「昭和の方が幸せだった」は本当か? 東京の統計データで見えてきた時代の実相とは
「昔は良かった」「昭和の頃に戻りたい」。そんなことをふと考えた経験はありますか? 昔を懐かしく思い出すことの良さがある一方で、現代には現代の良さがあるのも確かです。ライターの鳴海汐さんが、昭和と現代を統計データで比較・検証しました。
昭和と令和、時代の空気感
このように、医療が発達して寿命が延び、犯罪は減少し、日常の便利なツールが格段に増えた現代ですが、人々が体感する幸福感は昭和と比べてどのように変化したのでしょうか。
昭和の時代、特に後半になりますが、豊かで元気な時代だったと記憶している人は多くいるでしょう。戦後からの復興、高度成長期、バブル景気など経済は常に上り調子で、未来には期待感が満ちていて、ド派手なことが多く、お金があふれている。
その一方で、集団行動が重んじられ、世間の常識からはみ出てはいけないプレッシャーは大きなものでした。たとえば「結婚はしなければならないもの」、「女性は寿退社」、「終身雇用、転職は負け組」といった外圧がとても強かった時代でした。
令和の今は、確かに昭和のような好景気を全国民が体感できているとは言えません。「これから時代はどんどん良くなっていく」という将来への期待感も決して強くはありません。
しかし「個人の考え」、「個人の選択」、「個人のペース」が理解される時代になりつつあります。「結婚はしなくてもいい」、「転職はキャリアアップ」という認識になりつつあります。
性的少数者(LGBT)への理解がようやく広まりつつあり、人々の見た目についてのいじりが問題視されつつあります。また昔は夢の夢だったリモートワークができる時代です。
心の自由度は格段に上がった令和。これでお金の不安がなければ最高なんですけれどね。
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