絶対ドアを開けないで――東京への帰国者が体験 「隔離ホテル」厳戒の15泊ルポ
新型コロナウイルスの水際対策として、日本への入国者らに対して政府が行っている隔離措置。仕事で渡英し、帰国後に合計15泊の「隔離ホテル」滞在を経験したライターの鳴海汐さんがそのときの様子をリポートします。
海外からの水際対策
日本国内で新型コロナウイルスの変異株が発生していた可能性という報道(『朝日新聞デジタル』2021年3月5日付)が、衝撃をもって受け止められましたが、みなさんが主に懸念しているのは海外から流入した変異株の市中感染でしょう。
3月12日(金)現在、政府が変異株流行国に指定しているのは、イギリス、南アフリカ共和国、アイルランド、イスラエル、ブラジル、アラブ首長国連邦、イタリア、オーストリア、オランダ、スイス、スウェーデン、スロバキア、デンマーク、ドイツ、ナイジェリア、フランス、ベルギーです。
これら17か国からの日本人帰国者と再入国外国人は、水際対策として、「検疫所が確保する宿泊施設」に3泊する措置が取られています。陰性証明を持っていなければ6泊になります。また変異株流行国・地域以外からであっても陰性証明がなければ3泊となります。
東京・成田空港へ帰国
2020夏に仕事で渡英、年末に帰国の予定でいた筆者はイギリス変異株の問題により現地での滞在を延長し、ようやく帰国したのが2021年1月末のこと。ビザの期限が切れるので、この時期にどうしても帰国をしなければなりませんでしたが、少しでも後になった方が政府の受け入れ態勢が整うのではないかと考えたからでした。
成田の空港に到着し、道なりに進んでいくと突如椅子が並べられたコーナーが現れました。順番に問診コーナーに向かい、変異株流行国・地域からの人々が振り分けられます。その後はスタッフの誘導でグループ行動となり、唾液を用いた検査を行いました。
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