台中魅惑のアイスクリーム
台中にある宮原眼科は昔日本人がやっていた眼科医院の跡地をリノベーションしたもの。今ではこの写真のように有名なアイスクリームの店の他に、土産物や食事が頂けるフロアもある観光客には嬉しい集合体の建物だ。
なんて言ったってもう9月を歩き出しているのに日中は36度を叩き出す台中をひたすらに歩き回るのは酷すぎる。1箇所で用事を一気に済ませられ、且つ話題であれば行く他はない。
今回は特に話題の1階にあるアイスクリームの店を訪ねた。平日の昼間であるにも関わらず店の外に列は連なり、メニューを渡され15分ほど並ぶ。見本の写真など一切ない中国語が並んだメニュー、その文字だけで何十種類あるアイスの中から選ばなくてはならない。31アイスクリームのようなあの親切丁寧なメニュー概要は何処にもない。
(あとから知ったが日本人には日本語のメニューが渡されるらしい。メニューは同行の彼に手渡されたが台湾人だと思われたと推察する)
彼の翻訳の元やっと3種類のアイスを選んだところでオーダーを取られる。マンゴーと葡萄とオススメのスリランカティーにした。オーダーシートが手渡され列が進むのを今か今かと待つ。レジに辿り着く前にやっとショーウィンドウの前でお待ちかねのアイスの実態を知ることが出来る。
チョコレートだけで種類が19種類もある。その茶の色の絶妙な変化にチョコレートにしとけばよかったと思わされるし、味見も勧めてくるからより気が変わる。女心と秋の空はなんちゃら、、ではないが結局最初のオーダーはどこへやら金柑レモンとハチミツグレープフルーツそしてアールグレイティーにし、彼は店員さんに「(とんだ我儘女のせいで)全部変えてすみません」と言い、男性の店員さんは苦笑いして今にも「大変ですね。お察しします。」と言ってきそうであったが、(私は中国語が分からないからもしくは言っていたかもしれない。)女は気移りするものだから、そこらへんは堪忍して頂きたい。
せっかく台北から足を伸ばして台中まで来たのだから、、、と私達はスペシャルトッピングを頼んだ。
(彼が勝手にスペシャルトッピングを頼んでいたが、「とりあえず一番すごいやつ頼まないと後でなんか言われたら嫌だから、、、」と先読みが過ぎるしそして完璧な判断であった。これにより私の「想像してたのと違う、、、」という身勝手な発言のジャブを交わす彼であった)
アイスが盛られたあと、奥のトッピング用のショーウィンドウに移り、トッピングを3種類(チーズケーキ、花餅、小豆のクッキー)選び、それが絶妙なバランスで盛られ、そこに蝶々とクマのクッキー、そしてなんと先ほどキャンセルした葡萄のアイスが一回り小さいスクープで乗っているではないか、、!(きっと、我儘な彼女を持った健気な彼への労いであろう。)
受け取ったアイスの重量はちょっとした食事を優に超えていたから、女同士で訪れた際はシェアをするか、これを平らげた後は一切の食事をしないと誓ってからオーダーするといい。
宮原眼科が①生クリーム不使用②乳化剤不使用③卵黄不使用④色素不使用⑤香料不使用⑥安定剤不使用と謳っているだけあって、このサイズ・見た目を反してなんとも自然派で優しい味。金柑レモンなんて、名前から想像するその爽快感そのままで台中の日差しで汗ばんだ体が少しだけサラリとした気がするほど。
トッピングもただの見た目の語呂合わせと期待していなかったが、さすが土産物が併設されているだけあって美味しい。
写真を撮ってもよし。食べてもよし。駅から近いとなれば、なるほどこの行列も頷ける。一つだけ、、、宮原眼科にケチをつけるのであれば、アイスは目で見てから選べたら我儘で移り気な女が少しでも減るのではないか。
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