「昭和の方が幸せだった」は本当か? 東京の統計データで見えてきた時代の実相とは
「昔は良かった」「昭和の頃に戻りたい」。そんなことをふと考えた経験はありますか? 昔を懐かしく思い出すことの良さがある一方で、現代には現代の良さがあるのも確かです。ライターの鳴海汐さんが、昭和と現代を統計データで比較・検証しました。
「平成のほうが幸せの総量は多い」
そんななか、テレビやYouTubeなどで活動する実業家のひろゆき氏が、ダイヤモンド・オンラインのインタビュー(2021年5月21日配信)で
「 僕より上の世代は、『昔はよかった』と話す人が多い。しかし、ちゃんとデータを見ることができれば、昭和の時代より平成のほうが、殺人事件や餓死が少なく幸せの総量は多いことがわかる」
と話し、ネット上でもさまざまな議論が起こりました。
そこで東京の幸せを「昭和時代」対「平成・令和時代」のデータで比べてみます。
2つの死亡率に見る東京の“幸せ”
幸せを計る指標は本当にさまざま。そのなかでまずは、人生のエンディングである「死」をベースに昭和と平成・令和について見てみることにしました。
みなさんは、「最も幸せな死に方」は何だと思いますか? 天寿をまっとうする「老衰」と答える人が圧倒的に多いと想像されます。この老衰によって人生を終えた人の割合はどう変化したのでしょうか。
東京都の1985~1987(昭和60~62)年の老衰による死亡率(人口10万対)の平均は10.6。約30年経った2017~2019(平成29年~平成31/令和元)年は71.7にアップしています。
※参照:e-Stat 都道府県別にみた死因(簡単分類)別死亡率(人口10万対)
背景にあるのは、やはり医療の進歩などでしょう。日本人の平均寿命も年々伸び続けており、不意の死を遂げる人が格段に減っていることが分かりました。
おすすめ
New Article
新着記事
Weekly Ranking
ランキング
- 知る!
TOKYO - お出かけ
- ライフ
- オリジナル
漫画