横浜市港北区篠原台町の私立清心女子高校で、授業中に1年の女子生徒(15)が同級生を刺した事件で、殺人未遂容疑で逮捕された生徒が事件前日にも凶器の果物ナイフを学校に持参していたとみられることが、港北署の調べで分かった。同署によると、生徒は「13日にホームセンターで万引したナイフを14日から通学かばんに入れて持ち歩き、ずっとタイミングをうかがっていた」と供述。生徒が15日の授業中に一刺しで深い傷を負わせていることから、同署は計画的犯行とみて調べている。
同署によると、逮捕された生徒は刺した時の状況について「やってやろうという気になって、今だと思ってかばんの中からナイフを出した」と具体的に自供しているという。
調べでは、ナイフは刃渡り12センチで、傷は右わき腹の1カ所だが、刃の根元まで刺さっていたとみられ、肝臓を突き抜けて腎臓に達していた。刺された女子生徒(15)は依然、意識不明の重体という。
逮捕された生徒と被害生徒は、教室の一番後ろで窓際の隣同士の席だった。事件当時、教室にはこの2人を含む生徒35人と教諭がいたが、刺した場面は誰も目撃していないという。
動機について生徒は「性格が合うタイプではなく、うるさかったので、けがをさせようと思った。周りの子と大声で騒いだり、わたしの机に物を置くなど勝手なことをするし、ほかの子のことを『暗い』とか『きもい』とか話していた」などと供述しているという。
同署によると、生徒は淡々と取り調べに応じているが、「とんでもないことをしてしまい、動揺している」と、反省の言葉も口にしているという。
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