(旧)本気禁止制限決闘   作:阿音

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決闘無し


20話【恋する乙女……達? 下編】

 視点 レイ

 

 

……んぁ?

ボク……いつ寝たっけ?

 

目を開いてみると……あれ? 真っ暗?

って、体も動かないんだけど!?

何で!? 金縛り!?

 

混乱してたけど何か違和感を感じた

自分の手は何かを掴んでおり、頭や背中に何かがくっついてる?

 

押さえられてる頭を強引に動かして上を見てみる

そこには目の前に顔?

…………瑞貴さん!?

 

ちょっ、近い! 顔が近すぎ!!!

少し近づいたら当たっちゃうってば!

 

慌てて頭を下げて顔が当たるのを防ぐ

何で!? どうしてこうなってるの!?

何でボク、瑞貴さんに抱きしめられながら寝てたの!?

 

考え始めると段々と思い出してきた

確か亮様に振られて、瑞貴さんの胸の中で泣いて

抱っこして連れて帰られて……そこまでしか覚えてない

もしかして抱っこされている間に寝ちゃった?

 

一緒に寝てるって事は……それに今も瑞貴さんの服を掴んでる手

ボクが手を離さなかったからかな?

無理矢理離させる事ぐらいできたと思うんだけど……

 

それにしても珍しくない?

ボクが来てからだけど、瑞貴さんって毎日ボクより早起きしてたはず

なのに今日はボクの方が先に起きるなんて……どうかしたのかな?

 

それにしても……はぁ、なんか安心する

何でかな? もっとこのまま抱きしめてられたい

どうしてそう思うのかなぁ?

よくわかんないや、でも……落ち着く。

 

今何時かな? でも今日は休みだし……いっか

このまま二度寝しよう、瑞貴さんも寝てるんだしいいよね?

うん、おやすみなさい……

 

 

 

 視点 瑞貴

 

 

…………違和感を感じる

眠くて重い目蓋を上げて見てみると……あぁ、そういえば居たな小娘

抱き上げて帰っている途中で寝やがって、しかも服をずっと掴んでるからどうしようもできなかっただろうが

なんとか貸した上着を脱がせはしたが、離す気配も無いわ、起きる気配も無いわとな。

 

しかしあれだな、子供の体温って高くてなんというか……和む

こういう抱き枕っていいよなぁ、欲しいけど明日には帰るんだっけ? 惜しいなぁ

今度明日香辺りでも抱いて寝るか? 抱き心地は微妙そうだが悪くはないだろう

女の子だし、体温とかも高そうだし、体が大きいのは年齢的に仕方無いが……やっぱりそれがネックかな。

 

他はその1とその2か? 却下だろ

その1は気が強いから面倒そうだし、その2はアレだしな

男子生徒は当然論外、男を抱いて寝る趣味は無い。

 

まぁ何はともあれ、小娘ぐらいの体格だと抱きやすい

捨てたくないなぁ、欲しいなぁ、校長脅してこのまま残させようかなぁ……可能だがさすがにそれは拙いか

今度抱き枕買うか? でも通販とかだと触り心地や抱き心地がな……さすがに購買部でも売ってないし

酔うのは嫌だが、春休み辺りに諦めて帰るのも一つの手か?

だけどこの人肌ぐらいの暖かさが良いんだ……だからやっぱいらねぇ。

 

これぐらい良い抱き枕なら数万ぐらい出しても惜しくないだけに勿体ない

仕方無い、諦めて今を堪能するしかなさそうだ。

 

丁度良い具合に寝てるんだし、学校は休みだし、二度寝でもするか

そろそろ長期睡眠を取らないと平日に寝坊するかもしれんしな

せっかくの機会だし存分に堪能させてもらおう。

 

ふぁ……ねむ……おやすみ…………

和むし落ち着く……やっぱり本気で惜しいよなぁ。

 

 

 

 視点 レイ

 

 

ぁふぁぁぁ……起きたぁ……

寝過ぎたかな? 寝起きなのに殆ど眠くないや。

 

……って、まだ抱かれてるの!?

瑞貴さん、いつまで寝てるの!?

何で!? 絶対に起きてるはずだよね!?

 

って、パニックになっても仕方無いか

どうしよう……なんか妙に強く抱きしめられてるから抜け出せないんだけど

いや、抜けだそうと思えば抜けられるかもしれないけど、なんとなく嫌なんだよね

暖かいし、落ち着くし、なんか気持ちいい……抜けだそうって気持ちが無くなっていく。

 

なんか変な気分、どうしてこんな気持ちになるのかな?

もっと抱いてて欲しいって思うのは……やっぱり変なのかな?

ボク、昨日まで亮様の事が好きだったのに……今でも好きだけど

でも……どうして瑞貴さんの事が気になるのかな?

やっぱり変だよね? 昨日振られたばっかりなのに……気持ちが軽いなんて思われるよね。

 

でも、嬉しいって気持ちが抑えられない

ずっとこのままがいい、抱きしめていてほしい

どうしてかわからない、だけどこの想いは止まらない。

 

だけど何か物足りない、どうしてだろう?

自分からも抱きついてみる……はぁ、暖かい

でも……何か足りない、何が足りないんだろう?

 

瑞貴さんが寝ぼけてるのか、寝相なのか

更に強く抱きしめてきた、ちょっとだけ苦しい

苦しいけど……なんか嬉しいのは何で?

 

ちょっと落ち着こう、頭の中がこんがらがってきた

落ち着くにはやっぱり深呼吸だよね。

 

すぅ……はぁ……すぅ……はふぅ、瑞貴さんの臭いだぁ……って、違う!

臭いを嗅いで落ち着くってどうなってるの!?

あ、でも何か安心する臭い……だから違うってば! いや、安心するのは本当だけど。

 

……あぁ! 昨日はあんな急だったからお風呂に入ってない!

お風呂は無いけど……体を洗ってないよ!

瑞貴さんだってボクがこんな状態だったから入れなかっただろうし!

 

うわぁ! は、恥ずかしすぎる!

女の子としてこれは恥ずかしいよ!

 

というか、瑞貴さんの顔がボクの頭というか、髪に当たってるし!

洗ってない髪の毛の所で呼吸しないで! すっごく恥ずかしい!

何で気にならないの!? 臭くないの!? 洗ってないんだよ!?

 

恥ずかし過ぎるから強引に体を持ち上げるように動かす

ふぅ、これで大丈夫、瑞貴さんの顔は横に来たし、髪も反対に寄せたから臭いも嗅がれない

なんとなくやりきった感で一杯になったが……

 

「ふひゃぁ!」

 

ちょっ、耳に息が当たる! くすぐったいよ!

しまったぁ! 顔を横にするんじゃなくて抜け出せばよかったんじゃ!

で、でもこの暖かさを自分から手放すのは……って、だからくすぐったいってば!

 

腕はなんとか自由なので瑞貴さんの頭を持ってちょっと横に動かす

ふぅ、これでよし、臭いも嗅がれないし息も吹きかけられないよ

でもよかった、今ので目を覚まされなくて

今ので起きられたら恥ずかしくて死んじゃうよ。

 

ずっとこのまましていたいな……無理だけど

瑞貴さんも起きるだろうし、それよりもボク自身が持たなそうなんだよね、恥ずかしくて

寝ているからできる事だよね、うん、起きられてたら絶対に無理。

 

また自分から瑞貴さんにくっつく

やっぱり落ち着くなぁ……

 

「…………起きてたのか?」

 

「はい?」

 

今声が聞こえたような……気のせいかな?

そう思って瑞貴さんの方を向いてみると眼が合った

しっかりと開いてるよね? 眠そうだけど。

 

「……まぁいいや

俺はもう少し寝るからこのまま抱き枕になってろ」

 

「えぇ!?」

 

抱き枕扱い!?

それにまだ寝るつもりなの!?

 

「耳元で大声を出すな

頭に響くし眠気が覚める、というかかなり覚めただろうが」

 

「ご、ごめんなさい……」

 

「もういい、起きる

だから服から手を離せ」

 

「うん……」

 

ちょっと寂しい、けど起きるんだから離れるのは当然だよね

瑞貴さんの服から手を離す

瑞貴さんはボクごと一緒に起き上がる……あれ?

何でボクまで一緒に起こされてるの?

 

そのままボクから手を離して座ったままベッドから下りて軽く伸び

少し体を動かし、1分ぐらいボーっと座っていた

な、何をしてるの?

 

「……よし、起きた

おはよう小娘」

 

「えっと……おはようございます

起きたってなんですか?」

 

起きてたよね? なのに起きたってどういう意味?

 

「寝起きで頭が寝てたからな

強引に頭を使って意識を覚醒させたんだよ

頭の中も平時に戻ったし、これで当分は寝ないな」

 

ボクはパニックになって覚醒したからなぁ……

それに当分って事は昼寝でもするつもりなの?

あんなに寝たのに? 別にいいけどさ。

 

「あの……ボクってあの後どうなったんですか?

途中から記憶が無いんですけど」

 

「帰ってる途中で泣き疲れたのか寝たな

服をずっと掴んでる上、離そうとしなかったからどうしようもできなかった

お前に貸した上着は何とか脱がせたんだが……

それでも全く手を離さないから諦めて一緒に寝た

おかげさまで服が皺だらけだ、まったく」

 

「ごめんなさい……」

 

はぁ、何してるんだろうボク

毎日迷惑しか掛けないで……そしてこれは同じ事を何回悩んだかな?

情けないし、自分が馬鹿みたい。

 

「別にこれぐらい大した問題でも無いだろう

別に皺になろうが気にしないしな」

 

本音なのか、気を遣ってくれているだけなのか

どっちかというと本音な気がする

なんとなく適当っぽい気がするもん。

 

「調子はどうだ?」

 

「え?」

 

「だから、あー……なんというか

振られたばっかで言い難いが調子はどうだと訊いている」

 

この人は本当にどっちなの?

優しいのか怖いのか、本気でわかんないよ

でも優しくされている方が多い気がするような……

 

「んと、そこまで悪くないですよ

多分、思いっきり泣いたからだと思います」

 

「そうか」

 

ここで会話が途切れる

なんとなく気まずいなぁ、どうしよう?

 

「小娘」

 

「は、はい!」

 

吃驚した、悩んでた時にいきなりなんだもん

って、前も同じ驚き方したよね?

 

「朝飯を食いに行くぞ

俺は少し出てるから身嗜みを整えて出てこい

お前が出てきたら食いに行く」

 

そう言って瑞貴さんはさっさと出て行った

待たせるのも悪いので急いで身嗜みを整える

鏡鏡っと、ちょっと適当かな?

でも待たせるのも……いいや、どうせ瑞貴さんなら気にしないし!

 

さっさと準備を終わらせて部屋から出る

もしかして先に行ってたり、なんて思ったけどそんな事も無く待っていてくれた

出てきたボクを見て、瑞貴さんは一言。

 

「馬鹿、帽子を忘れてるぞ

ほら、さっさと戻って被ってこい」

 

そう言われて慌てて頭を触るが髪の毛の感触しか感じられなかった

瑞貴さんが言葉や声とは裏腹に強引にボクを部屋に押し込む

ボクは急いで部屋に入って帽子を探す。

 

あった! 帽子を被り、再び部屋を出て行く

瑞貴さんは安心したような顔になったけど、今度はボクの顔をジッと見始めた

こ、今度は何?

 

そう思ってると目元を拭い、目尻を軽く擦って何かを払うような事をされた

何をされたのか、決まってる、目脂を落としてくれたんだ

それは分かるんだけど……分かるだけに恥ずかしい!

鏡まで見たのに気付かなかったボクの馬鹿ぁ!

 

「行くぞ」

 

恥ずかしがってるボクを無視して行かないで!

食堂はすぐ近くだけど瑞貴さんは置いていく時は本当に置いていく人だ

絶対に遅れられない!

 

で、入ってみるともう朝食の時間は終わってた

って事はボク達朝ご飯抜き?

ガッカリしてると瑞貴さんが勝手に厨房に入っていった

ちょ、勝手に何してるの!?

 

「座って待ってろ

俺でも簡単なのぐらいなら作れるからな

お前の分も作るが適当で構わんか?」

 

「あ、はい、お願いします」

 

瑞貴さんに言われた通り、黙って座ってる

適当って……何作る気なんだろ? というか、勝手に使っていいの?

まぁ簡単なのって言ってたし、普通の朝ご飯みたいなのかな?

 

どんなのが出てくるのかと想像しながら少し待つ

料理の音が途切れて食器の音が鳴る

瑞貴さんがトレーを片手で持って2人前持って来てくれた

今度は落とさないよね?

 

そんな心配は杞憂であり、普通にボクの目の前にトレーが置かれた

何かと思って見てみれば……焼きおにぎりにスライスチーズをハムで挟んで焼いた物?

後はお吸物とサラダが凄い山盛り、何故に?

 

えっと……焼きおにぎりとお吸物はまだ普通だね

だけどこのスライスチーズをハムで挟んで焼いたのは何?

後、サラダは良いとして何でこんなに山盛りなの?

 

「あの……」

 

「ハムとチーズのは昔適当に作ってみたら美味かったからだ

割とお手軽で時間も掛からない、それを焼くついでにおにぎりも焼いてみた

お吸物に入ってるのは卵とワカメ、豆腐ぐらいだ、薄味なのは仕様だから文句は言うなよ

サラダは単純に俺は肉よりも野菜が好きなだけ

俺は胡麻ドレッシング派だ、他のを使いたければ自分で取ってこい

野菜はレタスと水菜、コーンとプチトマト、ついでにツナ缶が有ったから入れてみた

嫌いなのが有れば言え、強引に食わせるから」

 

「ご丁寧にどうも……ちなみに嫌いなのは無いです

ドレッシングはボクも胡麻で良いです」

 

「「いただきます」」

 

試しにハムチーズを食べてみる……意外と普通に食べられた

少なくとも不味くなかったのでよかった

お吸物は言われた通り味が薄い、けど美味しかったよ

他も割と普通に美味しかった。

 

なんというか、普通に美味しかった

ちなみに、あんまり関係無いけどボクの方がおかずの量が多かった

相変わらず小食なんだね、でも半分以上がサラダって凄いような気がする

それに男の人が肉より野菜が好きってのも珍しい

だから弱そうに見えるのかな? 本当にあまり力無いし。

 

「ところで、今更ですけど勝手に使ってよかったんですか?」

 

「悪いだろうな」

 

「えぇ!?」

 

だったらなんで!?

というか、この場合ボクも共犯者!?

 

「別に大した問題にはならんさ

偶に小腹が空いたからって適当に作って食う奴もいる

レッド寮はこんな感じに適当だからな、それぐらい分かってて多少多めに入荷されてるのさ

元の食事量が少ないんだ、つまみ食いも計算の内だ

丸一食分使っても余裕はかなりあるし、後で報告しておくから問題無い」

 

そういう問題なの?

というか、つまみ食い前提なら最初から量を増やせばいいんじゃ……

 

「ちなみに、例え量を増やしても高校生は食い盛りだ、俺はそんなに食わんが

数は減るかもしれんがつまみ食いは必ず出てくる

だから殆ど変わらん、量を増やしても労力の増加にしかならない」

 

ボクの考えてる事を読んでるの? 絶対に読んでるよね!?

ちょっと怖いんだけど!

 

「ほら、おしゃべりしてないでさっさと食うぞ

今日は特に予定は無いが無駄な時間はご免だ」

 

瑞貴さんはそう言うと黙って食べ始めた

もし遅くなったら置いて行かれる気がする

そう思ったボクは急いで食べ始めた。

 

「遅くなっても待っててやるから自分のペースで食え

慌てて食っても体に悪いだけだ」

 

見てみると瑞貴さんの食べる速度は遅い

よく噛んでるし格好も行儀良い

適当って印象が強い人だけにこういう行動は予想外だった。

 

ボクも焦らないで自分の食べたいように食べる

何回か瑞貴さんに行儀が悪いって注意された……お父さんですか?

 

先に食べ終わったのはやっぱり瑞貴さん

量もボクより少ない上、体が大きいんだから当然だった

瑞貴さんは食べ終わった食器を台所に持っていって洗い出した

ボクも自分で洗った方がいいかな?

 

でもボクが食べ終わると同時にお皿を持って行かれた

動こうとした前に全部されたから何もしてない

…………実は真面目な人?

 

あ、そういえば自分で始めた事は責任を持つって言ってたっけ?

ボクの事は自分で面倒見るって決めたからとも言ってたし

朝ご飯も自分で作ったから自分で片付けたって事かな?

 

思い出してみれば自分で蒔いた種は自分でちゃんと回収してるよね

徹夜した日だってボクが昼間に寝ないようにしてたし

その次の朝も起こしに来てくれたし。

 

亮様の時も自分が切欠だからボクに優しくしてくれたのかな?

そうだったらちょっと悲しい、ボクの為じゃなくて自分でしたからって理由だもん

嬉しかったけど、理由が理由だけになんか嫌。

 

「片付けも終わったし部屋に戻るか

……って、何泣いてるんだ?」

 

そう言われて自分が泣いてる事に気付いた

慌てて涙を拭う、何で泣いてたんだろう?

 

「とにかく部屋に戻るぞ

何が悲しいか知らんが後にしろ」

 

瑞貴さんはボクの頭を軽く叩いて食堂から出て行こうとする

やっぱりボクが行かないと置いていくのかな?

そう思っていると瑞貴さんは扉の前で止まって振り返る。

 

「おい、さっさとしないと置いてくぞ

それとも食い足りないのか?

だったら作ってやるから待ってろ」

 

瑞貴さんは戻ってきて厨房に入ろうとする

ボクはもうお腹いっぱいだったので慌てて止める

止められた瑞貴さんは溜め息を吐いてまた出て行こうとする。

 

また置いて行かれたら堪らないので急いで追いかける

瑞貴さんは今度は止まらずに出て行った。

 

部屋に戻ると瑞貴さんは早速カードを弄り始めた

何をしているのか気になったけど、前に怒られたから何もしない

ボクも自分カードを少し弄ってみる。

 

一昨日、瑞貴さんがしてくれた詰め決闘《デュエル》

それから考えて、ボクのデッキに何が必要なのか考えてみる。

 

ライフ回復カード、上級モンスター、強化カード

ダメージを減らせるカード、戦闘を止めるカード

攻撃を強制させるカード、攻撃対象を強制決定するカード

……多すぎてどんなカードを入れればいいのかわかんないよ!

 

「小娘、ロックデッキに興味は無いか?」

 

「え? ロック?

あんまり得意じゃないんだけど……」

 

「恋する乙女を使った凶悪なコントロール奪取型ロックデッキ

それか同じく恋する乙女を使ったコントロール奪取特化型デッキ

以下略、コントロール奪取型パワーデッキ

略、天使族型コントロール奪取デッキ

お前はどれを使いたい? 俺のお薦めはロックか特化型だな」

 

コントロール奪取型ロックってどんなのだろう?

特化型も気になるし、パワーデッキになるの?

天使族を使ったってデッキも気になるし……

 

「1回だけ手伝ってやる、レシピは見せない

チャンスは本当に1度だけ、お前のデッキを強化してやるよ

さっきの奴から1つ選びな」

 

「いいんですか!?」

 

「1回だけだ、それ以降は自分でどうにかしろ」

 

1回だけでも十分!

明日香さんのE・HEROデッキで構築の凄さは思い知ったし

詰め決闘《デュエル》も有るからカードの効果とか詳しいはず

そう考えたらどれも強いデッキになると思うし!

 

「まぁさすがにさっきのだけだと情報が少ないだろ?

一応方針と使い方程度なら少しだけ教えてやるよ」

 

「はい、お願いします!」

 

「コントロール奪取型ロックデッキ

ロックで無駄なダメージを押さえ、恋する乙女の効果で相手モンスターを奪い、減らしていく

そして奪ったモンスターをカタパルト・タートルやキャノン・ソルジャーみたいなモンスターで除去

除去次いでにダメージを与えていくタイプだ

欠点はロックカードが来るまで耐えられるかどうかという点

利点はロックカードが破壊されても相手のモンスターは除去済みなので蘇生以外で取り返される心配は無い点」

 

え、えげつない……

どう考えても本当に屈辱だよ、それって。

 

「コントロール奪取特化型デッキ

とにかく奪う事に特化したデッキになるな

ダメージがどうしても大きくなるから回復系カードが大量に入る

恋する乙女以外にも相手のカードを奪う事だけを考えたモンスターが少し入るな

欠点は奪う事に特化し過ぎているせいで相手のデッキに大きく作用される点

利点は相手がモンスター依存デッキだった場合、勝つのは容易という点」

 

安定しないって事かな?

ボクに扱える? 難しそう……

 

「コントロール奪取型パワーデッキ

相手のモンスターを奪い、そのモンスターを生け贄にして上級モンスターを召喚して相手を潰していく

こっちのライフの減りが早いが相手も早い、難しいが嵌れば凶悪だろうな

欠点は手札事故の可能性が高いので運が悪いと何もできないまま負けるという点

利点は奪う相手モンスターがなんであれ、基本的に関係無い点」

 

手札事故かぁ……これも難しそう

あんまり上級モンスターって使ってないもんなー

うーん……ちょっと悩む。

 

「天使族型コントロール奪取デッキ

天使族を主軸とし、コントロール奪取はおまけ程度に考える

上級モンスターが多く、パワーデッキに近いが天使族を主体としているので召喚は難しくない

その代わり、殆ど普通の天使族デッキになるから恋する乙女が逆に邪魔になるかもしれん

欠点はコントロール奪取がおまけ過ぎてただの天使族デッキになる点

利点はバランスが良くて扱いやすいという点」

 

恋する乙女がおまけ所か邪魔になるかもしれないのか……ちょっとやだな

扱いやすいんだったらボクでも使えそうなんだけど、これもまた悩む。

 

「まぁじっくりと考えな

俺は自分のデッキを組んで待ってる」

 

そう言って瑞貴さんはまたカードを弄り始めた

でも情報が少ないのにそんなに時間が掛かるはずもない

ボクが選ぶデッキは……

 

………………

…………

……

 

瑞貴さんと相談しながらデッキが完成した

自分の選んだカードをゴリ押しして押し付けず、ボクが嫌だと言ったカードはすぐに諦めて代用カードを選んでくれた

そして一緒に見せてくれて比較、最終的にボクが選ぶ事になった

ボクもこんなカードは無いのかと意見を出したけど否定的な事は全く言われなかった

テーマとカードを選んだのは瑞貴さん、だけどこのデッキを作ったのはボクだ

だからこれは瑞貴さんは考えただけで瑞貴さんの作ったデッキじゃなく、ボクの作ったデッキになる。

 

誰かテスト決闘《デュエル》をしてくれる相手はいないかと考えてみる

だけどボクが戦える相手は少ない

恋する乙女を使えば元々知られやすい容姿らしいので更に気付かれる可能性が上がるって言われた

知られやすい容姿って……女の子らしいって言ってくれてるのかな?

 

瑞貴さんに相手を頼んでみたが断られた

デッキ内容を知ってるので簡単にアンチできるからだって

さすがにアンチされるのは嫌だったからボクも簡単に諦めた。

 

相手は後で探しておいてやるって言われたので楽しみに待つ事にする

でも対戦は明日になるって、帰る前に最後の一戦という事だと思う

有る意味、このデッキは瑞貴さんからの餞別かな?

 

なお、ボクの知らないカードはくれなかった

明日の決闘《デュエル》で勝てばくれるって言われた

負けたら瑞貴さんが渡してくれたカードは全部没収

このデッキは絶対に手放したくない、だから絶対に負けない!

 

そんな感じで気付けば夕方になってた

夢中になってお昼ご飯忘れてた……お腹空いたなぁ。

 

晩ご飯までまだ時間があるのでこのデッキの使い方、コンボを教えてもらった

このカードが出た時はこうすればいい、相手がこんな行動をした場合はこうしろ

1枚1枚全部細かく、詳しく教えてくれた。

 

晩ご飯を食べた後はまた瑞貴さんのデッキ講座

今更だけど、どこでそんなにカードの知識を蓄えたの?

 

寝るまでシミュレートとして詰め決闘《デュエル》をまたしてくれた

相手の出方とかも教えてくれたので凄く助かった

そのせいでまたデッキ調整としてカードの入れ替えもした。

 

夜、瑞貴さんは部屋から出て行った、お風呂だって、いいなぁ

ボクも体を洗う、昨日は入ってないんだし、ちゃんと洗おうっと。

 

ボクが体を拭き終え、パジャマを着たぐらいに瑞貴さんも戻ってきた

ちゃんとした服だったのは何でかな?

 

そう思っていると瑞貴さんは棚を漁って荷物を持ち始める

あ、そっか、イエロー寮で寝るんだっけ?

明日香さんもまた来るのかな?

 

「…………おい」

 

「はい?」

 

「手を離せ、出られないだろうが」

 

そう言われて気付く

いつの間にかボクは瑞貴さんの服の裾を掴んでた

あれ? いつの間に?

 

離そうと思ったけどなんだか嫌な気持ちになって離せなかった

ボク自身も混乱してるけど、瑞貴さんも困ってそうだった。

 

瑞貴さんは溜め息を吐き、出ようと立ち上がってたけどまた座った

荷物も適当に置いてまた溜め息、どうしたのかな?

って、ボクのせいか。

 

「話しでも有るのか?

それとも何かして欲しい事でも有るのか?」

 

そんな事を言われてもボク自身も分からない

でも……行ってほしくなかった

だからかな? 思わずこんな事を言っちゃったのは……

 

「あの……瑞貴さん」

 

「ん?」

 

「また……一緒に寝てください」

 

返事は無言だった

言う時、思わず目を瞑ってたからどんな顔をされたのか分からない

子供だなって呆れてるのか、自分に怯えていたボクがそんな事を言って驚いてるのか。

 

「………………はぁ」

 

溜め息を吐かれて体が撥ねるようにビクってした

断られるって思って、怖かった。

 

瑞貴さんが何かしている気がする

でも目を閉じているボクにはわからない。

 

「……明日香、今日は来なくていいそうだ

理由は言わん、だから今夜は来なくていいぞ」

 

『レイちゃんを1人にするつもり?

私としては心配だから一緒に居てあげたいんだけど……』

 

「理由は明日にでも本人に訊け

俺からは言わん、という訳だから切る」

 

『……わかったわよ

レイちゃん、そこに居るなら聞こえてるわよね? 明日、理由を訊かせてもらうからね?

瑞貴も、レイちゃんがそこに居ないならそう伝えておいて』

 

「はいはい、じゃあな」

 

『えぇ、おやすみ』

 

今の会話にどういう意味が……

そう思ってると瑞貴さんが部屋から出て行こうとしてる

って、何で!? 断るならちゃんと断ってから出て行ってよ!

 

そう思って出て行こうとしている瑞貴さんにしがみつく

瑞貴さんは歩みを止め、溜め息を吐きながらてボクを引き剥がす

そしてやっぱり部屋から出て行った。

 

何で何も言ってくれないの? どうして?

訳が解らなくなってまた涙が溢れてくる

ボク……本当は嫌われてるのかな?

 

……やだ、嫌だよぉ……嫌われたくないぉ

でも嫌われちゃうような事ばっかりした自分が悪い

分かってるけど、それでもやっぱり嫌!

 

我慢できなくて声を上げて泣きそうになる

けど、その前に扉が開けられ、瑞貴さんが戻ってきた

服がパジャマになってる?

 

「何を泣いているんだ?

ほら、また貸してやるから来い」

 

誰のせいだと思ってるの!

そんな怒りも出てくるけど素直に瑞貴さんの胸で泣く

ボク……こんな弱虫だったっけ?

わかんないや、昨日から泣きっぱなしだし。

 

暫くそのまま泣いてたけど、少ししたら落ち着いた

ボクが泣き止んだのを見て瑞貴さんが声を掛けてくる。

 

「泣き止んだな?

涙の後が付いてるから顔を洗ってこい

そのついでに歯磨きもしてこい」

 

そう言って瑞貴さんはボクから離れようとする

だけどボクは手を離さないで裾を掴んだまま

瑞貴さんの顔を見上げてみると困った顔をしていた。

 

「……一緒に居てやるからそんな泣きそうな顔をするな」

 

ボクの背中を押して動くように促す

少し進むと瑞貴さんも一緒に進んでくれた

洗面所に行って顔を洗い、一緒に歯磨きをする

その間、ボクは一度も瑞貴さんの服から手を離さなかった。

 

暫く何もしない時間を過ごす

いつまでも手を離さないボクにいい加減瑞貴さんが言ってきた。

 

「小娘、別に構わんのだが……いつまで掴んでるつもりだ?」

 

そんな事を言われてもボクだって分かんないもん

でも手を離したら駄目だって思う

理由なんてそれしか思いつかない。

 

「なんとなくだけど……手を離したら駄目だって思うの」

 

瑞貴さんを見てみると目元に手を当てて落ち込んでた

困ってるような……何か失敗したって感じがする

困ってるのはボクの事だと思うけど、何を失敗したのかな?

 

何かを諦めたような顔をしながら開き直った顔になった

あの……何を開き直ったの?

 

「ひゃぁ!」

 

瑞貴さんが突然ボクを抱き上げてきた!

何? いったいどうしたの!?

 

「寝るぞ」

 

「はい?」

 

「だから、寝るんだよ

手を離す気が無いんだったらこうするしか無いだろうが」

 

そう言ってボクをベッドに下ろし、自分もベッドに入る

そして朝みたいにボクを抱きしめてきた……

 

「文句が有るなら出て上のベッドを使え

別にそこまで強く抱きしめてないから出るのは簡単なはずだ」

 

少し身動ぎをしてみると簡単に動けた

本当に全然力が入ってない……形だけ抱きしめたって感じ。

 

でもボクは抜け出す気が全く無い

逆に自分から抱きつきにいった

瑞貴さんは少し驚いてたけど、今度は強く抱きしめてくれた。

 

「おやすみなさい、瑞貴さん」

 

「おやすみ」

 

その一言でも嬉しかった

ボクは安心感と嬉しさから、すぐに眠ってしまう

明日……帰るんだよね……嫌だなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 視点 瑞貴

 

 

しくじったな……まさかこんなに懐かれるとは

やっぱり振られた時に慰めたのが失敗だったか?

というか、下手すれば俺の事が好きになってたり……

いや、落ち着け俺、自惚れるな、最初に嫌悪感と恐怖を植え付けたんだからそうはならないはずだ

好かれない為にせっかく恐怖を植え付けたんだ、これで好かれたら水の泡だ。

 

大体、俺が好かれるなんて事は大問題だ

好かれれば縛りが増える、そうなれば動きにくくなる

ただでさえ僅かながらに原作を覚えてるから動きにくいってのに

更に自分で鎖を増やしてどうする。

 

まぁ例え好かれても大丈夫だろう

小娘がデュエル・アカデミアに来るのは2年後……まぁ今は冬だから来年だな、時間的に

どうでもいいが、冬でもこの島は割と暖かい、だから女子の制服も変わらないという……

衣替えが不要ってのは楽だな。

 

話しが逸れた

例え好かれても来るのは再来年度の春、来年度は今年の春だから再来年度だ

それだけ時間が空き、会わなければ好意も散るだろう

最後の別れの時にでも恐怖や悪意でも刷り込むのもいいな。

 

どっちにしろ、当分小娘は出てこないんだ

万が一、次に来た時に何故か好意を持たれていたらその時にでも考えるさ

どうせその時にだって1年しか付き合わんのだ、適当にあしらっておけばいい

好意さえ受け取らなければいいのだからな。

 

無いとは思うが、もしも告白されたら速攻で断る

卒業後ならまだしも、学園内に居る間は誰からの告白も受け取らない

卒業まで残り2年と少し、それだけ耐えればいいんだ。

 

俺が誰かを好きになるなんてならないだろうしな

割と悪意を感じるように接してるから好意も持たれないはず

時々優しくしていると思うからそれがやっぱりネックかな。

 

はぁ……やっぱりこの性格って嫌いだ

どうして自分の思い通りにならないんだろうか?

そもそも自分で言うのもなんだが、男のツンデレなんてキモイだけだ

いや、だから好意もそう持たれないんだろうけど。

 

小娘が帰ったらもう少し厳しくなるようにしておかないと

小娘に向けたような優しさを他のにも向けたら面倒になる、絶対

さじ加減が難しいよな……人間の心の動きを考えるのって疲れる。

 

ま、態々嫌われるように動いてるんだ

頑張ってもっと嫌われよう

それだけ動きやすくなる。

 

特に十代に嫌われないとな

どうやって嫌われるか……あいつに使うデッキは決まってるが変えようかな?

禁止カード満載の極悪デッキを使えば嫌われるだろうし、嫌っているという意志も伝わるだろう

本人に直接、目の前で思いっきりお前が嫌いと言うのも良いな。

 

明日香はどうするか……あいつにも懐かれてる気がするんだよな、小娘ほどじゃないだろうが

まぁあいつは友達と言ってやれば踏み込んで来ないだろう

ドローパンの事件の時だって友達って言ってたしな

そこを強調していれば俺からの好意は友情しか持ってないって思うはずだ

賢い明日香の事だ、俺が恋愛として自分を見ていなければ告白なんぞしないはず

こいつとは付き合いがどうしても長くなるし、上手く調整しないとな

大変だがミスをしたら洒落にならん、油断はしないようにしよう。

 

 

 

 

 

さて、難しい事を考えるのはもういい

今はこの極上の抱き枕を堪能しよう

はぁ……やっぱり落ち着くし便利だ。

 

何度も言うが惜しい

精神崩壊でも起こしてくれないかな?

それなら世話をして抱き枕だけに利用できて他の事を気にしないで済むんだが……好意とかな。

 

まぁしかし、嫌いな性格でもないから勿体ない

捨て子とかでも買って使うのも悪くないかな?

それなら性格とかもある程度操作できるし、扱いやすいだろう。

 

金はそれなりに貯まってる

貯金は現在×××××××××ぐらいだし、余裕かな

オークションはいいねぇ、元の世界では100円程度のが数万、数十万、下手すれば数百万にまで膨れ上がるんだ

くくく、こんなカードなんかで馬鹿が釣れるってのも、見てて楽しいもんだ。

 

春休みになったら一度KC社にも行くべきかな

顔を隠し、名前を隠し、全てを隠して海馬瀬人に青眼の白龍を売る

まぁどうせ後々ばれるだろうが、何もしないよりはマシだろう

そしてあいつの事だ、俺が怪しくとも買う、必ず買う、自分の金の大半を払ってでもな

これで俺の貯金は更に増えるってもんだ。

 

トゥーンはI2のペガサスにでも売ろう

あんまり覚えてないが、確かデュエル・アカデミアに顔を出したはず

まぁ別に顔を出さなくても俺から出せばいい

ペガサスはデュエルモンスターズの生みの親

金払いも良いだろうなぁ、思いっきり吹っかけてやるさ。

 

オレイカルコスのカードを見せて脅すのも有りかな?

このカードを買わないと使って一般人の魂を奪うぞって……

さぞ高値で買ってくれるだろう、危険なカードなんだからな。

 

なんとなくだが、城之内にかつて孔雀舞を苦しめたモンスター

ホールディング・アームズとホールディング・レッグスを送るのもいい

城之内本人も苦しんだアニメオリジナルモンスターだ

漫画版の万力魔神バイバー・デスやバイサー・ショックを送るものいいなぁ。

 

思い出してきたら楽しくなってきた

今度拷問デッキを作ろう、相手プレイヤーのモンスターを拷問で苦しめる

なんという楽しそうな事だ! 絶対に作る!

 

その拷問デッキを十代に使ってやるのもいいなぁ……ヒーローの絆をズタボロにしてやるんだ

フェザーマンを拷問車輪で縛り上げ、バーストレディを攻撃力を上げたバイサー・ショックで動きを封じて破壊

クレイマンは原作効果の万力魔神バイバー・デスで苦しみの声を上げさせ、スパークマンは振り子刃の拷問機械で真っ二つ

あぁ……十代の潰し方を考えるだけで楽しみだ。

 

しかし……これで十代を潰す為のデッキが3つになってしまった

最初に考えたデッキに禁止デッキ、そして拷問デッキ

どれを使おうか……初志貫徹って事で最初に考えたのにしておこう

後々また戦う場合は残りのデッキを使えばいい。

 

……話しが逸れたな

うん、いい加減に寝よう

明日の船の出航に間に合わなくなったら大問題だ。

 

完全に眠っている小娘を強く抱きしめて寝る

抱きしめた瞬間、小娘の顔が少しだけ嬉しそうになった気がしたが気のせいだろう

苦しくて口元が歪んだだけだろうし。

 

時間的にそんなに眠くないが抱き枕効果で寝れそうだ

さて……おやすみ……




※旧後書き
なんという○○禁ゲー……
細かい事は気にしない
可愛く表現できていれば満足です。

で、なんでこうなってるの?
元々レイは瑞貴に恐怖を感じていましたが、それが逆効果でした
恐怖から逃れる為、恐怖の無い部分である優しさを無意識に探してしまい、明日香以上に瑞貴の優しさを見るのが上手くなりました
それにより、自覚無しに好感度が一気に上がっていき、前話で慰められた事で爆発しました
現在もまだ好意は自覚していませんが、どう考えても瑞貴の事を……(以下略)

瑞貴って……
人の温もりに飢えています、理由は後の質問にて。

寝てる時、どんな格好だったんだよ……
横抱きですね
レイが動いた時、瑞貴の横顔に顔を乗せたような形になります
なお、レイが瑞貴の顔を動かした時、瑞貴の顔は布団に埋もれました。

瑞貴の起きた時のって?
起きた直後、ボーっと頭で色んな事を考えると頭が平時状態になりません? しない?
……え? マジですか? 作者は1分も掛からずで頭が平時状態になります
睡眠時間が3時間程度でも余裕です、皆さんは違うんですか?

ハムにスライスチーズ?
美味しいですよ?
おかずとして普通に食べられます。

瑞貴、食堂の件をいつ報告したの?
風呂の前です。

レイはどのデッキを使うの!?
次話にて
なお、残念ながら安価は取りません
読んで楽しみにしてくださった人は申し訳ありません
その代わり、次話で使わなかったデッキは恋する乙女を抜いた形で似たようなデッキになり、後々登場させる予定です。

何……この瑞貴の優しさ?
レイは女の子で、子供ですから
どうしても甘くなってしまうんでしょう。

どうして瑞貴は嫌われようとしてるの?
巻き込まれるからです
厄介ごとは自分から入るのは好きですが、勝手に巻き込まれるのが大嫌いです
特に強引に入れられるのを嫌います
ですので誘われない為にはどうすればいいか、嫌われればいいんです
しかし、嫌われるとなると人との接触や触れ合いに飢えるようになります
なのでレイを抱き枕にしている時、あんなに落ち着いたのです
本当は嫌われたくないので更に飢えているんですが
デュエル・アカデミアに居る間はそれを誰にも見せないでしょう。

でもレイには……
寝てますし、抱き枕宣言をしているのでレイ自身は抱き枕程度の扱いだと思っています
レイはそれでも良さそうですが……
一応その程度の認識なのでまだ誰にも知られていないと言えるでしょう。

告白を受ける気が無いって?
巻き込まれそうなので、色々と
まぁ、だからと言って瑞貴とのCPが無いとは言いません
えぇ、無いとは言いません、ですのでご安心を。

十代に対して結局どのデッキを使うの?
瑞貴の言う通り、初志貫徹
最初から決めているデッキを使います
内容は秘密です、まだまだ登場する気配が有りませんが、楽しみにしててください。

明日香は瑞貴の事をどう思ってるの?
ご想像にお任せします
作者からは言えません
今後も明日香の瑞貴に対しての質問は一切お答えしません
読者様方のご想像に……お任せしますよ?

レイの精神崩壊!?
絶対にしないのでご安心を。

え? 瑞貴って捨て子を買うの?
そんな予定はありません
……要望が多数有れば考えますが、考えるだけで終わる可能性が高いです
ややこしいくなるので……なのであまり期待しないでください。

……大金持ち?
それなりにですが……でももっと増えます
正直、明日香の払う金は端金と言えるぐらい少ないです。

KC社……行くの?
未定です、社長との絡みを期待する人が多ければ考えます
行かせてもそこまで問題にならないので
良いフラグにもなりそうですし。

I2社……行くの?
未定です、ペガサスとの(以下同上)

城之内にカード、送るの?
無駄な事なのでしません
単純に損するだけですので、反応も見れませんし。

え、E・HERO達が……
想像して楽しくなってしまったのでつい……
実現するかどうかは今後の流れ次第ですね。

最後のレイの顔って?
嬉しい夢でも観てるのでしょう
微笑ましい事ですね
最後の最後で安心を持って来ました。


✩感想
当時はあまり料理ができなかったからってハムとチーズのは無い……
別にいくらでもどうにでもなるだろうに、何故このチョイスを?

★反省
抱き枕の元凶、その後やりすぎるという事になってしまった。
ここで終わらせておけばと後々心底後悔。

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