視点 瑞貴
先日、合格通知が来たのはいい
しかし筆記試験4位であり、実技試験で試験官を1キルした俺が……
何故オシリスレッドなんだ!?
まぁ予想できるがな
大方、俺の戦い方が気に入らなかったって試験官が大半だったんだろう
戦い方でレッドにするなんて、小さい奴らが考えそうなことだ。
まったく、原作に関わりたくないから態々ラーイエローになろうと思ったのによ
オシリスレッドじゃ原作に関わりそう……というか、関わらせられそうで嫌だったんだ
狭い部屋とか、素朴な食事はどちらかといえば好きだからレッドも悪くないんだがな
それとこれとは別問題って事だ。
船に揺られてデュエル・アカデミアに向かう
途中で酔って吐きそうになった……俺は乗り物に弱いんだよ。
やってきましたデュエル・アカデミア……超帰りてぇ
原作に干渉なんてしたくないぞ、面倒だからな。
入学式……鮫島校長の話は完全無視
俺はデッキ構成を考えながら暇を潰していた
つうか入学生少なすぎないか?
受験生はもっと居たんだけど……思ったより狭き門だったんだな。
ここがレッド寮か……言われている程悪くないな
面倒事の無いようにさっさと部屋に入って寝よう
無駄な事はしない主義だ。
「ここは眺めも良いし、風情もあるぞー」
……何故居る主人公
十代に見つからないように階段の影に隠れる。
「ここだここだ、ここが俺達の部屋だ」
「一緒の部屋だね」
そう言って二人は部屋に入って行った
水色髪の名前ってなんだったかな?
目立たないし覚えてないな……弱虫だって事は覚えてるが。
さて、あいつらも部屋に戻ったし
俺はまたデッキを作るか
今から作るデッキは特殊勝利デッキ
俺が最も好んで使うデッキだ。
今日は何を作ろうかなーっと
エクゾディアでも作るか
勿論、1キルなんてできない回りくどい完成のさせかたでな。
ロック系にしようか……それとも墓地回収にしようか
もしくは攻めていると思わせて実はエクゾディアを揃えていたというパターンにしようか
色々と悩むなぁ……
でも決める方法はエクゾディアだけ、それ以外の方法は絶対に使わないで勝つ。
大抵の人はエクゾディアを速攻で揃える事を目的にしたデッキだろう
だけど俺はそんなつまらない方法は使わない
戦うのなら楽しまないと勿体ないじゃないか。
敵がどんな方法で潰してくるのか
悩んでいる姿を見るのも楽しい。
……よし、決めた!
戦いながらのんびりと揃えていく方向にしよう
これならこっちでもそれなりに悪く思われないはずだ。
しかし……この部屋は2人部屋なのに誰も来ないな
まだ来ていないのか、それとも入るのは俺だけなのか
後者なら色々と楽で助かるんだけどご都合主義だ
後々どんな面倒が降りかかってくるのやら……怖いなぁ。
そんな事を考えながらデッキを作っていく
歓迎会の時間はまだそれなりに先だし、完成させられるかな?
そして夜の歓迎会直前
なんとかデッキは完成した。
食堂に入ってみるとなんだか嘆いている男達が……
嘆くのはいいんだけど声がでかい、少し声の音量を下げてくれないか?
「他の寮の料理は凄いご馳走だったぞー」
いや、何故お前がそれを知っている
覗いてきたのか? 犯罪だぞ、それは。
「おまけに、寮長は人間ですらない……猫なのか?」
もう少し冷静になれよお前
普通に考えてペットだろう?
そして暖簾の向こうから痩せ形の男が現れた
名前は覚えてないけど……寮長だったな
確か見せ場で敵方にいた気がするけど……いつだっけ?
「ふっふーん
寮長の大徳寺だニャー
授業では錬金術を担当している、よろしくニャ」
「んーんまい!」
先生の挨拶が終わる直前の声に、全員が振り返る
ちなみに俺が座っていた席は声の主と逆位置でかなり近い。
「拙いっすよ兄貴」
「そうか?
むちゃくちゃ美味いぜこれ!」
「いや、そういう意味じゃなくて……
まだ先生が挨拶中だし」
漫才でもしてるのか、主人公と舎弟
ぶっちゃけ単純に馬鹿なだけな気もするけどさ。
そう言っている内に先生が十代に近づいていた
見下ろすような格好でちょっと迫力が出ている
でも表情のせいでかなり台無しだな。
「細かい事は気にしないのニャー
それでは皆さん、これからよろしくニャ」
そんな感じで歓迎会という名だけど単なる夕食
味はそれなりに美味かったとだけ言っておこう
先生の料理の腕は悪くなかったが……もう少しおかずを増やせないかな?
食後、特にする事もなくのんびりしていた
そんな時、俺にビデオメールが送られてきた
嫌な予感を感じながらも、送り主を確認してみると……案の定万丈目だった
別に俺に送ってくるのはいいけど何故俺に?
もしかして実技試験で気に入らない戦い方だったから潰そうとか思ったのかね。
『やあ、ドロップアウトボーイ
午前0時、決闘場《デュエルフィールド》で待っている
互いのベストカードを賭けた、アンティルールで決闘《デュエル》だ
勇気が有るなら……来るんだな』
……さて、確かアンティルールは校則で禁止されていたな
なら行く価値は無い、無いのだが……少し興味が有る。
興味が有るのは万丈目や十代じゃない
ましてや両方の取り巻きでもない、あの金髪の女生徒だ
勿論恋愛とか、ミーハーとかそういう意味の興味じゃない
ああいう真面目そうなのをからかうと楽しそうだ……という意味でな。
俺は今できたばかりのデッキを持って部屋を後にする
今回は決闘《デュエル》する気は無いが念のためだ
取り巻きに絡まれたら面倒だしな
それに確かあの時の決闘《デュエル》はガードマンが来て途中で終わったはず。
俺のデッキだとどうしても長期戦になってしまうからな
どの道戦ったって不完全燃焼になって終わるんだ
だったら最初からしないで観戦でもしてるさ。
ガードマンに見つからないように気をつけて、足音を出さないようにしてっと
お、やってるみたいだな、今は……始まってすぐかな?
万丈目にヘル・ポリマーを使われて十代はE・HEROフレイムウィングマンが奪われたか。
馬鹿め……自分のデッキ内容が相手に知られているのにな
それなのに安易に行動するからいかんのだ
俺ならデッキを何種類も使って戦うか、デッキ内容を少しずつ変えておく
そうやって相手にデッキを知られないようにするんだ。
俺は入り口の影に隠れて決闘《デュエル》の様子を窺う
まだ出て行く必要は無い、もう少し観察させてもらおうかな。
「E・HEROクレイマンを守備表示で召喚!
ターンエンドだ」
赤い頭をした石の男……と思われる巨人……というほど大きくないモンスターが出てきた
それにしても……頭が小さいな、そんな微妙な見た目でよくヒーローなんてできるもんだ。
「カード、ドロー!
俺は地獄戦士《ヘルソルジャー》を召喚!」
黒い仮面と鎧を着た背の低い男性モンスター
しかし何故こんな微妙なモンスターを入れてるんだ?
自爆特攻できるアマゾネスの剣士と違って攻撃を受けないと効果を使えない。
使うのなら攻撃力の低さを利用して明鏡止水の心を使って壁にするぐらいだけど
そんな事をするぐらいもっと便利なモンスターを使えばいいのに
なんとも言えないな……この万丈目のデッキはあまりコンボを考えられていない
地獄とかヘルとかに拘りでも有るのか?
「いけ! フレイムウィングマン!
フレイムシュート!」
飛び上がったフレイムウィングマンが炎を纏い、クレイマンに突進していく
クレイマンは無抵抗のまま破壊されて消え去る
そしてフレイムウィングマンは十代の前に現れ……
「フレイムウィングマンの効果により
破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを、相手プレイヤーに与える」
フレイムウィングマンの嘴のような腕から炎が現れ、十代に向かって放たれた
十代は苦しそうにしているが……いや、それってソリッドビジョンだろ?
ただ……フレイムウィングマンって風属性なんだぞ?
名前にフレイムとか付いてるし、炎ってイメージが強いけどさ
それでも風属性なんだぞ? そこの所分かってるのかね?
「お前の場にはお前を守るモンスターは1体も居ない!
地獄戦士《ヘルソルジャー》! ヘルアタック!」
攻撃名が安直すぎないか!?
それって地獄関係のモンスターなら誰でもその攻撃名でいいよね!
十代はヘルソルジャーの剣により更にダメージを受ける
十代のライフは残り2000、主人公だし大丈夫だろ。
「融合モンスターを封じられてもう打つ手無しだな
スモールタウンではどうだったか知らないが
お前はデュエル・アカデミアでやっていけるレベルではない、思い知ったか!?
俺は場にカードを伏せて、ターンエンドだ!」
あの程度で融合を封じた?
高が攻撃力2100のモンスターを奪った程度で何を好い気になってるんだ?
戦闘破壊をした時、墓地から破壊したモンスターを特殊召喚をして奪うゴヨウ・ガーディアンで奪える
そんな元世界の環境に比べたら……あの程度で勝った気になれるなんて信じられないな。
それに融合のカードが1枚しか入っていないはずがない
E・HEROデッキに融合3枚積みは基本だ
1枚潰したぐらいで好い気になってるとは哀れな奴だ。
そして十代は笑いだし、喜んでいる事を万丈目に伝える
強い奴がゴロゴロしている……ねぇ?
俺としては万丈目程度の実力でオベリスクブルーに残れる理由がわからん。
「俺のターン、ドロー!
E・HEROスパークマンを召喚!」
良い声を出して黄色と青の戦士が現れる
それにしてもソリッドビジョンで声が出るってのはどういう仕様なんだ?
あと、攻撃力1600で格好つけてもあまり格好良くないから格好付けなくてもいいぞ
シャイニング・フレイムウィングマンはそれなりだから格好つけるべきだと思うが。
「いけぇスパークマン!
スパークフラーシュ!」
十代よ、攻撃対象の名前は言うべきだと思うぞ
そしてそれで理解できるスパークマンがすげぇ
というか音声認識なのか? それでも何故スパークマンが分かる?
それはともかく、スパークマンの電撃が地獄戦士《ヘルソルジャー》に当たる
地獄戦士《ヘルソルジャー》は呻き声を上げながら破壊された……
しかしヘル地獄戦士《ヘルソルジャー》の剣が高く舞い上がり、十代に向かって放たれた。
「モンスター効果の発動だ!
地獄戦士《ヘルソルジャー》は破壊された時、ダメージを相手にも与える効果があるのだ!」
放たれた剣は十代を切り裂き、十代にダメージを与える
でも400程度のダメージでそれは大袈裟じゃないか?
「アニキ!」
「貴方のお兄さん、ちょっと迂闊ね
モンスター効果を無視するなんて」
「十代君は本当のアニキじゃなくて……
なんというか、僕の心のアニキなんだ」
明日香、お前はカイザーの弟って事を本人から聞いてないのか?
受験場に居たんだからそれぐらい聞いていたと思うんだけど。
「カードを1枚伏せ、ターンエンドだ」
「次の攻撃で俺の勝ちは決まりだ! カード、ドロー!
行けぇフレイムウィングマン、スパークマンにフレイムシュートだ!」
「罠カード、異次元トンネルミラーゲート発動!」
「なに!?」
確かE・HEROが戦闘する時、相手モンスターとコントロールと入れ替えて戦闘するカード
E・HERO専用の戦闘時に発動する強制転移みたいな感じだな
俺はあまり攻撃しないが、戦う時は注意しておいた方がよさそうだ。
コントローラーを入れ替えられ、ヘル・ポリマーの効果から抜け出したフレイムウィングマン
そのせいか、黒かった羽が白の戻っていた
同時に相手にコントロールが移ったスパークマンには黒いオーラが……ヒーローとしてそれはどうなんだ?
ついでにフレイムウィングマンの癖に何故攻撃に電撃を使う
効果ダメージの時に万丈目に攻撃したのだって電撃になってるぞ?
十代に攻撃した時には炎の攻撃だったのにな。
「アニキ格好いい!」
その声に十代は水色に見えるように小さくVサイン
明日香にお調子者の称号を頂きながら万丈目から目を離さない。
「くっ、ドロップアウトのオシリスレッドが調子に乗るなよ
俺は手札からヘル・ブラストを発動!
自分のコントロールするモンスターが破壊された時、破壊したモンスターを破壊し
その攻撃力の半分のダメージを与える!」
微妙なカードだ……自爆特攻か反撃されて負けないと使えない通常魔法
持っていて損は無いが、それよりも他のカードの方が使い易い
純粋にモンスターを破壊できる地割れとか地砕きの方が対象選択はできないが楽だ
それにどんなデッキに差してもいいしな。
「更に罠カード、リビングデットの呼び声発動!」
自分の墓地から攻撃表示でモンスターを特殊召喚する永続罠
便利だが発動直後にサイクロンなんてザラだし、時々使えるのか考えさせられる
当然ながら使えるんだがな
初動が遅い事、魔法・罠ゾーンを圧迫する事以外に欠点はほぼ無いしな。
「地獄戦士《ヘルソルジャー》を特殊召喚!
そして地獄戦士《ヘルソルジャー》を生け贄にして、地獄将軍《ヘルジェネラル》・メフェストを召喚!」
鎧を纏い、漆黒の馬に跨った大男が姿を現した
持っているのは戦斧かハルバートか……武器に詳しくないからよくわからんな
でも将軍の名を持っておきながら攻撃力1800は酷いよな。
貫通効果と戦闘ダメージを与えた時にハンデスする効果
しかし攻撃力は高攻撃力下級にも劣る1800
サポートカードを無くして使えるようなモンスターじゃないな
それなのに単体で出して勝った気になってる
なんとも難儀な性格をしている奴だな。
「決闘《デュエル》は99%の知性が勝敗を決する
運が働くのはたった1%に過ぎない」
半分同意するが半分否定してやろう
シャッフルを計算していない限り、運の要素は大きく関わる
ギャンブルデッキで勝ってきた城之内が良い証拠だ。
「その1%に全てを賭ける!
俺のターン、ドロー!」
十代の顔に笑みが浮かぶ
しかし……
「ガードマンが来るわ!
アンティルールは校則で禁止されてるし、時間外に施設を使ってるし
校則違反で退学かもよ!」
それはいいんだが……どんな感覚をしてるんだ?
いくら何でも無理があるだろ……
それに、黙って見ていたお前も同罪じゃないのか?
そして案の定十代は校則の事を知らなかった
アホが、生徒手帳を読むのは基本だろ?
不真面目だと自覚の有る俺だって読んでるんだ、お前も読むだけ読んでおけよ。
万丈目は十代の実力に呆れて取り巻きを連れて帰り
駄々を捏ねる十代を明日香と水色が強引に連れ出す
そして施設の電源を落として少し過ぎた時、ガードマンが来た
しかしそこには誰も居ない……俺はギリギリ見えない場所で最後を見届け、俺も出て行った。
学校前で話している十代達
さて……いい加減に介入するかな。
「あのまま続けていたら、アンティルールで大事なカードを取られていたんじゃないの?」
「いや、あの決闘《デュエル》は俺の勝ちだぜ」
そう言って見せるのは死者蘇生
自分、または相手の墓地からモンスターを特殊召喚するカード
だがそれは……
「いや十代、あの決闘《デュエル》はお前の負けだ」
「誰だ!?」「誰!?」
「…………俺はオシリスレッドの堅守瑞貴
俺にも万丈目から誘いが来てたんだ」
そう、俺がするのは馬鹿な勘違いをしている十代に嫌がらせをする為
そして明日香に正論を言って苛める為だ。
「貴方も万丈目君から決闘《デュエル》の誘いを受けていたの?
ならなんであの場で姿を現さなかったのかしら?」
「アンティルールは校則違反だ
いくら何でもホイホイと行くわけが無いだろう
俺が隠れていたのは俺が来なくて苛々している万丈目を見る事が目的だ
だと思ったらアンティルールを受けている馬鹿が出てきてな
良い余興だと思って眺めてたんだよ」
「う……」
十代が呻くがそんな事は無視
馬鹿は死んでも治らん。
「それで、堅守君はどうしてアニキが負けだと思うの?」
「そうだ!
俺はあのターン、死者蘇生でフレイムウィングマンを復活させるつもりだったんだ
万丈目のフィールドには伏せカードは無かったし、フレイムウィングマンで攻撃していたら俺の勝ちだっただろ?」
やっぱり誰も気付いていない
特に十代、お前は自分のカードだろうが
ちゃんと召喚ルールぐらい把握しておけ。
「フレイムウィングマンには召喚制限が掛けられている
フレイムウィングマンは融合召喚でしか特殊召喚できない特殊なモンスターだ
お前がクレイマンとスパークマンを融合させてサンダージャイアントを召喚していたら可能だったが……
少なくとも、あの瞬間でお前にできた事は死者蘇生でクレイマンを守備表示で特殊召喚するぐらいだったな」
俺の説明に十代は慌ててフレイムウィングマンのカードを確認する
明日香は自分が十代のカードを見て納得してしまった事を恥じていた
水色はよくわかっていない……さすが筆記試験で十代以下、本当に受かった事が謎でしかない。
「……本当だ
テキストには融合召喚でしか特殊召喚できないって書いてある
と、いう事はあの決闘《デュエル》……俺の負けか?」
「さあ?
もしかしたらクレイマンで耐えていたら勝てたかもしれないな
万丈目が攻撃力2000以上のモンスターを出さず、モンスター破壊カードを引かなかったらの話しだがな」
「うぅ……くそぅ!」
十代が悔しがって地面を蹴っている
八つ当たりはみっともないぞ?
「それに……ブルー女子のあんた」
「私が何か?」
「校則違反だと分かっていて決闘《デュエル》を止めなかったな
理由を訊いていいかな?」
「え……えぇっと……」
目が泳いでる……という事はあの可能性かな?
「まさかとは思うけど、十代の実力を判断する為にか?
万丈目は噛ませ犬って事か……可哀想にな」
「そ、そんなつもりは無いわよ!
ただ……もう決闘《デュエル》は始まってたし、邪魔するのは決闘者《デュエリスト》としてどうかと思って」
「言い訳だな」
「う……なら貴方は何なの?
貴方だって、決闘《デュエル》を黙って見ていたじゃない」
「だから言っただろ?
俺の目的は万丈目が苛々している所を見る為だって
見れなくなったからには十代に負けて悔しがっている姿を見てやろうと思ったのにこの様だ
呆れてものも言えん、だから少し口出しして敗者に嫌がらせをしてやろうと思ってここにいるんだろう」
「性格悪いっすね」
「黙れ雑魚」
扱いが悪いとか言っている水色は無視
そして敗者とか嫌がらせとかと言われた十代は悔しそうな顔を見せている
明日香は何とも言えなさそうだ。
「俺は帰って寝るぞ
これ以上ここに居ても無駄だからな」
「ちょっと待てよ
あそこまで言われて黙ってらんねぇ
俺と決闘《デュエル》しろ!」
「嫌だね
お前とするだけ時間の無駄だ
お前では俺に勝てん……例えお前ら全員で俺に掛かってきてもな」
俺の自信に十代だけでなく明日香や水色も絶句している
しかし俺は前言を撤回する気は全く無い
このデッキ程度でも勝てる自信は……有る。
「オシリスレッドなのに凄い自信ね
そこまで言える根拠を教えてもらいたいわ」
「俺は元々ラーイエローだ
試験官が俺の実技試験での戦い方が気に入らなかったんだろうよ
筆記試験で4位、実技試験で1ターンキルをしたってのにレッドさ
それに……いや、これは言う必要が無いな」
言葉を濁す俺に気になっている十代達を置いて俺は寮に向けて歩き出す
さて、挑発は終わった
これで仲良くなろうって奴は居ないだろう
ゆっくりとのんびりとしたデュエル・アカデミア生活を送ろうかなっと。
※旧後書き
いくつか遊戯王GXの小説を読んだんですが受験番号110番の十代で、オリ主が111番や112番が多いような気がします
しかも112番だった場合、111番がオリキャラとか……翔は119番なんだよ?
最下位は十代じゃなくて翔なんだよ……アニメを見直したけどそうだったはず。
主人公はロックは大好きですが完全ロックが嫌いです
少しだけ抜け道を作っておき、そこから脱出しようと頑張っている相手を見る事が大好きなんです
しかし現環境上、ブラック・ローズ・ドラゴンや
ブリューナクやダーク・アームド・ドラゴンなどに簡単に消される
こういう事が多いので遊戯王を止めてしまいました
しかしこちらではそういうカードが無かったり少なかったりなので存分に発揮できる……と、思っていた時期がありました
こちらではとんでもなく嫌われる系のデッキだから使うに使い難いのです
ですのでかなり妥協して弱いデッキしか作れないので悲しがっています。
そんなドS主人公ですがよろしくお願いします。
✩感想
特に無いですかね、ただ観戦していただけですし。
★反省
同じく見ていただけなのでなんとも……
https://twitter.com/KuriaAin