絶対ドアを開けないで――東京への帰国者が体験 「隔離ホテル」厳戒の15泊ルポ

新型コロナウイルスの水際対策として、日本への入国者らに対して政府が行っている隔離措置。仕事で渡英し、帰国後に合計15泊の「隔離ホテル」滞在を経験したライターの鳴海汐さんがそのときの様子をリポートします。

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宿泊所を「退所」

 3泊した翌朝は、7時台に検査キットが配布されます。ノックの合図でドアを開けたら、防護服を着た女性が3人いました。そのうちのひとりにあらかじめ唾液を入れておいた容器を手渡しました。なんだか重要機密物質を渡すような緊張感がありました。看護師さんの朝から爽やかな笑顔が眩しく、検査時間が朝早いことを不満に思った自分を恥じたのでした。

唾液を提出するための検査キット(画像:鳴海汐)

 落ち着かない時間を過ごし、13時半頃に電話で陰性と伝えられました。陽性の場合は滞在が延長することを考えて部屋はそのままにしていたので、家族に連絡を入れたあと、15時の出発に向けて急いでパッキングしました。

 ロビーでは、感染対策アプリ「COCOA」と厚労省のLINEがインストールされているかの確認などがありました。またここでは検疫官が待機していたので、ずっと疑問に感じていた、なぜ「3泊なのか」という質問をしました。コロナのウイルスは接触してから感染が確認できるまで72時間が目安で、完全にではないけれど大体の人がそれまでにウイルスが確認できるようになっている、というのが理由とのこと。

 筆者は、ロンドンから帰国のフライト(乗り継ぎ便)の1便目が満席だったのが不安で不安で仕方がなかったので、検査の結果はイギリスや機内からウイルスを持ち込まなかったことをほぼ意味すると聞き、かなり気持ちが楽になったのでした。

 バスにはスタッフが荷物を運ぶのを手伝ってくれるなど、サービスレベルの高さに申し訳なく感じるほどでした。

 ホテルに来たときのバスと違い、ビニールが張られていない、きれいなバスでした。退所時はロンドンでの検査も含めると3回連続陰性なので、扱いが違うのかと想像しました。

「お先です」 別れ際の挨拶

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【画像】「隔離ホテル」で提供されたお弁当(2枚)

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