新型コロナウイルスの新規感染者の増加により、一部の医療機関は、検査せず症状などを聞いて、コロナ陽性と診断している。

東京・品川区のクリニックの取り組みを取材した。

品川区の「ひなた在宅クリニック山王」では、新型コロナ感染の症状を訴える患者を、主にオンラインで診察している。

医師「のどの痛みは、どうですか?」
患者「今は大丈夫です。日曜日の夜に少し違和感があって」

都内に住む50代の男性は、せきや発熱の症状が出て、自分で唾液を採取する民間のPCR検査で、陽性の可能性が高いとの結果を受けていた。

男性の勤務先で感染者が出ていたことなどもあり、田代院長は、男性をオンラインで診療したうえで、新型コロナ陽性と診断した。

ひなた在宅クリニック山王・田代和馬院長「(新型コロナウイルスの)蓋然(がいぜん)性が極めて高いという場合は、検査に基づかずに、医師が判断して診断するということは、非常に今後の重要な医療資源の使い方になってくるんではないかなと思ってます」

このクリニックでは、厚生労働省が方針を示して以降、3日間で10人を検査なしで陽性と診断した。

都内在住・患者(50代男性)「先生が診て、その見立てで、『コロナだよ、おとなしくしてなさい』と言われる機会が得られる体制を拡充してもらう方がいいんだろうなと」

感染者が急増し、検査キットが不足気味になりつつある中、田代院長は、「必要な健康観察や医療の提供を速やかに行っていくことが、非常に重要になってくるだろう」と指摘している。

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