「昭和の方が幸せだった」は本当か? 東京の統計データで見えてきた時代の実相とは
「昔は良かった」「昭和の頃に戻りたい」。そんなことをふと考えた経験はありますか? 昔を懐かしく思い出すことの良さがある一方で、現代には現代の良さがあるのも確かです。ライターの鳴海汐さんが、昭和と現代を統計データで比較・検証しました。
治安が向上し、他殺件数も激減
一方、対極にある「不幸な死に方」については、何らかの事件に巻き込まれて亡くなる「他殺」として両時代のデータを比較してみます。事件の発生状況は治安という観点からも人々の幸福度を大きく左右します。
東京都の1985~1987(昭和60~62)年の他殺による死亡率(人口10万対)の平均は0.7。約30年経った2017~2019(平成29年~平成31/令和元)年は0.1に下がっています(同統計)。
現代でも事件に関する報道があるたび「物騒な時代になった」「凶悪な事件が増えている気がする」といったコメントがネット上に書き込まれますが、実際には他殺によって亡くなる人が大きく減ったことが分かります。
実際、時期は多少ずれますが、東京の殺人の平均認知件数は、1975~1984(昭和50~59)年の10年間は189.4件(参照:法務省 犯罪白書)だったものが、2015~2019(平成27年~平成31/令和元)年の5年間は、96.2件(参照:警視庁 統計)と半減しています。
これらのデータを見る限りは、昭和より平成・令和の方が幸せ度が増していると言えそうです。
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