大阪府の特別顧問に就任した和泉洋人前補佐官については、『(2020年に不倫相手としての疑惑が報じられた)医系技官の大坪寛子審議官を紹介してもらって、コロナ対策の基礎を指導してもらったらどうだ』と、冷笑されている有様です」
パフォーマンスという意味で、吉村知事の象徴的な失政は「野戦病院」だという。
「当初、吉村知事は、オリンピック選手村で使用されていたエアウィーヴの段ボールベッド(800床)の寄贈を受け、野戦病院を早急に整備する旨を大々的にぶち上げていたのですが、じつは精査したところ、段ボールベッドにはコロナ療養に不可欠なフレーム、マットレスの抗菌加工がなく、またキャスターがないためベッドの移動もできないなど、『不適格』であることが判明したという報告が府からありました。
また、段ボールベッドはコロナ患者が一度使用した後は、医療廃棄物として焼却処分しなければならず多大なコストがかかるなど、まったく話にならない代物で、結果的には『言い訳程度』に約10床だけ引き取った。これらの調整に府の職員は忙殺された挙句、野戦病院が完成したのは、第5波の緊急事態宣言が解除された日という徒労に終わりました。
その後はつい先日まで、まったく使われぬまま施設は閉鎖されており、いざ第6波となると着手に遅れて、ようやく1月27日から稼働を始めた始末です。
いずれにせよ、居住している県や地域によって、これほどまでも提供を受けられる療養体制や行政ケアに差が生じ、その結果、死亡者数に顕著な格差が生じるのは、政府としても看過できない状況です。
こうした問題が相俟って、2月4日にコロナ分科会を開催し、政府のオミクロン対策をあらためて見直すことにしているのですが、今こそ、総理と各県知事のリーダーシップと手腕が問われています」
連日報じられている立憲民主党の菅直人氏の「ヒトラー発言」について、批判の矛先を立憲民主党全体に向けるという暴挙に出た吉村府知事。もはやパフォーマンスにかける時間はなく、足元の危機に即対処しなければ、全国最悪レベルの醜態をさらし続けることになる。
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