2月1日に迫った春季キャンプから、未来の巨人を背負うルーキーたちの戦いも本格的にスタートする。スポーツ報知では支配下入団の新人7選手を連日紹介する。第1回は新人17選手で唯一、春季キャンプ1軍スタートが決まったドラフト5位・岡田悠希外野手(22)=法大=。開幕1軍へ自慢の打撃をアピールすることを宣言した。
巨人に新たなスター候補が現れた。ルーキー支配下7選手の中で唯一の野手となる岡田は新人でただ一人、春季キャンプ1軍メンバーに抜てきされた。那覇2次キャンプ、そして開幕1軍への生き残りをかけ、「1軍に選んでもらったからには一生懸命、自分が出せる一番のパフォーマンスができるようにしっかり仕上げてアピールしたい」と約束した。
183センチ、85キロと恵まれた体格を持つ左の大型スラッガー。遠投120メートルの強肩、50メートル6秒0の俊足を生かした守備も魅力だが、最大の武器は逆方向へも飛距離が出る力強い打撃だ。「守るだけでは外野手として生きていけない。長打力をアピールして、走攻守のそろった選手になりたい。3割、30本、30盗塁を目指して、日々全力で野球と向き合いたい」と将来的な目標にトリプルスリーを掲げた。
愛知・犬山市で生まれ、広島・東広島市で育ったが、父・雅靖さん(48)の影響で、幼少から大のG党。応援していた選手は二岡智宏・現2軍監督で、「初めて二岡さんを見たときに『かっこいいな』と思って。ユニホームを買って、二岡さんモデルのグラブも買って、野球を始めました」とはにかんだ。
初めてプロ野球選手の本塁打を生で見た時の衝撃は、今でも鮮明に覚えている。小学1年生の頃、広島市民球場で巨人戦を観戦していた岡田少年の目の前に、現日本ハム・矢野謙次2軍打撃コーチのホームランボールが飛んできた。「本当にすごいなって。プロの選手はこんなに飛ばせるんだって、すごくびっくりしました」。プロ野球選手に憧れていた岡田も、今は子どもたちに夢を与える立場になった。「自分もいつか1軍でホームランを打って、『岡田選手みたいになりたい!』と言ってもらえるような選手になりたいです」と次は自分が子どもたちのヒーローになることを誓った。
根っからの負けず嫌い。幼少期は1学年上の兄・健佑さん(23)とサッカーやゲームなどでよく遊んでいたが、「遊びだろうが、負けることは本当に大嫌いで。必ず自分が勝つまで、ずっとやり続けていました」。プロ野球選手になっても自身の辞書に「負け」という文字はない。「巨人は(新人の)野手をとる必要はないと思うぐらい、レベルの高いチーム。だからと言って誰にも負けたくない。厳しい世界なのは分かっていますけど、一番を目指して頑張りたいです」。外野争いはし烈を極めるが、負けじと1年目から開花する。(灰原 万由)
◆岡田 悠希(おかだ・ゆうき)2000年1月19日、愛知・犬山市生まれ。22歳。幼少時に広島・東広島市に引っ越し、小学1年から「安芸リトル」で野球を始め、八本松中時代はヤングリーグ「府中広島’2000」でプレー。龍谷大平安高では2年春に甲子園4強。法大では3年秋からベンチ入り、通算29試合で打率2割5分、4本塁打、12打点。183センチ、85キロ。右投左打。