NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜午前8時)の第63話が31日に放送された。元NHKアナウンサーの小野塚康之氏(64)が夏の甲子園大会の実況アナとして声の出演を果たした。

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※以下、ネタバレを含みます。

この日の放送は、るい(深津絵里)とジョー(オダギリジョー)の長女ひなた(新津ちせ)が誕生。10年が経過した1975年(昭50)の夏休みが描かれた。「日本の夏と言えば」というナレーションで縁日、ラジオ体操、夏休みの宿題、麦茶、花火などとともに高校野球も登場。8月15日の終戦記念日の正午、甲子園で黙とうするシーンの映像が流れ、小野塚アナが「終戦から30年。戦火に散った多くの人たちに黙とうをささげます」とサイレンに合わせ実況した。

小野塚氏は2017年までNHKのスポーツアナとして活躍。甲子園大会では独特のトーンの実況で人気があった。退局後はフリーとなり「実況家」に。現在もプロ野球の実況などを行っている。また28日の高校野球センバツ大会の選考委員会では21世紀枠の選考委員を初めて務めるなど高校野球には縁が深い。なお小野塚アナのNHK入局は1980年で、75年の当日は実況していない。

小野塚氏は「NHKカムカムエブリバディ8時から8時15分 再放送12時45分から 一声だけ登場します」と午前8時の放送前にツイート。

出演者の字幕で気付いた視聴者は「小野塚さんが朝ドラに!」「高校野球といえば小野塚康之アナ」「アナウンサーの声が甲子園実況でお馴染みの小野塚アナ」「なるほど、高校野球だから小野塚さんか」などツイッターで盛り上がった。

なお1975年8月15日の甲子園大会は3回戦3試合が行われ、正午の黙とうは第1試合、新居浜商(愛媛)-三国(福井)の7回終了後に行われた模様。翌16日付の日刊スポーツによれば1分間の黙祷直後の8回表に0-0の均衡が破れ新居浜商が1点を先制。そのまま1-0で勝利した。また大会は習志野(千葉)が優勝。東海大相模(神奈川)の2年生だった原辰徳選手(現巨人監督)も出場。準々決勝で上尾(埼玉)に敗れた。

「カムカム」は昭和、平成、令和と時代が流れる中、ラジオ英語講座とともに歩んだ祖母、母、娘と3世代のヒロインを描き、舞台は京都、岡山、大阪。1925年の日本でのラジオ放送が始まった日、岡山で生まれた少女、安子のドラマから描かれる。大正末期からの岡山編は上白石萌音、昭和30年代からの大阪編で深津絵里、昭和40年代からの京都編は川栄李奈が演じる。

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