こんばんは。
デビミュシックです。

そうです。
12月27日、ミュージカル
「Dance with Devils~D.C.(ダ・カーポ)~」
無事終幕しました。
してしまいました。


最初に簡単にレムについて振り返ろうかな。
今回は「葛藤」をテーマに作りました。
人間の弱い部分(悪魔だけど)を全面に出してみたり。
アクションでは、何のために戦っているのかを伝えられるよう頑張ったり。
・最初はグリモワールのため、後半はリツカを守るため。
悪魔的要素を取り入れたり。
・舌舐めずり、覚醒の瞬間、覚醒した後の表情。

気付いた方いるかな?笑



では、全体。

思い返せば9ヶ月前の初演、ミュージカル「Dance with Devils」
とてもタイトなスケジュールの中でスタッフさんやキャストのみんなで力を合わせて作り上げた作品。
幕が開き、物凄い熱量と勢いのまま終演した作品。


その初演から9ヶ月後、タイトルを「Dance with Devils~D.C.(ダ・カーポ)~」
と変えて皆様の前に一部新キャストとともに戻ってきました。


稽古の段階から語りきれないほどのものがありました。

中々キャストが揃わなくて、その期間、歌稽古などで個々のパフォーマンスの反省点などは見つかっても全体での稽古ができないから、作品を通してみての自分の姿が見えなかったりして。
中盤戦に入りキャストが揃い始め、稽古をして、残り稽古5日を切ったある日の通し稽古後のダメ出しで、演出の三浦香さんにけちょんけちょんに言われた日がありました。
その日がすっごい悔しかった。
けちょんけちょんに言われた挙句、ダメ出しを貰えなかったから。
ダメ出しする気にもならない出来だと。

初演の稽古ではそんなこと言われたことなかったし、もちろん稽古は全力でやっていたつもりだった。どうしたらいいのかわからずに、とりあえず生徒会を集めて香さんに細かいダメ出しを貰いに行きました。
その時になんとなく感じました。
初演からパワーアップしたデビミュを香さんは本気で作ろうとしているんだと。
その本気は僕らが思う気持ちよりもずっと重たいものなんだと。

僕らは口ではいい作品にしたい言っても、やれることを全然やっていないし、まだまだ考えてそれを試すチャンスはある。でもそれをしようとしない。実は本気になっていないのはキャストなんじゃないかと思いました。

その日からキャスト同士での話し合いの時間を増やして、香さんにわからないことを聞いたり思ったことを提案していくうちに新しいものが見えました。
どんなに小さいことでも、新しい何かが見えた時の嬉しさはかなりのものでした。
見える景色が全然違う。
そこからたくさん掘り下げました。
それぞれが頭と体を酷使して、役を掘り下げて掘り下げて。ヴァンパイアだろうが、アーロンド家の使いだろうが掘り下げて。
そうしているうちに、最終稽古が終わり、香さんからも「今日が1番よかった」と言っていただきました。


でもすっごい怖かった。初日が。
まだまだなにか見つかると思っていた中で稽古が終わったから。
良く言うと、それぞれが自分に満足してなかった。だからみんな不安な気持ちで初日を迎えていました。
でもみんな、そんな不安を吹っ飛ばすハートの持ち主でした。
本番初日のリンドエンド、2日目のレムエンドを終えるごとに熱量も気持ちも上がっていったのです。
そして本番に入り、新しく見える景色があった。
紛れもなく、みんなに見せてもらったんだなと感じた瞬間が山ほど。
ハードな日程でもその勢いは加速し続け、迎えた楽日。
12時から始まったリンドエンド。
開始が早いのに熱量がハンパない。
それは一緒に板の上に立っていたから感じることができたのか、それともお客さんにも伝わっていたかはわからない。けど、楽日でもまだまだ上へ進んでいくカンパニーが本当に素敵で、その作品の座長としてやらせていただいていた自分が幸せ者に感じました。
そして17時から始まったレムエンド。千秋楽。
リンドエンドで幕を開いたデビミュはレムエンドで幕を閉じる。
障害物がたくさんあっても乗り越え、走り続けたダ・カーポのゴールを託されたみたいですごく緊張した。
でもそんな気持ちどうでもよかった。いい意味で。
過去を振り返って上手くやろうとするから緊張する。先を目指してがむしゃらにやろうとすれば緊張なんかしないし、最高のものが見れる。

そしてその最高のものを見れるようみんなで気合いを入れるために円陣を組んだ約2時間後。見れました。
最高の景色。

満員の客席、手にはペンライト、笑顔、涙、そして最後に1番みたかったスタンディングオベーション。
続投組ともう一度見たかった景色。
新キャストとどうしても見たかった景色。
いや、たくさんのスタッフさん、キャストのみんな、デビミュを応援してくださる方に見せていただいた景色だと感じました。
座長という存在は1人じゃ完成されない。
たくさんの方に助けられて、救われて作り上げられる。
人間の温かさを特に感じた作品でした。

たくさんの応援に励まされ、元気をいただき、楽しく演じられる。
初演の最初の方は空席もたくさんあったこの作品が今回は初日からたくさんの方に観ていただけた。
本当に感無量です。


本編ではほとんど笑えない鉤貫レムというキャラクターを演じた役者・神永圭佑を心から笑顔にしてくれて、もう一生味わうことのない感動を与えてくれてありがとうこざいました。

今年最初と最後の舞台がデビミュで良かった。
2016年、詰みました。





思ったより長くなったから写真とかは次回載せます(^^)
では。