闇金(ヤミ金)バスター

　東京都内のヤミ金融業者「アクア」による高金利融資事件で、容疑者グループが別名義の貸金業でも高金利で貸し付けを行ったとして、県警生活環境課と上山、米沢の両署は29日、出資法違反の疑いで主犯格の男2人を再逮捕した。

　再逮捕されたのは▽東京都目黒区目黒本町2丁目、貸金業経営者伊下田雅敏こと尹明善（41）＝同法違反で起訴▽東京都荒川区荒川4丁目、貸金業責任者山本智（39）＝同－の両容疑者。

　調べによると、尹、山本の両容疑者は、既に逮捕された金内裕諮（40）、矢野雅誠（39）、柏木実（29）＝ともに同法違反で再逮捕＝の3容疑者と共謀し、東京都台東区上野の事務所で「霧島」名義の貸金業を経営。今年5月8日－8月7日、村山地方の60代女性に9回にわたり、合わせて約20万円を貸し付け、法定利息を大幅に上回る約64万円を受領した疑い。

　尹容疑者らは事務所内をグループ分けし、「アクア」「霧島」など4つの名義で貸金業を経営。尹容疑者が「会長」、総括的な立場で現場を仕切っていたとみられる山本容疑者が「社長」と呼ばれていた。捜査当局はこれまでに、16口座に約5億円の振り込みがあったことを確認している。

　小切手を担保に事業主らに金を貸し、１０日で３割の利息を取り立てたとして、警視庁生活経済課は出資法違反（高金利）の疑いで東京都千代田区の貸金業「東京堂」経営、村田昌樹容疑者（３０）＝荒川区西日暮里＝ら５人を逮捕した。
　村田容疑者は「足を残さないよう気をつけていた」と供述。銀行口座を開設せず資金を持ち歩き、貸し付け台帳も作っていなかった。ダイレクトメールで勧誘した商工ローン利用者らに小切手を担保に貸し付け、平成１７年９月から約２年間で１億３０００万円の利息収入を得ていたとみられる。
　調べでは、村田容疑者らは２～６月、練馬区の自営業手伝いの女性（３３）ら５人に１５回にわたり、計５１９万円を貸し付け、法定上限を１４４万円超える１７１万円の利息を取り立てた疑い。

2007年10月23日(火) 23:13
　県内の男性3人に法定利息を大幅に上回る高金利で現金を貸し付けたとして、県警生活環境課と南陽署は23日、出資法違反の疑いで、神奈川県内に事務所を置くヤミ金融業者の男女5人を逮捕した。捜査当局はこれまでに、6つの口座に全国の延べ約1000人の顧客から計約2億円の振り込みがあったことを把握しており、余罪を厳しく追及している。

　逮捕されたのは、神奈川県川崎市川崎区東田町、会社役員車●柱（チャ・チョルチュ）（34）▽同市川崎区藤崎4丁目、貸金業金村勇浩こと金勇浩（キン・ユウコウ）（30）▽横浜市磯子区磯子3丁目、貸金業従業員石原鐘秀こと石鐘秀（セキ・ショウシュウ）（29）▽東京都港区東麻布2丁目、同古川寛之（25）▽東京都国分寺市東恋ケ窪3丁目、アルバイト柳智美（ユウ・チミ）（34）－の5容疑者。主犯格とみられる車容疑者以外の4人は容疑を認めているという。

　調べによると、5容疑者は共謀し、2005年3月から横浜市神奈川区鶴屋町1丁目で貸金業店「富士キャッシング」を経営。今年3月下旬ごろから8月下旬ごろまでの間、南陽市、庄内町、鶴岡市の男性3人に対し計約13万6000円を貸し付け、計10回に渡り、出資法上の上限金利を超えて利子合わせて約21万8820円を不正に得た疑い。

　今年6月上旬ごろ、南陽市内の男性が南陽署に「金融業者から金を借りたが、利息が高くて返済できない」などと相談。捜査に着手したところ、車容疑者らが浮上した。　5容疑者はダイレクトメールを使用して無作為に、主に1万－10万円程度の融資話を持ち掛け、法定金利の1.4－102倍の利益を得ていた。捜査当局は無登録で貸し付けを行った貸金業法違反でも追及しており、営業実態や各容疑者の役割などの解明を慎重に進めている。

　捜査当局はこの日、約20人態勢で事務所や容疑者の自宅など5カ所を家宅捜索。名簿や通帳、パソコンなど約500点を押収した。

風俗店の女性従業員を対象に貸金業を営業し、最高で法定の約５４倍の金利を受け取ったとして、警視庁生活経済課などは１６日、出資法違反の疑いで、東京都千代田区の貸金業「イズミヤ」経営で韓国籍の康浩吉容疑者（４６）＝新宿区大久保＝ら３人を逮捕した。いずれも容疑を認めているという。
　調べによると、康容疑者らは昨年９月から今年９月の間、風俗店の女性従業員４人に計６２万１０００円を貸し付け、法定利息の約１３万６０００円を超える計１５９万５０００円の利息を受け取った疑い。
　女性４人はホストクラブの代金を支払うために借金したという

法定利率を大幅に上回る金利で現金を貸し付けたなどしたとして、広島県警生活環境課などは１５日、出資法違反などの疑いで、無登録の貸金業者、寺部重輝容疑者（３２）＝広島市東区＝ら３人を逮捕した。いずれも容疑を認めているという。

　調べでは、寺部容疑者らは県知事の登録を受けずに貸金業を経営。今年４月以降、県内に住む４８歳と５２歳の女性２人に、法定利率の２６～６８倍にあたる日利で計約７万６０００円を貸し付け、不当な利息を得た疑い。

　寺部容疑者らが管理する他人名義の預金口座には、延べ約６２０人の顧客から約１億５０００万円の振り込みが確認されており、県警で余罪を調べている。

最終更新:10月16日7時50分